「本当の魔法」劇場版 アーヤと魔女 9さんの映画レビュー(感想・評価)
本当の魔法
親に捨てられての孤児院での生活や、引き取られてからのネグレクトすれすれの扱い。
不幸自慢になりがちな設定も 親に唯一贈られた"名前"に宜しく 明るくたくましくサバイブしていくアーヤ・ツール。自分ができることを常に考えて、誰にも頼らず行動する姿に 目頭が熱くなりました。
主人公は一見すると 大人や周りの子供や魔女さえも 手のひらで転がす魔性の女に見えますが。彼女が操れるのは 基本的に彼女の方から好きな人だけです。きっと、この年で愛がないと人は動かないのを知ってしまっているんですね。
人を褒める時は絶対ウソをつかなかったり、避けられない衝突をした時のキレいな落とし所、ちゃんと本音でいうワガママ。誰とも隔てなく真摯に向き合っていくアーヤはたぶん あの奔放な産みの親の元じゃこうは育たなかったのかと思うと、映画のラストの先の話を観る側に委ねてくれた演出は本当にありがたかったです。
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