劇場公開日 2020年10月9日

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本気のしるし 劇場版のレビュー・感想・評価

全30件中、21~30件目を表示

4.5ダメダメでブサイクな

2020年11月24日
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鑑賞方法:映画館

男と美女のカップルっているね。ということは、逆もありってことか。
中休みが入る長い映画、久しぶりに見た。
でもダレることなく楽しめた。
なんか魅力的な女性ってよくいる。なんで?地獄に一直線なのが判っていてもついつい引き寄せられる。
原作、買ってみよう。エンディングが違うらしいが、楽しみだ。

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にいやん

5.0232分。intermission。1800円。駐車代300円。

2020年11月23日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

楽しい

2020年映画館鑑賞118作品目

原作未読
漫画原作だが概ね高評価のようだ
ビッグコミックは比較的相性が良いんだろう
イオンシネマで上映してほしかったが東北ではフォーラム系
どうしても観たくて宮城県と岩手県の県境から高速を使わず一般道で2時間30分かけてフォーラム盛岡で鑑賞
以前はチケットを買ったら指定駐車場が4時間無料だったのに300円も取るようになった
ショックだった
経営が苦しいのだろう
間に席を空けるのもやめたくらいだから
協力するしかない

インターミッションがある映画は久々だ
最近では全編後編と分ける映画のほうが主流だった
だがこんなことなら『進撃の巨人』も『寄生獣』も『僕らがいた』も同じように一本にまとめるべきだった

本題に入る
まず社内恋愛禁止というのがおかしい
社会人になったら男女の出会いの場は職場が普通
わざわざ婚活サイトに登録するより手っ取り早い
少子化が叫ばれているのにその経営方針は反社会的である

232分
長い
爽やかさのかけらもない男と女のドロドロとしたラブストーリー
大巨編ラブストーリーといえば『愛のむきだし』以来の傑作
インターミッションがあるから長くない訳がないが苦痛は感じなかった
面白いからだ
その点では某映画監督の遺作とは全く違う

映画comもWikipediaにもキャスト欄に記されていないがこの映画にも阿部純子が登場する
自動車教習所時代の浮世の友達役を演じている
いくら友達を侮辱されたからといって初対面の一路にいきなりビンタは演出としてありえない
だがマイナス0.5減点にもならない些細なことだ
強いて上げるならである

一路は花火などおもちゃを扱う企業で営業をしている優秀なサラリーマン
ダメな人をほっとけない
富豪でもないのに金払いが異常に良い
イケメンだし色黒だし逞しいしそりゃモテる
厳密にはいい人ではないが広義的にはいい人だ
それをヤフコメ民のような人はクズと呼ぶんだろう
嘘つきで非常識でだらしなく無責任で基本無職の「すみません」が口癖の浮世に一路がはまり巻き込まれてゆく
当初は好対照の2人に思えたがどうやら似たもの同士だった
浮世も一路と同様にモテモテだし
最後の方の天丼が嬉しい
なんやかんやあったが最後はハッピーエンド
ちゃんと仕事ができて貯金もできるじゃん見直したぞ浮世

2人だけでなく脇役がどいつもこいつもダメ人間だった
そのなかでも1番好きなのは石橋けいが演じた細川先輩
細川なのに中年太りは役作りか
やっぱり熟女ですよ
それにしても石橋姓の役者が多い
身近には1人もいないが
結局のところ一番のダメ人間はヤクザより悪質でバカな美奈だった
浮世ではなく美奈のせいで一路は落ちぶれたのだ
自分も髪の毛をピンクに染めたくなった
ダメ人間のダメ人間によるダメ人間のための映画
僕は彼らに共感はできないがヤフコメ民と違い叩くことはできない
だって人間だもの

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野川新栄

3.0異形

2020年11月17日
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連ドラを繋ぎ合わせ、長編映画にする

ハッピーアワーの連ドラ感とはまた違う、敢えて残しただろう1話1話の区切り感が時にリズムを狂わせる

が、それが時に心地よい不思議な4時間であった

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DrStrangeLuv

4.5今年の日本映画を代表するシュールな傑作‼︎

2020年10月22日
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鑑賞方法:映画館

2013年の「ほとりの朔子」で出会い「さようなら」「淵に立つ」「よこがお」の3作を公開年の日本映画ベストワンとした深田晃司監督。『評価高すぎない?』と突っ込まれそうだが好きだから仕方ない。

今年のベストワンは迷うことなく大林宣彦監督の「海辺の映画館 キネマの玉手箱」だと思っていたが、今作の登場で激しく迷うことになった。

名古屋だけか定かでないがメ〜テレ(名古屋テレビです)で深夜にやっていたテレビドラマを再編集したもの。会社の映画仲間から『テレビで観てたけど改めて映画館で観る価値あるの?』と聞かれ、『観るべき』とシンプルに答えた。

思えば映画史上のベストの一本として地位を確立したエミール・クストリッツァの「アンダーグラウンド」もテレビ放映されたものの編集版だった。この作品も劇場版が作られたことにより映画史に刻まれることとなる。

休憩時間を挟んでの4時間、登場人物たちの信じられない行動にひたすらイラつき翻弄され続ける。これが実にシュールで気持ち良い。実際何度『あり得んだろう』と突っ込んだことか。

普通の会社員・辻一路(森崎ウィン)が意味不明な女性・葉山浮世(土村芳)に振り回される。監督が言うようにグダグタなラブストーリーともとれるが、この快感はいったい?

辻くんと付き合っていた会社の先輩・石橋けいの生々しさが秀逸で、本年度のエロくそチキン助演女優賞に決定した。キネ旬も取ることになるかと。

ちなみにカンヌ国際映画祭ではオフィシャルセレクション2020に選出されたようだ。

今年の日本映画を代表する傑作であります。

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エロくそチキン

4.0少なくとも私には、地獄をもとめているように見えましたが。

2020年10月18日
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鑑賞方法:映画館

「なんだこの女は?!」それが、浮世に対する当初の印象だった。いつからだろう、この女の行動を理解するようになり、その環境を憐れみ、そして物語が急展開のあとからは、この女を応援していた。おそらく、ここからの役柄を踏まえての土村芳なのだろう。これが桃井かおり的(例えにだす女優が古くて恐縮)キャラだったら、お前の自業自得でしょうが、と感情移入はしづらかったことと思う。
「お前はずるいね」そう思いながら、辻を見ていた。人を本気で愛することができず、けして距離を縮めることもない。たぶん、愛されることなく、裏切られるほうが多い人生を生きて来たんだろう、そう思った。
辻が浮世に惹かれたのも、たしかに「自分でもわからない」ことだったのだろう。脇田の言うように、いい女だから放っておけなかったのは確かだろうが、他者に対する興味がなかった自分がなぜか浮世が気になって仕方がないことは自覚している。でも、それが性的対象ではないと自分に鎖をつなぐように、抱くことはしないのだ。ほんと、面白くない。ただし、その「面白くない」があるからこそ、この二人の行く末が気になってしまう。どんな地獄をみるのだろう?と。そう、脇田のように。
この映画、ひどい奴ばかりが出てくるじゃねえか、と思う人にはホントつまらない映画だろう。けっこう、みんな狡いので、見ていて厭になってくるだろうから。でも、みんな悪人になり切れない。それは人を助けてあげようという優しさではなく、自分可愛さゆえの言い訳のような些細な罪滅ぼしでもある。だけど、そんな人間の浅ましさは、誰にでも持ち合わせているものではないか?自分がこいつの立場になってみたら、どう感じるよ?

・・・・そう、こいつの立場になってみたら。
そのとき、あれ?あれ?こいつら、立場がズレてっている...。それに気づいた時、ぞっとした。立場が逆転ではなく、ズレ。スライド、とでもいうか。でも、当の本人たちにはその自覚がないようだ。ああ、なんて悲しいのだろう、人の心というものは。寄り添おうとする人間を、いともたやすく突き放す。それが無私の心情であろうがなんであろうが、自ら心を開かない限り、二人が分かり合うことはない。そんな人間関係の悪しきループをながめながら、涙がこぼれてきた。

途中休憩をはさむ長時間、だれ場を感じることなく、見事な人間劇場でした。

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栗太郎

5.0◯◯◯のヴェネチアは少し期待外れだったが深田晃司のカンヌは納得です。

2020年10月18日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

愛情の型もウィルスみたいに変化していくんだろうか?
何でもない無症状が何らかの意思表示に至るまで潜伏期間があったり、
同情という型番が愛情という型番に変化したり、
ときにはその型番が消滅したりして・・・

男と女って、それが、こうメビウスの輪のように、転回されているような感じもして

単純に割りきれない男と女の微妙な心の触れ幅を3時間52分で表現できていて、この映画凄く良かったです。

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ちゆう

4.0ファム・ファタールを超えて

2020年10月13日
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深田晃司監督初の連ドラを劇場版に編集した「本気のしるし 劇場版」。連ドラ版は30分×10回だが、映画本編は232分なので殆ど縮めることはしていないようだ。
深田監督はこの原作の映像化が念願だったというが、原作のことは全く知らなかった。1つしか歳違わないのにどことなく文化の違いを感じる(男女差か?いや私の無知だな...)。
原作未読、連ドラ未視聴で挑む232分。このくらいならインターミッションは要らねえよ!派の私だがこの作品についてはあった方が前半後半で締まるとは思った(というか大多数の人には必要だと思う)。
しかし本作を「古典的ファム・ファタール」ものと見てはいけないというのがまず通して観た実感。
「男を破滅させる運命の女」として見た場合、本作のヒロイン浮世(名に込めた含意が凄いよね)は当然古典的ファム・ファタールなんだけれども、彼女をそう規定さらしめるのは誰か、という話。
浮世さんはその名の通り浮世離れ著しい女性であることは間違いない。しかし本当に彼女をそう至らしめたのは夫であり、心中未遂相手であり、そしてまあ主人公たる辻くんである。
主人公2人は圧倒的に共感性低く描かれるが、私にはあの「辻くん」の作り込まれたシラケ感が興味深かった。さんざっぱら劇中で指摘されるが、あまりにも自分に価値を置いていないが故に「愛する」も面倒くさいと「思い込んでいる」男。自分をクズと規定しちゃってる男として見ていた。
「浮世さん」のあの無意識に媚びる感じ(ずっとノースリーブ着てるのがその象徴くさい)は正直マジ勘弁、と思わせるものがある。しかしその視点が全てなのか。思わせぶりな女が悪いのか。断れない女が悪いのか。「ファム・ファタール」を規定しているこの社会はどうなんだ...と考えさせられる。
揺れに揺れる男女関係が裏返りまた最初に戻ってゆくさま。繰り返される言葉。ひとつひとつの場面が持つ意味が強く、だからこそ私は最後で泣いてしまった。漫画的だとは思ったけど。
そう、普通に考えて起こり得ない展開が多々起きるのは極めて漫画的だなあと感じた。しかしその漫画的なるものを一身に背負う北村有起哉さんが素晴らしかったので良い。そして最後の登場シーンが哀しすぎる宇野祥平さん。
主演のおふたりの演技は本当に素晴らしかった。あの振れ幅を表現できる強み。成長というか、変容。出会いがもたらすものを遺憾なく見せつけてくる。そして秘めたる熱情石橋けいさんと、単純な情熱福永朱梨さんの対比。忍成修吾さんの役は最初から予想がついていたがそれでもやっぱりあの役は忍成修吾だよなと...いう感じ。ある意味安心感。
しかし浮世さんてスッゲー嘘ついてる感じに見えたけどよく考えたら冒頭しかあからさまな嘘ついてないのではという気がした。言ってないのが嘘といえばそうだが。

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andhyphen

4.5正義のない世界で堕ちる二人、純愛になる時の衝動

2020年10月11日
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ドラマを再編集したとは思えない濃度。それでいながら無駄のない仕上がりに度肝を抜かされた。脳内トランス状態から、純愛を感じた余韻へと一気に落とされた。

出てくる登場人物に全くもって共感が出来ない。人間臭さが感じられても、自己を第一に回す輩ばかりだ。そんな中でも最もひどいのが、主人公の辻。できる顔したモンスター。女をその気にさせるだけさせて、見返りを生まないモンスター。そんな奴が、嘘つきばかりの浮世に堕ちてゆく。
複雑に絡み合いながら、周りの人々すべてを振り切ってでも愛す。前半は、この混沌とした恋愛模様に脳内はトランス状態。気持ちが悪いくらいだ。しかし、後半からは、その糸をひとつひとつほどいていくように、関係が精算されていく。残った純愛に、あなたは余韻と衝動に駆られるはずだ。

ドラマとしてはあまりにも重く、映画としてはあまりにも出来ている。ナンバーワン級の衝動を感じること間違いなしだ。

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たいよーさん。

5.0ストーリー面白いので長時間が気にならず

2020年10月11日
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一風変わった恋愛物語とでもいうのでしょうか、なかなかスッキリしないし常にもやもやしていたれど、相当おもろかった。
思いや行動が心理学の如くヒトからヒトヘト伝播していく様や、あらゆる出来事が密かなつながりを持っているような演出等々、とにかく内容が非常に巧妙で長い物語をじっくりと味わうことができた。
登場人物それぞれに強い個を感じたし、それによって、人が変わっていく様なども巧みに描いていたようにも感じた。
全般にわたって知性を感じる。それは別に難しいものでもないし、それによって素直に笑える。だからなおさらにこの映画はスゴイと思ってしまいました。

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SH

4.0二人なら地獄へでも

2020年10月10日
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説明不可、究極の共依存。こういう人たちを"めんどくさい"とかと言って切り捨てるのはきっと簡単だ。だけど、きっと…。本作を語る上で"依存(関係)"とか"メンヘラ"とかという言葉を出すこともできるだろう。ただ、作中で描かれているように、それは誰にでも訪れ得るものだ。例えどれだけ強く見える人にも。《差異を伴う反復》や、印象的な小道具使い(= ex. 玩具、車、踏切)がすごく上手くて、そうした作品のテーマを効果的に浮かび上がらせていたと思う。おかげで見る前は「共感度0?!か」と思っていたら、思ったよりよっぽど共感している自分がいた(主に辻と細川先輩に対して)。
どうしようもない二人が地獄に落ちていく様 --- どうしようもない男・森崎ウィン × どうしようもない女・土村芳。二人の演技が良い。主人公・辻は社内恋愛禁止の玩具・花火メーカーに勤めながら、先輩と後輩、その両方といい感じになっているという恋愛面でだらしなく、来る者拒まず(= 相手を沼らせるのが上手い?)的な共通性を持ったキャラクターとして描写されている。その一方で優しく、だらしなくどうしようもない人を見ると助けずにはいらないという憧れ性もしっかりと持っている。例えば去年の『愛がなんだ』とかもそうであったように、どうしようもなく割り切れないことってやっぱりある。観客に何人かお笑いオジサンがいたとはいえ、実際笑えるシーンも割とあって、その辺は幾分かTVドラマ的取っ付きやすさも加味されているのかななどと感じた。特にヤクザまがいの脇田が最後までいい味出していた。作中で気まずいシーンや展開になると、心のどこかで細川先輩来いと思っている自分がいた。それくらい最高。みっちゃんはヤバいやつすぎる。
お金は必ず返します --- 女は走り、男は追う。深田監督ってやっぱりスゴい。4時間もあるにも関わらず(間にインターミッションがあるとはいえ)眠くならなかった。峰内の登場辺りを境にして作品後半から終盤にかけて、辻(←→細川)と浮世(←→峰内)と似た構図で展開されていくのも示唆に富み面白い。他人に迷惑をかけるなんて分かってる。でも…愛してる。

勝手に関連作『寝ても覚めても』『愛がなんだ』

今年映画館鑑賞54本目たぶん

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とぽとぽ