「キングダム無双、近日発売(嘘)」キングダム2 遥かなる大地へ uzさんの映画レビュー(感想・評価)
キングダム無双、近日発売(嘘)
原作・アニメ未鑑賞。
前作は(登録前でしたが)✩4.5くらいの印象だったのに、今回はイマイチ。
原作通りなのでしょうが、前作のメインキャラの出番がほとんど無い。その上、多数登場する新キャラも羌瘣以外はまったく掘り下げが無い。更に、信も活躍こそすれど最後は将軍たちが持っていく。
群像劇としても見れず、信の物語としては見せ場が弱かったと思う。
次作も決まっているので繋ぎのような立ち位置なのかもしれないが、だったら連続公開にしてくれれば見方も変わっていたのではないか。
また、丘の奪取がクライマックスかと思ったら、麃公と呉慶の戦いに移り、しかしそれはアッサリ終わり、最後に次作への振りを入れ・・・と、正直どこを頂点に観ればよいのか分からず間延びしていた。
吉沢亮と橋本環奈の出番を増やすためなのか、途中何度も王城のシーンが挟まれるが、これもテンポが悪くなる一因。
画面をスライドさせる場面転換はどこかコメディっぽく、「トーン、タンタン」の動きは垂直に動きすぎでワイヤー感満載(『るろうに剣心』の宗次郎くらいの動きでよかった)だったりと、演出面でも気になる点が多数。
報告のシーンなど、格式張ったセリフは特に滑舌が悪かったのも緊迫感が削がれた。
王騎出陣の報を受けた場面では、晶文君が2度もボカした言い回しをして、「はよ言えや!」とツッコんでしまいましたよ。
なお、個対多勢の戦闘はもはや『三国無双』の世界であり、前回の王騎将軍ほどの派手な攻撃演出がないこともあり、リアリティが薄すぎて実写で見ると冷めてしまう。
主題歌も、(ミスチルが嫌いではないが)優しすぎてスケール感が足らない。
スケールの大きさとしては、副題>内容>主題歌と尻すぼみになってしまっているのが残念。
ボロクソに書きましたが、各役者の演技や配役、アクションシーンはとても良かったです。
今回はストーリー上仕方がない部分もありますし、少なくとも次作は観ますので、演出・構成面でよいものに仕上がることを期待しています。