「半世紀越えて「白蛇伝」」白蛇:縁起 Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
半世紀越えて「白蛇伝」
中国に古くから伝わる白蛇伝説が元になっている作品。
その第一作が私が小学1年生の時に、講堂に大きな白布が吊るされて映し出された「白蛇伝」でした。もちろん生まれて初めて観る長編アニメ。大嵐の中の巨大ナマズと、フィナーレで宙返りして元の金魚?に戻って水中に姿を消したお供の少女が、ハッキリと目に焼き付いています。
エキゾチックだった白蛇伝のキャラクターに比べて、「白蛇:縁起」の登場人物はだいぶ洋風を加味されていたけれど、親しみがある割に瞳にも力があって良かった。
二人のヒロインが魅惑的でした。白は人の時も大蛇に変身した時も、切なさが堪りませんでした。宝青坊の主はあり得ぬぐらい蠱惑的で、ここなら生涯住んでも構わないとしみじみ思ったりして。
そしてやはり「千年の恋」の魔力は凄い。一筋の想いは消え失せることなく、輪廻して転生してロマネスクを繰り返す。とにかく手枷足枷の多い人の身としては、この無限に思える時間感覚の中で、橋上の再会が実に心地良かった。
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