「登場人物がみんな「いい人」すぎる」いのちの停車場 Kさんの映画レビュー(感想・評価)
登場人物がみんな「いい人」すぎる
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20代女です。
親が行きたがっていた吉永小百合主演『いのちの停車場』を観ました。
有名な役者さんをたくさん使っているし、うるっとくるところもたくさんあったし、全体的にはおもしろかったです。
ただ、登場人物が揃いも揃ってみーーーーんな「いい人」で
なんだかちょっと… 人間味がないなと感じました。
↓以下ネタバレ↓
事故にあった子どもが痛みに苦しむ姿を見かねて医療行為をしてしまった事務員をかばって職場を辞めたり
小児ガンの女の子の家族でもないのに、その子のために自分の高級車を売って高額な新薬の前金を作ろうとしたり
政府の高官あがりの末期ガン患者が「国民の税金を無駄にするわけにはいかない」といって在宅医療を選択したり…
ほかにもつらい過去がある描写もあくまで被害者側で本人はなにも悪くないよね、というものが多く
世の中こんなにいい人ばかりのきれいな世界なのかなぁとなんだか少し冷めた目で見てしまいました。
有名な俳優さんが多かったから嫌な役どころにできなかったのかなぁ…
他の方のレビューにもありますが、冒頭の救急救命の現場も大事故の後とは思えないほど緊迫感がなかったように感じました。
しかしながら、大病院ではなく在宅診療という設備のない環境で「死」に向き合う素敵な映画です。
コロナ禍で厳しい映画館事情もありますし、吉永小百合さんにとって初の医師役だそうなので一度観てみてほしいなと思いました。
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