「言いたいことはわかるのですが…」いのちの停車場 ichigoichieさんの映画レビュー(感想・評価)
言いたいことはわかるのですが…
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あれだけの事故を起こした患者が運ばれた、救命救急医を統括していた人物が吉永小百合とは思えませんでした。スローな対応を見ていると、失礼ながら親子の年齢には無理があるように感じましたが、対応に問題ありと考えると、医療事故が起こるのも納得できました。
診療所に移っても相談にのったり、医師を紹介したり、血圧を測るシーンはあるけど、大きな病院にいた医師としての経験を生かして臨機応変に治療にあたるシーンがありませんでした。末期の患者はことごとく亡くなるのに、診療所を利用する患者は増えていて、はたまた業務のシーンと並行して診療所のメンバーでご飯を食べ、絆が深まるシーンがやたらに多く、言いたい事はわかるのですが、数ある病院の中からあえて直接治療しない、治療の範疇を超えたフォローは積極的にしているこの診療所を選んだ決めてのようなものが、現実離れしているように感じました。
末期の症状に苦しむ患者や、やりきれない家族を散々見てきたのに、自分の親の安楽死に加担する場面が患者のそうした場面と同じテンションで描かれた上に、最後ウヤムヤになっていたので、いやそこは1番大切な所だろう!!と感じました。
吉永小百合の総合的な美しさを第1にした映画のように感じましたが、エグい部分を演じてもファンが怒らない女優さんで、美談だけではなく、目を背けたい人間の弱さを考えたりしながら、ストーリーを満喫したかったです。
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