「"現代"のヤクザ映画」ヤクザと家族 The Family shiro821さんの映画レビュー(感想・評価)
"現代"のヤクザ映画
ありそうでなかったヤクザ映画。
半グレ少年期からヤクザの最前線として生きた2000年代前半。時代がガラリと変遷した2010年代後半までの20年間を綾野剛が演じる。
義理人情を第一に考えて、まさしく家族である組のために身を粉にして働く。その姿はなんともかっこ良く、苦く、苦しい。誰かにとって生きやすい世界は、誰かにとって生きにくい世界なんだと心深くに思い知らされる映画だった。
俳優陣の演技は素晴らしいが、中でも綾野剛は別格の輝き。20年という時間の中での人間の変化を、若さ溢れる青年期から時代に取り残された壮年期までを見事に演じている。彼の演技の振り幅にはいつも驚かされる。これからも応援します。
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