「その正義の源泉は何か?それが幸福追求よりも大切なこと」哀愁しんでれら スモーキー石井さんの映画レビュー(感想・評価)
その正義の源泉は何か?それが幸福追求よりも大切なこと
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本作は不条理な不幸を絵に描いた作品だ
ただ、それは俯瞰で捉え、たったの2時間を切り取ったものだけの見え方に過ぎない。
なぜなら、最後に向えるラストを束の間当事者は不幸だとは感じていないハズだからだ
。
ただその後の2人のしんでれらは描写こそされないものの悲惨な人生が待っているのは言うまでもない。現実を歩むものとして、このダークなおとぎ話に現実を突きつけたい。
無論これは描写がないためあくまでも想像だ。
本作の主人公かつ継母にさせられたシンデレラ土屋太鳳は凶悪な犯行の最中、義娘のクラスメイトが綴った
恐らく真実であろう「お手紙」を読んで我に返り、奈落を知る。
娘役はエンドロールで流られる「女の子は自分は幸せになれるのだろうか不安を抱えている」というセリフから不幸の渦中に放り込まれたことは想像に容易い。
人生はたった一つの判断や行動で不意にしてしまう儚いものだ。
無論、そこに至るプロセスは様々であり、本作で描かれるのは
不幸への方程式のほんの一例に過ぎない。
ただ、この作品で垣間見えるもの
それは、人間は
自身の正義や思いやりに簡単に喰われてしまうということだ。
もちろんその正義は誰かの不正が水をやって芽生えたものかもしれない。
だからこそ、その正義や思いやりの源泉は何かを考えることを訴えた作品なのだろうと深読みしてみた。
できれば、正義や思いやりの源泉は純度の高い真水であることが望ましいが、
そう容易な事ではない気がする。
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