「狙いが分からない」銃 2020 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)
狙いが分からない
シュールで倒錯した世界観を表現したいのだとは思うが、それにしてもしっかりとした筋は必要だろうに、この作品はそれが全く見えない。
肝心要の幼児期のネグレクト体験がなぜ拳銃を愛でることに繋がるのかというストーリーがすっぽりと欠落している。
吉本が絡んでいるので、コミカルな要素も入っているけど、それも中途半端。
ストーカー富田(加藤雅也)の変態っぷりを表しているであろう虫歯の指摘のくだりももっと端的な形で良かったのでは?
なによりも、全編通して映像が暗過ぎて一つ一つのシーンが分かりにくいのがダメ。
冒頭に登場したのが加藤雅也だと分からなかった。
演出上とはいえ、主人公のセリフもボソボソと何を言っているのか聞き取り難いのもマイナス。
松竹の大物プロデューサーだった奥山和由の名前で実力派俳優を多く集めたのはいいが活かしきれていない。
個人的には、好きな俳優さんである吹越満の出番をもう少し多くして欲しかったかな。
見どころは日南響子のエロいカラダだけ(ヌードは無し)。
この人も色々あったようなので、どうしても色眼鏡で見てしまう。
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