「ゴミは捨てるもの、拾うものではありません。」銃 2020 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴミは捨てるもの、拾うものではありません。
冒頭、“東子”というネオンサインがやけに目立つ。じゃ、”トースト女”がスナックのママでもやってるのかな?などと思っていたら、とんでもない女(の子)だった。ラブホ街で男に声をかけられ、「3万円」「3万5千円」などと、わけのわからぬ交渉をしながらとっとと逃げる東子。「こういう商売よ」とか言ってたけど、逃げるのが商売か??
銃を拾ったはいいけど、ゴミ屋敷のようなアパートの一室。ロウソクとかの雰囲気はいいけど、ゴミ袋は捨てようよ。まぁ、雑居ビルの雰囲気も汚いし、ただでさえ「夜の街」と嫌われてるんだから、知事に怒られちゃうよ。
東子中心のストーリーとなっていて、前作『銃』とはまったく関係がないのですが、やはり歪んだ家族の絆というテーマが感じられる。ただ、友近がぎゃーぎゃー騒いでいるほど虐待もなさそうだし、ちょっとした思い込みがあったのだろうか。どこか妄想めいたものが東子の中にあり、銃を撃たなければならないという強迫性障害さえ感じられる。また、銃はやっぱり男根のメタファーであり、東子にとってもエロい体を増長させるモノだったのかもしれません。
残念なのは、簡単に撃ってしまったこと。友近の演技は鬼気迫る台詞の割には棒読みっぽかったところだろうか。歯科医のメタファーがイマイチわからなかったのですが、虫歯C1といったことが東子の心の闇を表していたのかもしれません(かなりこじつけ)。
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