カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇のレビュー・感想・評価
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異世界の色に染まる。
無限に広がる宇宙の彼方には我々人類が想像だにできない異世界が存在するのだろう。それは想像できないほど美しい世界でもあれば、逆に想像もできないほど禍々しく恐ろしい世界かもしれない。あるいは美しくもあり恐ろしいものなのかもしれない。本作で描かれた色のように。
我々人類の概念では到底理解しえないような未知なる世界が存在していてもおかしくはない。そしてもしもその異世界の断片が隕石によってこの地球に持ち込まれたならどのような影響が及ぼされるのか。我々の世界はその異世界の色に染められてしまうのだろうか。
想像の限りを尽くして奇抜なアイディアと感性によって書かれたラブクラフトの怪奇小説を映画化した本作。異世界との接触、そこから生じる変化、人間が想像もできないようなおどろおどろしいラブクラフトの世界観を見事に描いた。
異常な事態に見舞われ徐々に理性を失ってゆくやたらとアルパカに固執した牧場主の父親をニコラス・ケイジが持ち前のキレ芸で見事に演じた。「蜂だあ、蜂はやめてくれえ」の「ウィッカーマン」での名演技(迷演技?)に匹敵する演技を今回も披露してくれている。まさに彼の面目躍如といったところ。
隕石の落下によりもたらされたものはなんだったのか。それは悪夢が色彩を帯びたような恐ろしい存在。もし悪夢に色があるならきっとこの隕石がもたらした色がそうなのではないだろうか。
遊星からの物体Xを思わせるグロテスクなクリーチャー造型など、80年代B級ホラー好きには楽しめる作品に仕上がっている。惜しむらくは今回の事態が収束したのではなく始まりに過ぎないという予感を与える結末にしてくれればなおよかった。
これでSFかぁ...
家族で環境のいい森林の中で田舎暮らしをする、そんな夢が叶いマッタリとした日々から始まる。夜くつろいでる最中に隕石が落下。でも、何のインパクトもなかったなぁ。。。
家族それぞれに奇妙なことが起きたりしても淡々とした展開。イケイケ姉ちゃんに見とれたりする程のんびり観てました(苦笑) まぁ時間が経つにつれ少しずつ奇妙度が上がっていくのでSFというよりホラーの比重が大きかったです。理屈抜きに楽しんでればいいのではないでしょうか。
いきなり怖いとかビックリするような場面は少ないので、苦手な人でも「何かありそうだ」とわかるのはいいかもしれません。
静かに段々盛り上がっていく優しい恐怖感でした。
映像はもう少し綺麗にできたのではと思います。
ニコラス・ケイジは一昔前のようなビッグ・ヒットを飛ばす映画は減りましたが、これは名の知れた役者さんのよくあるパターンの気がします。映画数は多いけど少しずつクオリティは下がっていく流れ。ファンにとっては数の多さに楽しみは増えますけどね。またしばらくしたら一線級の映画にも起用されると思うので、それまでは「どうせまたB級」と思っても今回のようにそこそこの楽しめる映画を満喫するつもりです。
いっちゃったニコラス
ニコラス・ケイジと言えば、90年代から2000年代には、一流のハリウッド俳優として、ヒット作にもたくさん出演していたが、このところは、B級だろうと、C級だろうと作品を選ばず、何でもかんでも出演している傾向がある。一説によれば、借金が膨らんでその返済と言われているが、本作も決して、意味ある作品とは言えなかったが、そこそこのSFミステリーとし仕上がっていた。
ストーリーは、都会暮らしに疲れて、穏やかな田舎暮らしを始めた一家が主人公。そんな一家の庭にある夜、眩い光を放った隕石が落下する。その出来事以来、その家族には、様々な異変が心身に起こり、互いに対する疑心暗鬼が生まれ、身の毛もよだつ悪夢と惨劇への一歩を踏み入れることとなる。
本作では、クリーチャーに洗脳されて、完全にいっちゃったニコラスの演技は見もの。そして、前半は、ナイト・シャマラン作品のようで、人物設定も一人一人が訳ありで、流れる音楽も怖さを煽り、不穏で、ミステリーな空気観を漂わせている。そして、なかなか正体を明かさないクリーチャーにも興味を引くような展開となっている。
後半は、クリーチャーの正体も明らかになる中で、SFホラー要素も高まり、グロさも交えた衝撃的な一家の末路へと導かれていく。
但し、それほどの新しい映像や展開というわけではなく、B級どまりの作品という点は否めない。その分、ニコラスが必死の演技で取り組んでいるという点で、観る価値はあったと思う。ヒット作での、ニコラスの復活を待ちたいと思う。
色彩とニコラス・ケイジは良かったが
アーカムの水は飲むな
意外と楽しめた。
やっぱへんなけいじ
ニコラスケイジの出演歴を(imdbで)つらつらながめていたのだが、くるもの拒まずで、選んでない感じ。
近年はPig(2021)が7点こえていたほかは、ほぼ凡作orローバジェット。その中には、わが「日本を代表する」映画監督のPrisoners of the Ghostland(2021)も含まれる。
日本の業界はゴリゴリに園子温を推してきた。日本を代表する映画監督である──とのたまってきた。まるで園子温に弱みでもにぎられている──みたいに。
そんな園監督の海外進出第一弾Prisoners of the Ghostland(2021)。
結果は大コケ。
ばんざーい。
IMDBが4.2。Rotten Tomatoesが63%と26%。知ってのとおり海外批評家は日本映画に甘いゆえTomatometer(批評家評)が6割を越えたが、巨匠、大衆にぜんぜんウケてません。
ところが、さすが幇間な業界マスコミ、不利益な酷評を被ったPrisoners of the Ghostlandのことを、いっさい報道しません。
おかしいと思いませんか?
日本を代表する映画監督がニコラスケイジをつかって大々的に海外デビューしたにもかかわらず、日本にそのニュースがぜんぜん出回ってない──わけです。(マスコミの「海外で大絶賛!」て常套句だったのに、コケたらだんまりっておかしくないですか。)
とうぜん、これは箝口を布いているわけです。(憶測にすぎません。)ゴリ推しに持ち上げてきた監督ゆえ、箝口なんて楽勝ですわ。公やネットで、誰かがPrisoners of the Ghostlandについて話しているの見聞きしましたか?
日本を代表する映画監督なわけですから、大コケなんか報じられません。日本公開さえ、回避しようとしている、のかもしれませんが、もし日本へきたら、愛情をこめてレビューしたいと思っています。
ニコラスケイジ主演、Color Out of Space(2019)。
たしかにこんなのニコラスケイジしかやらない──と思わせる映画だった。突飛でやりすぎでロバートロドリゲスやむかしのピータージャクソンの脈をみた。
ニコラスケイジの怪演が語り草になっているVampire's Kiss(1988)という映画がある。
もとはホラーとしてつくられたと思う。が、ニコラスケイジの形容しがたい演技で、ホラーが消えスリラーの線も破綻している。そもそも彼が、怖がらせようとしているのか、笑わせようとしているのかが、わからない。
怪演というよりむしろ挙動不審と言ったほうが適切。コメディなら多少納得できるが、コメディとしてつくられた気配があまりない。(コメディなのかもしれないがコメディの気配がひじょうに薄い。)
おそらくニコラスケイジがぶっとんだ役どころを任されるきっかけとなったのがVampire's Kissだったと思う。
もはや世間ではニコラスケイジならば、変な人でもおどろきはしない。
つまり、もし他の役者が演じるのであれば、前段に「お父さんはすごく変わっている」というキャラクターの概説描写を置かなければならないのに、ニコラスケイジならば、いきなり出てきて、いきなり変なことをやらせても、大丈夫なのである。(と思う。)
が、ときとしてニコラスケイジもまっとうな映画に出る。天使のくれた時間は言うに及ばすナショナルトレジャーやKnowingや金ラズベリー賞もらったNextだってわたしは楽しんだ。癖っぽい役者の代名詞ゆえ、演技賞とは無縁だが、なによりかれは人に愛されている。箔にまさる楽しい個がある。
地球外生命体がとある家族に寄生する話。コメディ気配は薄い(もしくはない)のに、ニコラスケイジが変なので、結果的にコメディのように見えてしまっている。(→それは悪くない。)エイリアン/寄生/ミューテイション/コメディのエレメントがSlither(2006)を思わせた。
映画は初期ピータージャクソンのようなラジカルな異形を描こうとしたのだろうと思う。が、それならば、やりすぎ度がひかえめだった。またColorを冠するならば、もっとカラフルにしたかった。
期待外れのB級映画だった。
【一番怖いのは、”宇宙からの色”ではなく、ニコラス・ケイジの狂った父親の演技です・・。トンでもSFムービー。】
ー ニコラス・ケイジ
40年以上、馬の目を抜くハリウッドの第一線を歩む名優である事は周知の事実。
だが、彼は出演作品を選ばない・・。
「マッド・ダディ」も相当であったが、今作はその上を行くかもしれない・・。ー
■感想
・都会の喧騒を離れ、閑静な田舎に移り住んだガードナー一家だったが、ある日、庭に紫がかった隕石が落ちた事で、一家に次々に異変が起きる・・。
と書けば、SF映画かな?と思うのだが、これがB級のホラー・オカルト映画が裸足で逃げ出す程の気色の悪い映画なのである。
・原作はアメリカの怪奇小説家、H・P・ラブクラフトだそうだが、隕石と共に来たと思われる、粘着質の極彩色の地球外生命体に”脳”を侵されていくガードナー一家、ネイサン(ニコラス・ケイジ)や、妻のテレサ(ジョエリー・リチャードソン)やオカルトに嵌っている娘や、幼き兄弟の末期の姿。
取り分け、テレサが人参をトントン切りながら、無表情に自分の指を切って行くシーンなど・・。
痛い痛い、嫌だ嫌だ・・。
・ちょっとオカシクなったニコラス・ケイジじゃなかったネイサンは自宅で収穫したトマト??を口にし、地球外生命体の影響なのか、不味いらしく次々にゴミ箱に投げ入れ、最後は”スラムダンク!”などと口走りながら投げ入れている・・。(あれ、絶対にニコラスのアドリブだよね・・。)
<地下水の調査に来ていた学者ワード(エリオット・ナイト)だけが、”事件”の全てを目撃しており、ガードナー一家がダムの湖底に沈んだ後、水面を見ながら彼が口にした言葉。
”私は、この水は決して口にしない・・”
極彩色だが、毒々しいグロテスクな幾つかの細部のシーンが夢に出てきそうな、摩訶不思議な映画である。>
ごった煮で成功。
最初からすでにどこかズレてる家族の気がする。
よい
原作の空気感いあいあはすたあ
ポスターから漂うB級のかほり、主演はニコラスケイジですか~
でもでもラブクラフトで一番好きな短編の映画化、人は敗けるとわかっている戦に赴かなくてはならないときもあるのじゃ、いざ出陣
結果、思ったほどは負け戦でもなかった、ラブクラフト世界の独特の雰囲気があって良かった
ストーリーのメインである牧場主の家族の顛末は、実は原作では結構あっさり語られるだけ、牧場を発端に段々と町全体に狂気が広がっていくという展開、あくまでも外部からの視線で淡々と事実が述べられることで、逆に不気味な恐怖があるのが原作の良さ
映画ではフォーカスを牧場周辺だけに絞ってより臨場感のある怖さに、現代劇にしているのも別に気にならない
ただ映像面が…クリーチャーがパペットなのはそろそろ無理があるような、CGも90年代の映画を見ているよう、オープニングの抑えられた色調の森がまさにアーカム!て感じだったので残念
オカルトぽさを出すためにわざとやっているという言い訳もできそうだが、お金がないだけでろうな
ニコラス・ケイジ作品を映画館で観るのは「俺の獲物はビンラディン」以...
ニコラスよ…
宇宙はやっぱり怖いです
トンデモB級映画としてしか楽しめない
宇宙から来た未知の色。自宅に落ちた隕石によって不可解なことが次々と起こるSFホラー。原作は未読。
何が起こっているのかよくわからないまま話が中盤まで進む。宇宙から来た生命体?が何の目的で来たのかもわからない。だから結構退屈してしまった。
でも中盤からは色々動き出すから安心した。ただし状況や目的や法則・ルールみたいなものはわからないまま。ついでに言うと、飼育しているのがアルパカっていうこともかなりの謎。単にお父さん(ニコラス・ケイジ)が色々暴走するってところが面白かった。
お母さんがケガするところとか、遊星からの物体X的なシーンとか、そんなこんなのB級なトンデモシーンを楽しむならありかもしれない。でも結構キツかったなー。
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