「【一番怖いのは、”宇宙からの色”ではなく、ニコラス・ケイジの狂った父親の演技です・・。トンでもSFムービー。】」カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【一番怖いのは、”宇宙からの色”ではなく、ニコラス・ケイジの狂った父親の演技です・・。トンでもSFムービー。】
ー ニコラス・ケイジ
40年以上、馬の目を抜くハリウッドの第一線を歩む名優である事は周知の事実。
だが、彼は出演作品を選ばない・・。
「マッド・ダディ」も相当であったが、今作はその上を行くかもしれない・・。ー
■感想
・都会の喧騒を離れ、閑静な田舎に移り住んだガードナー一家だったが、ある日、庭に紫がかった隕石が落ちた事で、一家に次々に異変が起きる・・。
と書けば、SF映画かな?と思うのだが、これがB級のホラー・オカルト映画が裸足で逃げ出す程の気色の悪い映画なのである。
・原作はアメリカの怪奇小説家、H・P・ラブクラフトだそうだが、隕石と共に来たと思われる、粘着質の極彩色の地球外生命体に”脳”を侵されていくガードナー一家、ネイサン(ニコラス・ケイジ)や、妻のテレサ(ジョエリー・リチャードソン)やオカルトに嵌っている娘や、幼き兄弟の末期の姿。
取り分け、テレサが人参をトントン切りながら、無表情に自分の指を切って行くシーンなど・・。
痛い痛い、嫌だ嫌だ・・。
・ちょっとオカシクなったニコラス・ケイジじゃなかったネイサンは自宅で収穫したトマト??を口にし、地球外生命体の影響なのか、不味いらしく次々にゴミ箱に投げ入れ、最後は”スラムダンク!”などと口走りながら投げ入れている・・。(あれ、絶対にニコラスのアドリブだよね・・。)
<地下水の調査に来ていた学者ワード(エリオット・ナイト)だけが、”事件”の全てを目撃しており、ガードナー一家がダムの湖底に沈んだ後、水面を見ながら彼が口にした言葉。
”私は、この水は決して口にしない・・”
極彩色だが、毒々しいグロテスクな幾つかの細部のシーンが夢に出てきそうな、摩訶不思議な映画である。>