「こんなカーネイジが見たかった」ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ よしえさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0こんなカーネイジが見たかった

2021年12月28日
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鑑賞方法:映画館

前作『ヴェノム』のラストで登場した殺人鬼クレタス・キャサディが、エディ・ブロックから奪い取ったシンビオートの一部を体内に取り込み、死刑執行の際に最強最悪の怪物カーネイジとなって多数の死者を出しながら脱獄し、かつて引き離された最愛の女性フランシス・バリソン/シュリークをレイヴンクロフトから奪還の上、丘の上の教会に向かう。ここで2人が恨みを持つ3人(エディ、ヴェノム、及びかつてシュリークを捕らえ銃で撃ち殺そうとした刑事パトリック・マリガン)を生贄に捧げつつ結婚をしようとする。
一方のエディとヴェノムは仲違いをして別々の道を歩み始めたが、クレタス脱獄の報を聞き、再び力を合わせて協会に向かう。嵐の中、ヴェノムとカーネイジの宿命の対決が始まる。

まあ、先に正直に言ってしまうと、カーネイジほどの怪物をせっかく出しながらここで退場はちょっともったいない気がした。できればやっぱりカーネイジにはスパイディとヴェノムが協力して立ち向かうところが見たい。
とはいえ、ヴェノムのあるところカーネイジあり、なのは当然といえば当然で、わざわざカーネイジの登場を引き伸ばして別のヴィランを出すのも変な話なので、大歓迎ではある。
肝心のカーネイジの暴虐ぶりは十分に描かれているし、尺の関係で少し物足りなさがあるとはいえ、やりすぎると単なる気分の悪いグロテスク映画になってしまいかねないので、ファミリー層狙いのSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)としてはこれくらいで上出来かとは思う。
ところでこのシリーズ、もう他のシンビオートは全部回収済みだっけ。今回トキシンの登場は示唆されたけど。
あとはまあ、次こそスパイディとの絡みになるのかな。こちらも当然の流れではあるけれども、期待して待つ。

よしえ