劇場公開日 2020年7月3日

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「若き才能ティモシー・シャラメを愛でたいあなたにオススメ!」レイニーデイ・イン・ニューヨーク セッションさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0若き才能ティモシー・シャラメを愛でたいあなたにオススメ!

2020年7月4日
iPhoneアプリから投稿

オシャレ映画監督の代表格、ウディ・アレンの最新作は、
予想外のフレッシュな展開が盛り込まれた、良作ロマンチック・コメディでした!

ニューヨークを訪れた大学生カップルが2人だけのデートを楽しもうとするものの、
様々なハプニングに遭遇し、次第にすれ違っていく様子を描きます。

最大の魅力は、今最も輝いている若手俳優ティモシー・シャラメの、
可笑しさに満ちた行動の数々でしょう!

カノジョに振り回されて困惑するシャラメ、
「あなたのキスは10段階で4」とディスられ落胆するシャラメ、
皮肉を浴びせてくる女性に負けじと対抗するシャラメ、
親戚から逃げるため、美術館でかくれんぼに興じるシャラメなど…

これらの微笑ましいコメディ演技は、シャラメファンのあなたを満足させること間違いなし!

ウディ・アレンが作中の主人公と同様、大学中退を経験(しかも2度!)していること、
彼と同じニューヨーク出身のシャラメを起用していることを考えると、
監督はこれまでの作品以上に、若い頃の自分を主人公に投影しているように感じました。

他のキャストでいえば、
カノジョ役のエル・ファニングは、おじさん達に愛されてしまうのも納得のキュートな魅力全開ですし、
前作『デッド・ドント・ダイ』での雑な扱いで爆笑を誘ったセレーナ・ゴメスは、
思ったことを臆せず口に出す、芯の強い役柄がよく似合っています。

シャラメと表面上は仲良くしているが、OPからずっと話が噛み合ってないエルと、
彼と本音でぶつかり合いながら、お互いに理解を深めていくセレーナの対比にも、ぜひご注目を。

肝心のストーリーは、ありがちな三角関係のもつれに終始するのかと思いきや、
ある人物の思いがけない告白により、主人公の家族関係に一気に焦点を移していきます。

このツイストの効いた展開が本作にビターな味わいを与えると同時に、
最後には主人公の今後に幸あれ!と願わずにはいられない、
爽やかな余韻まで残してくれました。

御年84歳のウディ・アレン、これからも良作を生み出してくれる予感ビンビンですが、
養女へのセクハラを暴露されたことで彼は信用を失い、
本作もアメリカでは劇場未公開となってしまいました。

出演俳優たちからも大きな非難を浴びた彼は、今後一体どうなるのでしょうか…

とはいえ、日本公開に踏み切ってくれた配給会社には大きな感謝を送りたいと思います。

ちょうど雨の多いこの時期、肩の力を抜いて存分にお楽しみください!

as
asさんのコメント
2020年7月12日

石塚さん
読んでいただいてありがとうございます、励みになります😭

as
igorさんのコメント
2020年7月11日

素晴らしい解説、ありがとうございます。

igor