「A24で作ってそうな雰囲気」恋する寄生虫 せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
A24で作ってそうな雰囲気
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極度の潔癖症で人に触られたりすると吐いたり気絶してしまう賢吾と、人から見られるのが怖い視線恐怖症のひじりが出会い、お互い壊れてる同士惹かれ合う話。
とにかく映像が綺麗。東京の見栄えするスポットで撮影してる所はもちろん、何気ない電車の中や歩道橋ですら全部綺麗なカット。この映像見るだけでも映画館に見に行く価値はある気がする。『そしてバトン』でも出てきたお台場のとこはもちろん、私的に国立科学博物館のところ上がったな。
話はほんっとにしょーもないって思ったけど(頭の中の虫のせいみたいな題材がアホらしくてダメでしたごめんなさい)、シネマカリテとかヒューマントラストシネマ系でやってそうなオシャレ良質海外映画の雰囲気がとても好みだった。
アホらしい題材を上手く綺麗な画で包み込んでるって感じ。それも監督がCM、MV畑の映像派の人だからだな。良い邦画ってどうしても画が地味だからさ、こういう雰囲気の邦画もっと増えて欲しいな。
ただ、途中で賢吾の部屋のカーテンが真っ赤になるのは映像的に見栄えは良いけどちょっとやりすぎではと思った。いくら恋愛でウキウキだからってそんなカーテン真っ赤にするんじゃないよアンタ、余計落ち着かないよって思った(笑)
あと個人的にひじりの「目線が怖いから耳をふさぐ」というのが絶妙に自分にもしっくり来た。音楽聞いてなくてもイヤホンしてると、満員電車でも他の人のことがあんまり気にならないんだよな。良い意味でも悪い意味でも自分の殻に閉じこもれる。
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