「映画は映画監督に撮らせてほしい」恋する寄生虫 ミレイユさんの映画レビュー(感想・評価)
映画は映画監督に撮らせてほしい
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映像作家らしい斬新で面白い映像と音楽。これがMVか何かだったら絶賛していたと思う。
だがこれは映画なのだ。
原作の「マイノリティな二人の切ないラブストーリーが、中盤の唐突な寄生虫カミングアウトによって世界が崩れ去る」衝撃は映画にはなかった。
映像に注力しすぎるが故に、いろいろと芸達者な役者たちに丸投げしすぎたどころか、過剰な映像演出がふたりの表現を妨げていたような気もした。
スターダストは最近映像作家とのコラボが多い気がするが、餅は餅屋である。映画は映画監督に撮らせてほしい。
原作の、設定が矛盾だらけの鬱エンドが回避されたのはよかったが、「サイレントナイト」によるすれ違い演出は残してほしかった。
ハッピーエンドなのは良いが、ドリフターズのコントの終わりのようでポカーンだった。
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