「ベネズエラという国」デッド・シティ 鰹よろしさんの映画レビュー(感想・評価)
ベネズエラという国
免疫学の博士号を持つ医師のアダムは、残された息子のミゲルと2人妻の死を乗り越えられないでいた。義父母が気を遣ってくれミゲルを少しの間預かってくれるとのことで、アダムは独り妻との思い出が詰まる家で喪失感と後悔に向き合おうとしていた...
そんな折、首都カラカスでゾンビウィルスが急激に蔓延。ベネズエラ全土が大混乱に包まれていく。どこもかしこも感染者が徘徊疾走する中、アダムは息子のミゲルを救出すべく奔走するのだった...
良く言えば誠実、悪く言えば何の捻りもない、実に王道なゾンビ映画で、それ以上でもそれ以下でもないという感想しか抱かなかったのだが・・・
アダムが抱える喪失感と後悔を始め、ゾンビウィルスの変異の原因や、それの蔓延によって顕在化していく情勢不安はベネズエラの現状に少なからずリンクしている様で、
決して絵空事ではない受け入れがたい現実をフィクションへと昇華することに多大なる意義があり、特効薬の希望となり得るモノたちを指し示し、一連の騒動が解消されて尚付き纏うナニカを訴えることこそが主題であるのだろう。
テントウムシが害虫(アブラムシ)を食べ、害虫に荒らされた植物も自然治癒する。今は不作で不毛な土地もいずれは・・・
自然は必ず活路を見出す。さて人間は・・・
「ワールド・ウォーZ」(2013)...「レジデント」(2015)...
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