「心に残るシーンは数あれど」君が世界のはじまり kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
心に残るシーンは数あれど
大阪に住む高校生たちを描いた群像劇。2つの小説を1つにまとめた脚本ということなのでそうなってしまうのも仕方ない。出てくる高校生たちは松本穂香以外は知らない子たち。新鮮な気持ちで観ることができた。
「人にやさしく」の歌い出し、体育倉庫での涙、夜のショッピングモール、水たまりでのやりとり。結構いいシーンはある。最後の終わり方も結構好きだ。鬱屈し共感を求め、でも踏み込めない。何かのアクシデントがない限り。そんな青くて熱いところはよかった。
でも父親を殺す話や義母とのからみなんかは白けた気持ちで観てしまった。それらが中途半端だったからか。それに、何にもないってわめいていたけど、大阪でしょ?って思ってしまう。閉塞感を演出しきれていなかったのはもったいない。
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