「深夜のショッピングモールで遊んでたらゾンビに襲われるで~」君が世界のはじまり kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
深夜のショッピングモールで遊んでたらゾンビに襲われるで~
大阪のある町。田舎者からすれば都会だと思うのですが、この映画の撮り方からは閉塞感しか感じられない。ほとんどが高校とショッピングモールや巨大タンクの映像によるものだからなのか、大阪らしいたこ焼き屋でのギャグ連発なんかをもっと見たかった。
大阪弁のツッコミがところどころに散りばめられ、これが日常なんだとカルチャーショックさえ受ける。特に縁の父親が平気で屁をこいてネタにするシーンにも憧れてみたりする。また、たこ焼き、お好み焼きがしつこいくらい何度も登場するのも大阪らしさか。
大雨によって帰れなくなった高校生たち。どことなく相米慎二監督の『台風クラブ』みたいだが、メインとなるのが体育館ではなくショッピングモール。それぞれの思いを伝えるところが素敵だし、ここに縁の親友・琴子がいないという設定も面白い。
おっさん目線で言わせてもらえば、森下能幸や古館寛治といった名優による父親像をもっと描いてもらいたかった。恋愛もそうだけど、親について悩んでいる彼らの姿があるのに会話の中だけで済ませてるところがもったいない。
コメントする