劇場公開日 2021年10月1日

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「製作者側の悪意を感じる作品」護られなかった者たちへ SHOTさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0製作者側の悪意を感じる作品

2022年2月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ほとんどあり得ない物語をノンフィクションのように仕立て、演技力のある役者を使って説得力を持たせるという手法にうんざりしました。

同じように生活保護のケースワーカー(CW)が登場する「すばらしき人生」の描写は概ね納得できたものの、「護られなかった者たちへ」(←生活保護を受けられなかったという意味でこの漢字を使ったのでしょう。)の方はこれはないだろう!と腹立たしくなりました。

私は、30数年の市役所職員生活で最初の5年間、生活保護のCW業務を経験しています。
その頃に比べると、確かに生活保護申請の審査は厳しくなっていると思いますが、申請を却下しても必要に応じて何らかの支援策を講じることは今も昔も変わりません。
百歩譲って餓死するまで見放すことがあったとしても、「護られなかった者たちへ」のCWのように、公務員という立場にありながらあのような極端な行動に出ることは99.9パーセント以上あり得ません!
0.01%にも満たない可能性の物語を商業映画(エンタメ)として公開したことに、製作者側の悪意を感じたのは私だけではないはずです!!

SHOT