「護られるべきときに、護られなかった人々」護られなかった者たちへ くぼたんさんの映画レビュー(感想・評価)
護られるべきときに、護られなかった人々
追憶と現在をカメラは追い続けた。赤の他人の、家族に縁の薄い青年と少女、高齢の女。人は人との温もりがあれば、生きていけるのだ。たとえ、どんなに生活が厳しくとも。関東大震災と生活保護という重い題材を扱う社会派ミステリーとのことだが、犯人は二人のうちどちらか~早い段階で当たりはついてしまう。あなたは、なぜ、犯罪を犯すにいたつたかの、苦しく切ない弱者の立場をこれでもかと、掘り下げてくる画面から、目が離せない。矛盾だらけの人生を原理原則で、割りきることは、で来ない。かんちやんの、snsの投稿から死んだらおしまい~なんかじやない。遠山けいは、いまでも利根とかんちやんの、心に行き続けているのだから。秀逸な人間ドラマ。中山七里の原作も合わせてよみたい。
コメントする