「かけがえのないものを失った悲しみ」護られなかった者たちへ つーじーさんの映画レビュー(感想・評価)
かけがえのないものを失った悲しみ
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公務員の悪い面が強調されている作品だったので、感じるものがありました。
公務員は良い意味でも悪い意味でも「原理原則」に縛られる。
そうすることで公平な対応ができ、特別扱いをなくすことができる。
この作品でもケースワーカーの対応は間違ってはいない。
あくまで本人の意思、届出に基づいた処理。
足りなかったのは人を思いやる気持ち、福祉の気持ち。
この人が生活保護を辞退したらどうなるか、疲弊していて想像できなかった。
公務員は削減されているのに業務は増える、災害時なんて特に一人一人に深くなんて関わっていられない。
でも、そんなときこそ人に寄り添う気持ちを忘れてはいけないんだなと感じました。
避難所で孤独だった2人を救ってくれたけいさんは、2人にとってかけがえのない存在だったのでしょう。
あんな悲惨な状況で一緒に寝食を共にしてくれる人がいるだけで、どれだけ救われたか想像できません。
そんな人を失って、震災で傷ついた気持ちすら掻き消すような殺意。
救いのない作品ですが、けいさんの「おかえりなさい」だけには救われました。
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