劇場公開日 2020年8月7日

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「【”生きてきた土地は奪われても、魂は奪われない” 音楽でアメリカの白人社会と"喧嘩"してきたネイティブアメリカンの血をひくミュージシャン達の姿や彼らに影響を受けた人々を描いた作品】」ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”生きてきた土地は奪われても、魂は奪われない” 音楽でアメリカの白人社会と"喧嘩"してきたネイティブアメリカンの血をひくミュージシャン達の姿や彼らに影響を受けた人々を描いた作品】

2020年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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幸せ

-ネイティブアメリカンの血をひくロックギタリスト、リンク・レイが奏でる"ランブル"のネイティブアメリカン達の怒りを爆発させたような、重厚で腹に響く独特なリフの格好良い事・・。-

 ・今作は、彼らが様々な差別を受けながらも、その民族音楽をルーツにしたうねる様なグルーブ感をロックテイストに絡ませ、演奏し続け、ジャズ、フォーク、ロックに影響を与えてきた様を、当時の映像と、本人(物故者多し)及び影響を受けた人たちのインタビューで描き出した作品である。

 ・恥ずかしながら、年代的に、リンク・レイを始め音源を持っておらず、知らないミュージシャンもいたのだが、印象的なシーンは数々あった。

 ・ジミ・ヘンドリックスにネイティブアメリカンの血が流れていたことを初めて知ったし、その彼が大観衆の前で、ディストーションの効いたアメリカ国家を弾く有名なシーンが映され、彼の父が”警察に逮捕されないか”、ハラハラしながら観ていた事・・。

 ・同じく、影響を受けたボブ・ディランがフォークギターからロックギターに変えた頃のブーイング飛び交うライブシーン。顔色一つ変えず、演奏するディランの姿。

 ・イギー・ポップやスラッシュやテイラー・ホーキンスが彼らの音楽にどれだけ影響を受けたか話すシーン。
 ーええっ、そうだったの・・。ー

 ・そして、ネイティブアメリカンの血をひいているミュージシャンの多さにも驚くばかり。

<ロックンロールに、ネイティブアメリカンの音楽がここまで影響を与えていたことに驚き、数々の映像を楽しみ、何より壮大なパワー溢れるネイティブアメリカンミュージックの凄さに圧倒された作品。>

<2020年10月25日 刈谷日劇にて鑑賞>

NOBU