「アメリカの音楽の根底に在る先住民族の血」ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの音楽の根底に在る先住民族の血
これはインディアンと呼ばれ色々な意味で弾圧され続けた先住民族が現代の音楽に与えた影響を検証する貴重な作品。音楽好きは必見だ。
思えばたかが500年の出来事。ヨーロッパ諸国から多くの人がアメリカへ移住し、先住民族を殺し、土地を奪い、生き残った者を居住区へ押し込んだ。奴隷としてアフリカから運んだ黒人たちを人間として扱わなかった。世界最強となって久しいアメリカは現在も迷走している。
閑話休題、今作はロックギター🎸のリンク・レイからスタート。今作のタイトルにもなったランブルをリリースしたのが1958年。余りにも早過ぎたロックだった。ザ・フーのピート・タウンゼントを例にとり後進のギタリストたちへの強い影響をうたった。
ブルースのチャーリー・パットン、ジャズ・ボーカルのミルドレッド・ベイリーにバトンを繋ぐ。
ここに真のオリジネーターの姿があった。
根底には先住民族の血と音楽があった。
ベイリーから歌を学んだというフランク・シナトラ、16歳から20歳までベイリーしか聴かなかったというトニー・ベネットのコメントにグッとくる。ビリー・ホリディ、エラ・フィッツジェラルド、ビング・クロスビー等が影響を受けた天才だった。
知らないことばかりだった。自分はビリー・ホリディの前に遡ることがなかった。ザ・バンドのロビー・ロバートソンやジミ・ヘンドリックスがインディアンの血を引いていることを知らなかった。ジミヘンはさほど黒くなかったが黒く見せたかったなんてねぇ。
その他、バフィー・セント・メリー、ジェシ・エド・デイヴィス、ランディ・カスティーヨなどの貴重なエピソードが目白押しだ。
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