「テレビシリーズのつなぎ合わせとは言え‥‥」「はたらく細胞!!」最強の敵、再び。体の中は“腸”大騒ぎ! Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0テレビシリーズのつなぎ合わせとは言え‥‥

2020年9月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

人体内で日々活動する35兆個にも及ぶ細胞たちの営みを擬人化した科学アニメ。各種細胞の仕組みや特性、その働きなどをシッカリと踏襲し、医学的にも解りやすく勉強になります。今回はTVシリーズ2期の先行上映と云う訳で期待も少なからずありました。ですが実際は構成にチョッと難点がありました。

まずオープニングはいつものTV版をそのまま踏襲、ですがサスガにスクリーンサイズに引き伸ばすとアラが見えてしまい少々残念な見てくれです。また今回『ウイルス』がサブで取り上げられワリとタイムリーなネタですが、先行上映とは言え折角の劇場版なので、その辺をもう少し掘り下げられたら良かったのかなと(劇場版特別として)。

そして今作は大きく『乳酸菌』と『癌細胞』を取り上げていますが、この2つのネタを取り上げた脚本の構成が宜しくありません。この2つを織り交ぜた構成に綴られていますが、実際は2つは別事案のため双方ともストーリーがぶつ切りになってしまい、場が混沌とし間延びしてダラけた感覚を与えてしまっています。別個に扱って2編にすべきかと思われますが、TV版ではシッカリ個別にまとめられるのでしょうか?
また一言一句違わない同じ解説が何度も出てきたりマクロファージの説明はナシ(?)など、劇場版用に調整すべき所に配慮が行き届かず、乳酸菌・癌細胞双方ともクドくてテンポが悪い印象を与えています。

また好酸球の出番は冒頭のマナー告知のみで本編の活躍はなし。同じく杉田氏が中の人の好塩基球、エフェクターも。まぁTV版ではそれぞれ出番があるとは思いますが‥‥
そして血小板ちゃんを贔屓目にしている部分もチョッとイヤラシさが透けてしまって、ソコまでする必要はなかったかと思われます。

この様に仕上がりにいささか難点が散見されたのは残念で、劇場版としての構成に多少の手入れ調整は必要だったと考えます。
余談ですが、今まさに世界は新型コロナウイルスの渦中にあり、コレをテーマにした作品が排出される事をチョットだけ期待したりしました。冒頭のマナーアニメ「血小板映画館へ行く」は少々解りづらい感じですがそれなりに面白かったです。

Geso_de_Nyoro