お名前はアドルフ?のレビュー・感想・評価
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タブーは何のためにある?
ほぼワンシチュエーションの数人の登場人物で展開するので、舞台劇っぽいなと思っていたら原作は舞台のようだ。しかも、フランスの舞台らしい。
ある夫婦が生まれてくる子どもにアドルフと名付けようとする。姉夫婦は猛反対する。ドイツでは、ナチスとヒトラーに関するあらゆるものがタブーである。アドルフなんて名付けたらネオナチなのかと思われてしまう。
タブーを作ることについて僕は考えさせられた。ナチスのハーケンクロイツは今日、欧州ではタブーである。しかし、あのマークのモデルはナチスより歴史が古いものだ。タブー視することによって、ナチスよりも歴史の古いマークが、永遠にナチスのものになってしまった。
アドルフという名前自体もヒトラーより歴史が古いに決まっているわけだが、タブー視すればするほど、それはヒトラーのものになってしまう。本当は、ナチスやヒトラーが奪ったそれらを奪還しなくてはいけないのではないか。
ゲイコミュニティの旗印のピンク・トライアングルはナチスが同性愛者を識別・差別するためのマークだった。ドイツのゲイコミュニティは、あえてそれをシンボルにした。結果、今そのマークはナチスのものではなく、性的マイノリティたちのシンボルになった。
タブーとは誰のためのものなのだろうか。
☆☆☆ 観客5〜6名? 簡単に。 嗚呼!これは多分舞台劇なんだろう...
☆☆☆
観客5〜6名? 簡単に。
嗚呼!これは多分舞台劇なんだろうなあ〜と思いながら観ていたら、、、やっぱり。
ほぼほぼワンシチュエーション。終盤の長ゼリフはなかなか見事でしたけど…とにかく、台詞の量の多さに付いて行くのがやっとでした。
また間が悪い事に。昨日、北野武の『ソナチネ』を観ていただけに。(比べるな!って話ですけど)
同じくらいの上映時間なのに、3倍ぐらい長く感じてしまった💦
まあ『ソナチネ』自体が、無駄な部分を削ぎ落とすだけ削ぎ落としている…ってところもありますが。
ラストの落ちも少し弱いかなあ〜。
プレストン・スタージエスの『モーガンクリークの奇跡』ぐらいに、とんでもなく突き抜けたラストだったならば。ヒットラーどころか、ムッソリーニを引き連れて生き返っちゃうかも…と^^;
2020年6月7日 シネスイッチ銀座1
謝礼は永遠の感謝
ゲルマンの議論好き/議論嫌いの日本人
これのどこで笑えばいいのだろう、「もうやめてくれ」と叫びたい責苦の90分だった。
胸苦しさに息が詰まるばかりの議論劇だ。
名付け、
家族、
歴史。
登場人物は、自分+自国の歴史(歴史理解)が不可分の血肉となっている。
異物への拒否反応は、理性を超える。
ドイツ人の芝居を他人事のように観て笑える日本人って、笑えないなと思った。
昨今のJK は、日本とアメリカが戦争していたことも知らないそうだ。
そしてSNSは“日本語を使える台湾人は中国人と違って親日派だ”と謳う。
本作品、リメイクして日本版を作るなら、さしづめ命名は“禁句”の
・ヒロヒトくん
・南京ちゃん
・堤岩里くん、靖国君・・
なんてのが夕食の話題の口火だろう。
眉をひそめるようなたちの悪い冗談には、誰もが色めき立つはずだ。
・・・・・・・・・・・・
ドイツ語は“議論に適した言語”だと言われているが、シュテファンたちのこのディベートは、ディベートに慣れた彼らにしてみれば日常のひとこまに過ぎず、ディスカッションが終われば再び何もなかったかのような元の仲良し家族なのかというと、けっしてそうでもないようで、
エンディングでのエリザベトのナレーションが“対話こそが新しい自分を生み出させ、新規の人間関係を娩出させる”ことを鑑賞者に教えてくれる。
エリザベトは、アドルフ・ヒトラーについても、夫シュテファンについても、自分はどう対峙すべきなのかを彼女は自分のもの(血肉)にしているのだ。
そうやすやすとアウフヘーベンさせてたまるかとエリザベトは啖呵を切っているようでもある。
僕も普段の日常会話で「あっ、この人ヤバいな、この話題どこまで行きそうかな、待ったをかけるべきかな?」と焦ることがある。
でも今でないなら何時、僕らは話の腰を折ってでも、目の前の友人や義父に
「あなたの意見には反対です」
「あなたの考えが嫌いです」と反論するんだろうか・・
・・・・・・・・・・・・
ワイン傾けてのご飯のときには、差し障りのない話題で、やっぱり当たり障りなく笑って、まずい話題は大人の配慮で避けながら、たとえどんなに表層的なお付き合いでしかなくても、そっちのほうが楽でいいと
我々は思っているんだってことがよくわかった、そんな映画だった。
政治と宗教の話はしちゃいけない?
名前負け。看板倒れ。ボンの面目丸潰れ
TSUTAYAの店内をウロウロしていたら目に飛び込んできたタイトル
『アーンイヤーンマン』に共通するものを感じるがあっちは観たいとまでは思わない
アドルフといえばもちろんヒットラーのこと
戦前戦中までのドイツでは昔からありふれた名前でユダヤ人にもアドルフはたくさんいたしそれは手塚治虫先生の名作『アドルフに告ぐ』をきっかけに事情は熟知しているつもりだ
僕はヒットラーを敬愛しているわけではないがヒットラー関連の映画は大好物だ
ヒトデヒットラーでさえテンションが上がってしまう
会話劇
内容は解説文の通りだ
ミニシアター系の映画館の受付に『この世界の片隅で』を勧められて内容も聞かずに『アニメは嫌いですの』と即答する高尚な老婦人のようなタイプには向いているかもしれない
でも僕は知的じゃない
痛快でも爽快でもない
全体的な雰囲気としては面白そう
ウッディー・アレンの映画に共通する何かを感じる
笑えない
厳密にはアレクサンダー3回目で笑ったけど
オチは悪くない
笑点のレギュラーメンバーは参考にしてほしい
こういう映画を観るとやっぱり洋画より邦画の方が良いと思えてしまう
日本でリメイクするなら日本人の名前らしくないのでアドルフじゃ突飛すぎて駄目だろう
『晋三』は頭が悪い左翼の発想だしそもそも小物すぎる
全くタイプが違うがしばらく前に亡くなってもなおカリスマ性があり賛否がわかれる『角栄』でどうだろうか
〝アドルフ〟の破壊力
人を傷つけたくないし、自分も傷つきたくない。
だから、関わりを避けるし、関わることがあったとしても、ほどよい距離感を保つ。
『青くて痛くて脆い』でそんな生き方、考え方を見た直後だったので、見てはいけないような、ものすごい場面を見せつけられた感じです。
そこまで本音をぶつけ合っちゃって大丈夫⁉️
元はフランスの舞台劇ということなので、〝アドルフ〟というのは、ドイツだけでなく、ヨーロッパの人にとっては、今だに、起爆剤というより、爆弾そのものみたいに破壊力がある忌まわしさなのですね。
アドルフを肯定的に捉えている人、というレッテルが貼られた瞬間から、そもそもお前はな……みたいに人格を疑われかねないほどに。
アドルフをキッカケに、遠慮のない否定や口撃の応酬に。
見かけはどれほど立派な大人であろうと、表向きの立ち居振る舞いとは全く別問題の卑しさや弱さや後悔を抱えていて、時には、吐き出す機会がないと生きていくのはしんどい。
子どもを授かってからのしんどさは(それと同じくらいの喜びがあったとしても)、体力的にも、キャリアの面でも女性の方が大きいわけです。
いつものことながら、〝仕事〟を言い訳に、色々と逃げてばかりの我が身を反省することになりました。
家族も個々の集まり…
生まれて来る子に、悪名高きアドルフを
つけるかつけないかで始まる、
一夜のある家族のストーリー。
観ている間、まるで舞台みたいと
思っていたら、やはり本国では
舞台作品だったのですね。
なるほど、全編ほぼ5人の会話のみで
ストーリーは進みます。
手料理とワインを囲み、楽しい家族の
集いに、いつものようになるはずが、
アドルフという名前をつけるかつけないか
から、不穏な雰囲気に…
家族の秘密や溜まっていた思いが
爆発炸裂!していきます。
ドイツ映画を数多くは観ていないのですが、
いつも感じるのは、毎日生活して行く中で、
悲喜交々な出来事や思いがあるけれど、
それが人生。それが毎日。
生きて行くってこういう事ね、って
肩をポンと叩かれる思いがします。
遠い所の話ではなく、とても身近な題材を
さり気なく描写するのが上手いなと思います。
少し日本人の気質と似ている感も。
旦那さんへの不満は万国共通なんだわと
思わずクスッとさせてくれたり、
家族、兄弟であっても、正直に
全てを話せる訳ではないこと、
それでも朝が来たら、いつもの様に
過ごして行く積み重ねが、家族かも
しれないなと、それでいいんだ、と
帰り道1人ニコッとできた作品でした。
ずっとケンカをしてるのに爽快ニヤニヤ
ヨーロッパの演劇舞台を元にしたドイツ映画。
90分間ひたすら会話劇。
皮肉と煽りと勘違い。マスクしてるのを良いことにずっとニヤニヤして見てました。面白い!
風刺や社会/歴史批判はあまりなく、言葉のケンカの妙で笑わせてくる純コメディ。ブラック度も低め。
”あ~、それを言ったらさらに荒れる!”
”なんで今それを言うねん!”
”みずから墓穴掘った~!”
と完全に面白がって会話を見てました。名前論争からの転がり方も面白くて飽きない~。
ずっとケンカをしてるのに爽快ニヤニヤ。(一部煽りすぎじゃない?ってのはあったけど;
やすえ姉さんを彷彿させる怒りの長セリフは拍手喝采モノ。ニヤニヤを越えてニタニタ顔になってしましました;必見のシーン。
会話の妙に加えて、キャラが絶妙に面白い。
学者の夫は口うるさく怒りまくってるけどたまにヒョコっと画面外から顔を覗かせたりするのが可愛らしくてフフっと。
おとぼけキャラの空気読めない発言には何度も吹き出しそうになった。
見事に全部の要素が面白い。
演劇を元にしてるのがよくわかる展開や台詞回し。
会話の中心人物が舞台のセンターに行くように暖炉の前に出たりってのも演劇的。
ある意味で”演劇でよくない?”って内容だけど……でも、映画だからこその”一家のケンカを覗き見してる面白さ”ってのはあると思います。
傑作と言える会話劇コメディ。
深みやオチではなく、事態がどんどん悪くなってく会話におかしくなってくる。進行形で面白い。
大爆笑ってよりずっとニヤニヤしちゃう。
歴史的な知識が無くても笑えます。
あったらもっと笑えるかもだけど。
オススメ!
うるさい
名前ネタは掴みだけ
名前のくだりの後!
なるほど
この映画ヤバい
ちょっと…
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