「鑑賞済の方、意見をください!」青くて痛くて脆い にゃんぱらりさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞済の方、意見をください!
爽やかなラストで締め括られて物語としての幕引きは良いですが、凄く妙な余韻に引っ張られて困っています。
この作品の制作側の明確な意志はどこにありますか?
田端くんが最後に踏み出したように傷ついても向かっていくことですか?
では秋好さんが田端に最初にいった「その生き方は誰も傷つけない優しさだね」っていったことは否定される?
秋好さんは真っ直ぐに歩いていたけど、最後に「気持ち悪い」と田端くんを傷つける言葉をかけた。あれは暴力に含まれる?
含まれるとしたら秋好さんの世界を変える!というのはただのうわ言やったってことですか?
そして朝美が「二人ともバカ!」といった言葉は的を射ていますか?
モアイはいい部分もあったけど、それなりにうさんくさくなってるのも事実だと思いますし、それも朝美は利害関係人してると思ったんですが、それでも二人をバカといったのは何故だ・・
2人の気持ちもわからんではない、とそっと見守るような気もしたんですが、知らんうちにモアイ肯定派になってた?
とにかくなんか自分のなかでこれだ!という答えが見つからずもやもやしています
作品としては好きです。
誰かスッキリする答えくれますか?
なこさん、
なるほどです!
秋好が歩くところに楓が駆け抜けるシーンはとても納得しました!
絶対的な正解はないんだよ、自分は自分だ!今を懸命に生きよう!って考え方でいいんですかね。
メッセージありがとうございました!
つらつら書きます。全てへの回答ではないし、間違った解釈かもしれませんのでご容赦ください。
楓の生きる上でのテーマの否定というよりは、楓は本当になりたかった自分がやっとわかってそれを肯定したという解釈です。秋好の釈明を動画で見て脇坂に諭されて間接的に傷ついたけど、もう一度秋好と対峙してしっかり傷付かないと進めないという希望のラストになっていたように思います。
秋好の楓の暴力に暴力で対抗してしまったシーンと自分の思いを直接伝えるわけではなく自分が傷つかないビラのばら撒きやSNSでの攻撃といった楓の行動はこの映画の中で問題提起になっていたと思います。ポンちゃんのバカ発言は、正義感からの行動とはいえ、過度で悪質なやり方への批判に思えました。
横断歩道で楓を秋好が抜くシーンがありますが、現実的だった楓が秋好の影響で理想的になり、理想主義だった秋好が脇坂の影響で現実主義になった二人の交差に思えます。楓は3年で仮初の友人を作れるようにはなったが孤独は変わらずモアイの理想に執着し、秋好は楓を含めた犠牲を払いつつ当初の目標から道が外れつつも成長ともとれる変化で生活を楽しんでいた。楓のifの世界やパラパラ漫画のように、どうしていたらよかったのかを考える映画なんだと思います。
制作側の意図としては、明確な答えを示さないことで、何が正解とかではなく、それぞれ思い、考え、想像し、語り合い、自分の答えを探してほしいということだと思います。
長くわかりにくくなってしまいすみません。2回観たらこのように思えたので、3回目はもっと違う解釈や発見をしているかもしれせん。