空白のレビュー・感想・評価
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正しさとは
気になっていたので、ネットフリックスで鑑賞、
とりあえずみんなお芝居がうまいね、
それぞれ抱えてる正しさとか正義みたいなものとかがあって、でもそれゆえの弱さの描写がリアルだった。
ボランティアのおばさんが最後、わーってなるのとか。
やきとり弁当美味かったですのところとか。
うまく言語化できないけど、現実ってままならないし、誰かの為って行為はきっとその人の為ではなく、自分のための行為なんだろうな。
自分の為に、正しさを信じて行動する。
ただ、その正しさが揺らいだ時の人間の描写が印象的だった。
最後の古田新太は、何も現実と向き合えてないのだけムカつくな
娘が化粧してた事実も隠蔽して。
そのくせ、謝ることもできず。
まぁ、人間ってそんなものよね、っていって仕舞えばそれまでだけど。
んー、、、、ってなりました。
あとは、マスコミやSNSへの警鐘も含まれてたのかな?
面白かったけど、好きではないかな、、、?
62/100
古田新太主演、松坂桃李共演で描くヒューマンサスペンス。古田新太が父...
古田新太主演、松坂桃李共演で描くヒューマンサスペンス。古田新太が父親だったら誰でもおかしくなるわ!と思うと同時に、良く結婚出来たな〜?とも思った。
あくまでも私見だけど、観ていると暗い気持ちになる。
まぁまぁかな
好きなタイプの映画では無かった
古田新太がやり過ぎだと私には感じた、これ内に秘めた感情を表現出来る役者さんならなお良かったかな
古田さんが下手ではないのは分かってます
松坂桃李はやはりいい、塩梅がいい
空白を埋めるものは何か。
本作品のタイトル「空白」が意味するものは、誰かが信じる正義あるいは正しさと別の誰かが信じているものの間にある溝のようなものを表している。
父と娘、夫と妻、船長と助手、店長とパート、先生と生徒、メディアと取材対象、加害者と被害者ー。
物語の序盤では、台詞のある登場人物全てが、自分以外の他人を理解せず、自分の正しさを主張する。そこには他人を慮る想像力のカケラも無い。
古田新太演じる父親は、被害者でありながら、その無理解ゆえに、やがて自殺者まで出してしまうが、その母親が自分の正義を振りかざさず、相手を理解しようとする態度を示すことで物語の潮目は変わる。
亡くなった娘が何を考えていたのか知ろうとする父親は、娘の真似をし、絵を描く。やがて、自分の描いた絵と娘の描いた絵が偶然にも同じ空、同じ雲であったことを知り、心の空白が埋まる…。
互いが互いの正義を主張し、分断が進む世界。僕らはその隙間にある空白地帯をどう進んでいけば良いのか。作品は問いかける。あなたの正義は誰かの正義ではない、ほんの少しの想像力とそばにいる人への共感を持とうと。
ところで、この作品の面白いところは、物語の核となる部分を加害者でも被害者でもない、寺島しのぶ演じる第三者であるパートが紡いでいくところにある。観ていてとても不愉快な気持ちになるのだが、このモデルはまさにどこにでもいる「ウザい誰か」。ある意味、心の中が空っぽ-まさに空白-で、情報だけを頼りに生きているようなタイプ。自分が信じる正義で掻き回すだけ掻き回し、なんの結果ももたらさない。劇中ではリベラルな人として描かれているが、もちろん保守を自認する人にも多く見られる。実はこれは私たち自身を描写しているのではないか。つまり、この作品の本当の主役は、リアルな第三者、観客である空白な我々。だから、鑑賞後、作品を通じた自分なりの正義を探したりしてはいけない。ましてや、それを誰かに押し付けたりしては。
物語の空白の部分を考えさせられる
正義マンのおばちゃんが善意を押し付けてるシーンすべて居心地悪い
一般的には完全に正しい人なんだけどヤダ味みたいなのを感じる
ボランティアでトロい人を見下してるからかな
仲良くない年上とかおとなし目の後輩への接し方とか反面教師にしようと思った
被害者の怒りの伝播で新たな被害者が生まれるのと辛い目にあった人たちが出来事に折り合いをつけていく話だった
「今更理解者振るのはズルいですよ」が印象に残った
古田新太の怒り具合が良かった!!
古田新太の怒り具合が良く、私はここぞという時にキレても相手に負けてしまうので羨ましかったです。また「偽善者め!!」とか所々笑えました。マスコミの印象操作やスーパーの店長に好意を持っている、おばちゃんの存在がリアルでした。序盤以外は花音さんの印象が薄く(あまりしつこくても困りますが)、出だしがやりたかっただけなのか終盤はストーリーも尻すぼみな感じで残念です。撥ねてしまった女性のお母さんも、葬儀で印象的でした。
心の隙間を埋めるまで
子供の突然の死。
それは親にとってあまりに受け入れ難い苦痛だ。
だが、この映画は単に被害者や遺族を悼むだけの映画には収まらない。
ここには加害者も被害者もいない。
むしろ関わった人物全てが被害者と言っても良い。
そんな残酷な、だが何処でも起こりうる悲劇と、それにより人生を大きく動かされる人々のドラマが丁寧に描かれている。
誰に感情移入し、何を感じ取るかでこの作品の受け取り方は様々に変わると思う。
この重く苦しい物語の先にはほんの僅かな、だが確かな希望も添えられていた。
決して気持ちのいい映画ではない。
むしろ不快な作品だろう。
でも目を背けずに見た人は必ず、掛け替えのないものを得る事が出来るはずだ。
ヒメアノ〜ル、愛しのアイリーンに次ぐ名作。
素晴らしい作品を手がけた監督、そして迫真の演技を見せたキャスト陣に感謝。
「許す」ということ
父親は怒りっぽく、短気
最初の道路工事の際、無理矢理突破しようとするシーンや
船の衝突かなにかを電話で怒鳴り散らすシーンなどがそれを印象付ける
娘に対してもその振る舞いは変わらず、まるで対話をしようとしない
娘の死を通じて、娘の好きだったもの、読んでいた漫画などを知り
娘を全く理解できていなかったことを自覚し、
加害者の自殺をうけ、人を「許す」ということに一歩を踏み出し始める
辛く思い映画であるうえに
後半の展開は心情の変化ばかりであるが
芝居のうまさで難なくみられた
子の心親知らず
初鑑賞
ホラーに近いサスペンス
ありもしないモンスターより人間の方がよっぽど怖い
それでも同じ構図で娘が描いた絵と自分が描いた絵を見比べるラストシーンちょっとだけほっこりはする
昨年9月に仙台で上映されていたが観にいかなかったことを後悔している
仕事のせいでうっかり見落とした
イオンシネマ全店で隈なく上映してほしかった
監督と脚本は『純喫茶磯辺』『ばしゃ馬さんとビッグマウス』『銀の匙 Silver Spoon』『ヒメアノ〜ル』『犬猿』『愛しのアイリーン』『BLUE/ブルー』の吉田恵輔
スーパーで万引きした女子中学生が逃走の途中で道路に飛び出し若い女性が運転する車に轢かれさらにダンプカーにも轢かれ即死
損傷は激しくグッチャグチャ
追いかけていたスーパーアオヤギの店長青柳直人(松坂桃李)はマスゴミの悪意ある編集で追い詰められる
被害者の父親添田充(古田新太)は漁師
元々強引で荒っぽい超性格が悪い男で娘の事故死でモンスターペアレントに変貌する
思えば父は娘のことをよく知らない
なぜ娘は死んだのか調べていくうちに青柳に付き纏うようになる
ついには自殺を図る青柳直人
充の娘で事故死する添田花音に伊東蒼
充の元妻で花音の母で妊婦の松本翔子に田畑智子
翔子の今の夫に篠原篤
充の弟子で漁師の野木龍馬に藤原季節
スーパーアオヤギのパート店員・草加部麻子に寺島しのぶ
スーパーアオヤギの年配の店員・二ノ宮に加藤満
ボランティアスタッフ夏美に植田萌
花音の中学の担任・今井若菜先生に趣里
今井の同僚の先生に和田聰宏
中学の校長に中村シユン
最初に花音を轢いた運転手の中山楓に野村麻純
楓の母・中山緑に片山礼子
主演の古田新太ありきの作品
少なくとも映画に限定するなら今のところ彼の一番の代表作といっても過言ではない
映画やドラマで車に轢かれる交通死亡事故のシーンなら普通は一台
花音は一台目に轢かれたもののそのときははっきりと生きていた
非難するつもりは全く無いが監督の意図がよくわからない
マスゴミを鵜呑みにして陰ながら嫌がらせをする偽善者も本当にクズ
自殺したってそっちの方かよ
食堂での明花音に関する一連のやりとり好き
寺島しのぶの熱い芝居も良かった
遺族が加害者を責めるのは間違ったことでは無いけど・・・
赦すのは難しい
けれども・・・
2人が冷静になってじっくりと話し合える日が来るのはずっと先になりそうだ
映画で良かった
どの立場であれリアルじゃこんなことに関わりたくない
死者は悼むべきもの
娘を亡くした父親の悲しみ苦しみが、娘への愛というより自分への哀れみのようで。
加害者の一人である娘を亡くした母親の、自分の悲しみ苦しみを脇に追いやり、娘の為に生き抜く覚悟、愛の深さに共感します。
父親と店長、二人の生き地獄にも陽は射します。けれど生きてる限り、自分の足で陽の元に近づきたいと思うのです。
救いはある
メディアでは、モンスター化がもてはやされていますが、最後は反省するし、人間的です。
娘さんが死んでるんだからあれくらいはするかも。
全てのタイミングが悪く、最悪の結果になりますが、救いはあります。嫌な気持ちでは終わらない。
親として、この気持ちを理解しようと努める姿には涙します。
ただし、
メディアの汚さを本当にリアルに描いています。
でも、
なんか.....こういう映画を傑作とかいう人達はただ人の嫌な面を見たいだけなのかなと思いました。
折り合いのつけ方と感情の錯綜が見事。
万引き(未遂かは不明)した女子高生、追跡されひき逃げされる
追いかけるスーパー店長
ぶっきらぼうで職人肌の娘を亡くした父親
心の病も抱えて再婚した元妻で高校生の実母
ボランティアもする正義感強いが空回りで周りがついていかないスーパー店員
そして正義感・罪悪感を抱える担任と事なかれ主義の他の学校側
その人たちがそれぞれの思いをぶつけたり、嚙み殺したりしながら葛藤する作品。
飛び出しをしたとはいえ、ひき逃げを起こしてしまった女性は良心の呵責から自死してしまうが、その母親が高校生の父親に対する態度は誰にでもできることではない。
あなたがここまで責めるから娘は死んだんだ、と問い詰めることもできるのに、強い娘に育てられなくてごめんと謝罪するのは父親ではなく母親だからこそできるのではないかとも思う。
それから父親も少しずつ変わっていくターニングポイントとなる。
こういうことは怒りから生まれるのではなく、当事者の誰かの強さが変えるきっかけになるのだ、ということをこの作品から教えてもらった。自分のことに置き換えて見た作品にもなった。
ボランティアにも力を入れて、正義感強いのはいいけど、その正義感を他人に押しつけるのは本当に迷惑なことで、活発だけど孤立に繋がるのだ、というメッセージもちゃんと受け取りました。
ヘビーで考えさせられる
とてもヘビー、かつリアル。それぞれの登場人物設定が緻密でそれぞれにイライラし、それぞれに何かが欠けている。でもそれが人間で、怒りの向け方がわからず、謝罪の仕方がわからず、許し方がわからず、無責任で、責任感に押しつぶされ、でもそれが現実と考えさせられる映画だった。微妙に揺れながら記録される画像が、リアル感と登場人物の心情や空気を感じさせる。すごい映画を見たと感じた。この作品を見返すには心の強さが必要だ。
リアル
誰もがこの物語の登場人物になれる。
最近観た中では一番引き込まれた作品です。
この物語の中での私の立ち位置は報道番組をみる視聴者なんだろうなと思った。
万引きをして不幸にも亡くなってしまった娘には勝手に同情し
娘を失った破天荒なお父さんに対しては憐れみ
被害者であり加害者にも見えてしまうスーパーの店長には不快感を持っただろう
マスコミも勝手だが、それに踊らされる視聴者もまた勝手に外側から評価し実に勝手である
それは心のどこかで自分の身には起こるはずがない事だと根拠のない自信に皆満ちているから
いつ自分が登場人物の中の被害者や加害者になるかも分からないのに..
とても考えさせられる映画でした。
正義の押し売り渋滞
どこにでもいる人たち、一人一人を気持ち悪く演出できていたと思うし、構成も演者さんも良かったです。
けど、わざわざ娘をあんな死なせ方までして取り上げた割には、2人の緊迫感が足りなかった。し、娘の孤独の演出は出来てなかった。
それに、寺島しのぶさんは上手いと思うし、あんな人はいるけど、ここでは無くても良かったかな。松坂桃李くんは上手かった。
父親からはじまって、先生、報道、スーパーのおばちゃんなどなど、それぞれの正しいがあって、監督の正義の押し売りはうざいですよ。っていうメッセージが渋滞してる。
ことはどうあれ、主観的正義を押し付けすぎると相手を傷つける結果になるね。善意なのか自己満足なのか。
ヒメノア〜ルよりは、メッセージがしっかりしてました。
普通人の悲劇
インパクトのある予告編でしたが、悪い意味でヘンな先入観を持たせる予告でもあり、サスペンス映画なのかサイコパス映画なのか人間ドラマなのか分からなかったのだが、良い意味で自分の予想は外れ、鑑賞後はシリアスな人間ドラマとして色々と考えさせてくれた良作でした。
登場人物はみんな少し極端にも見えますが、ある意味現実でもアルアルのキャラクターばかりで、物語の様な事件が起きなければ何処にでも見かける隣人達ばかりであって、誰しもが「こういう人いるいる」って思われる様なキャラばかりなのがこの作品の恐さだと思えます。
逆の言い方をすれば、何か事が起きれば人間は大体この映画の登場人物に近い行動をとるだろうとも思える程にリアルであるという事です。
この作品の登場人物設定は、特別な悪人や善人ではなく、特別に優秀でも劣ってもいない、あくまでも普通の人々であり、それ故(普通であることの劣等感の裏返し)の世渡りに対する自己防衛手段として、自己肯定する為に自分の思い込みや自己ルールに固執して、自分の殻を破れない(自分を客観視できない)という、日本人の大多数の平均的一般人の典型ばかりなのである。
(言い換えると、その人の本質が見え難く、他者からは理解され難い人間の集合体)
なので、物語で起きる事に関しても、意志的な事件ではなく偶発的な事故であり、善悪が曖昧な事により、自分の中で整理がつかず悪い方(メディア・世間的中傷)へ引っ張られて行く悲劇であって、これは現実社会で起きている多くの事件と共通している要素だと思えた。
で、こういう普通の人に起きる悲劇を少しでも減らすにはどうしたら良いのかという問題も、ラストシーンでその糸口が示されていて、この作品の作り手の誠実さが窺えた。
あっ、本作には特別優秀な人は登場しないと言ってますが、唯一凄い人だと思えるのは自殺した娘の母親役の片岡礼子であり、あの台詞ですかね。
あの台詞は現実では普通の人では絶対に言えません。だからこそ(現実味のない)映画ならではの台詞ではあるのですが、間違いなく観客の(普通人の)心には響きます。
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