「スーパーの店長はつらいよ 毎日、深~く反省しております」空白 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
スーパーの店長はつらいよ 毎日、深~く反省しております
ふざけてごめんなさい🙏
男はつらいよシリーズの御前様の笠智衆に返す寅さんのセリフを思い出しただけです。
幼い子供を失った親御さんや人身事故を起こした人はとてもつらくて観れない映画です。他にも映画はたくさんありますから、敢えて見ようとするのはおやめ下さい。
キャストがよかったです。
松坂桃李がドアノブであることをしている場面では、松坂桃李じゃなくて、柄本時生でいいじゃんと思いましたが、とおして観るとやっぱり松坂桃李しかいないと思いました。
寺島しのぶ。冒頭の雰囲気からなんかやってくれると思いましたが、期待を裏切らないw
低俗なマスコミにはうんざりですね。
人員過剰の組織の閑人どもの悪態はマスコミだけではなく迷惑千万。
学校の校長のバカで無責任な言動にも腹が立ちます。
趣里が学校の担任の先生なのも効いていました。あとだしジャンケンみたいな懺悔のシーンには誰でも自分の胸に手をあててみたくなると思いました。
弱い人間に強く当たったり、軽蔑する人間たちの話で、スッキリはしません。
冒頭の漁船のシーン。無音でした。エンジンの音や風の音を入れなかったのはどうしてなのか聞いてみたい。底引き漁でした。ワタリガニがちょっとだけ。燃料代を引くと儲けなしです。 漁師訛りや土地の訛りがなかったので、気の荒い千葉の袖ヶ浦あたりかなと思ってましたが、蒲郡でした。漁師は気の荒い人も多くおるでしょうけど、別れたかみさんが再婚していて、自分がひとり娘を養うのは大変ですよ。ついまわりに、とくに親しい人に八つ当たりしてしまう。反省しました。
娘のことをなにも知らずに過ごしていたことを別れた妻に責められるのはつらい。でも、男親ってそんなもんかもしれません。
最初にひいてしまった若い女性、かわいそうでした。その母親役の片岡礼子のセリフが新太に反省を促したのでしょう。よくできたセリフでしたが、そんなに自分の子を卑下しなくても。
藤原季節の演じる父親を漁で失った青年がとてもよかったです。この映画のやりきれなさを緩和する隠れたキーマンでした。
万引きに関しては、小学校二年生のときに宇○川○子の万引きのオトリにされて、捕まったことのあるアタシとしましては、花音(伊東蒼)ちゃんは絶対に万引きすような子とは思えません。ただ手にとって、いろいろ想いに耽っていただけです。宇○川○子は匂い付きの消しゴムを4個も一度に万引きしました。学校の目の前の文房具店で。宇○川○子は大きくなったら、「かんごくさん」になりたいと文集に書いていました。看護婦さんになれたとは思いたくもない。監獄に入れって思いました。つられた自分の弱さや愚かさを反省する毎日はとてもつらかったです。○子の名前は今のかみさんの名前と一緒なのも一生の不覚です。
カールⅢ世様、コメントありがとうございました。たしかにスッキリする映画ではありませんでしたね。最初の謝罪では母親も一緒でしたが、娘が心配で付き添ったというより、監督責任者として謝罪したように見えてしまいました。そのあとは娘に一人で行かせましたが、拒否されて辛いとは相談できなかったでしょうね。
学校の担任も、中学生でなく、新入社員の指導員みたいに厳しかったです。
でも、極端に見えるけど、実際こういう人はいるなと思いました。
プレッシャーをかける側、かけられる側の対比、かける側にも弱い所があり、そのあたりの見せ方に無駄が無くて、かつ情緒的でもあって私は気に入りました。
花音ちゃんは万引きしてないかも、と私も思います。あのオヤジに見つかったら全部捨てられますからね。
万引きが増えてるのは事実ですが、コロナによる収入激減が多少あるのかもしれません。
レビューには書かなかったのですけど、生鮮食品中心のスーパーに化粧品コーナーがポツンと置かれてるのも不自然だった…と考えれば、スーパーの方針もちょっとおかしいのです。
色々考えさせられたり、人間の醜い部分をクローズアップしたりと、大好きな映画の一つになりました。