「人間誰しも抜け落ちている部分あり」空白 ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
人間誰しも抜け落ちている部分あり
メインの登場者3人(になると思いますが)それぞれが抜け落ちているというか完全ではないため「空白」が心の中にあり、その歪つさがが浮かび上がり歯車が狂っていく、でもそもそもを辿れば原因は自分でしょ?に辿り着いてしまうような、誰でもに起こり得る話なのでは、と考えさせられました。
冒頭のシーンで娘の花音の指先が大写しになり、そこにはささくれが見えていて、父親はだからこそ娘がマニキュアを万引きするわけない、と思うのか、娘本人はそんな指をキレイにしたいとマニキュアが欲しかったのか、もう一度見返してみたい作品です。
本作品は古田さんに宛て書きされたようですが、背中で怒りを感じさせる古田新太さんは、それが頷けるような圧巻の演技でしたが、それを受けて立つ松坂桃李さんの演技も流石でした。
とても良い作品で最後まで力が入りっぱなしであっという間のエンディングでした!
個人的には花音さんを轢いてしまった彼女とそのお母様の姿勢に涙させられました。
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