「誰の非でもなく、全員の責任でもある」空白 勇人さんの映画レビュー(感想・評価)
誰の非でもなく、全員の責任でもある
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スーパーの店長である松坂桃李が、万引きをした少女を追走することで起きる事故によりあまりの人生が大きく狂いはじめる。
万引きをした少女の自業自得か。万引きに対するスーパーのいきすぎた対応が起こした過失か。そもそも万引きを防げなかった親の監督不足なのか。全員が自責と他者への責任転嫁の間で大きく心が揺れていく姿を、松坂桃李と古田新太のずば抜けた演技力でしっかりと視聴者に伝えてくる。
終盤のシーンで古田がボソッと呟く「皆んな、どうやって折り合いつけてんのかぁ」と言う言葉の持つ重み。
被害者遺族のどこにぶつけたらいいか分からない怒り・悲しみ・後悔が溢れる作品。
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