僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46のレビュー・感想・評価
全27件中、21~27件目を表示
観終えた後に感じる感情に名前を付けるならば混沌
部分的にネタバレに近い部分がありますが、映画の核心部分の内容はフワッと説明したつもりなので、参考にしてみてください。
私は欅坂46のライブに何度も足を運び、演出のクオリティに圧倒されました。その立役者といってもいいのが、平手友梨奈です。私自身はキャプテンである菅井友香さんを推していますが、平手友梨奈が居なければ、ライブの雰囲気は並々ならぬもの、見たことも無いもの、身体のエネルギーを根こそぎ持っていかれるようなあの感覚にならなかったのは確かです。このように言うと反論する方もいるのは承知です。ただ、私が今まで見てきた中で余韻として残っているライブを順番に挙げてみると、そこには大体平手友梨奈がいます。
その中で今年の1月、その平手友梨奈が脱退しました。これはあまりにも衝撃的でした。欅坂どうなるの?どうして?こうした疑問符が絶えず湧き出てきます。こうした疑問が覚めやらぬことないままに、新しい欅坂を築き上げていこうというメンバー意志が最近の活動に反映されるようになってきました。
さて、私が感じている欅坂46に関してのまるで哲学のような疑問は以下のことです。平手友梨奈はどうして居なくなったのか、平手友梨奈は欅坂46のなかでどのように表現したかったのか、平手友梨奈は欅坂46にとってどういう存在だったのか、平手友梨奈を軸に揺れ動くメンバーはどういった心持ちなのか、ということです。今まで雑誌などを見てても表層的に見えて全く実態が掴めなかったような事柄だらけです。上の疑問に対するある程度の答えはまとまってきたように思います。
とはいえ、欅坂を好きな人間にとっては大きな棘を突き刺すような場面も見られました。このあたりは、一長一短ではありますが、本当に好きな人は、最後観終えた途端に、「ありがとう」とか「ごめんなさい」みたいな気持が入り交じった混沌とした感情が頭の中に渦巻くように感じることになるでしょう。1ミリでも欅坂のことが好きだった、素敵だなと思ったことある人であれば、この気持を共有出来ると思いますので、是非見に行ってほしいです。
ぶっちゃけ口だけで「平手友梨奈が必要」と言うのは簡単かもしれませんが、メンバーのそういった今までの台詞は偽りのないものであったことを実感しました。
一度、予告編を見てみると分かりますが、デビューしたての平手友梨奈が「いつか来ますかね、そんな日が。」と言うシーンがあります。これを映画で全文を聞いた瞬間、そのライブを見に行っていた私はある光景を想い起こしました。本人の願いが叶うかどうかは劇場で確認してもらうとして、その答え合わせの時には自然と涙が溢れてしまいました。
また、2人のメンバーに注目して見て欲しいです。小池美波さんと石森虹花さんという方です。あえてそれぞれの場面にタイトルを付けるならば、小池と二人セゾンと平手、石森と平手と石森から見る欅坂46といった所でしょうか。この二人が欅坂46とどのように向き合ってきたか、特に私が気になっていた最後の質問の答え合わせとしては、あまりに理想的すぎて美しすぎてそれでも辛い気持にさせられるような解答を突きつけられました。
疑問を解決してくれる映画と私は銘打ってしまいましたが、正直モヤモヤもさせられます。小林由依と欅坂46と平手、10月のプールに飛び込んだと平手、今泉佑唯や長濱ねるなどの卒業メンバーから見る平手や欅坂46、黒い羊のMVの場面での出来事、大人の事情というものでしょうから割り切っていますが、全て答えを提示してくれるわけではなく、推測の域を出ません。こうした、ミステリアスな所も欅坂46の威厳を保ってきた部分なのではないかなと個人的には感じています。
ですが、ドキュメンタリー映画までも感情を揺さぶってくるようなアイドルグループは二度と私の中で現れることがないなという気持ちを再確認することが出来ました。このドキュメンタリー映画を見て、「やっぱりな」と予想通りに思うことも「そうだったのか」と不測の事態と感じたとしても、総じて想像の斜め上を行く、時間を忘れて、欅坂にひたすら魅了されていく、そんな力強さをもった最強の音楽映画兼ドキュメンタリー映画でした。
平手+バックダンサー
平手とその他として映画を撮っているように感じた。
個人的には、卒業したメンバーの心境、今何を思っているのか?、卒業には平手に頼りすぎていたことが関わっているのか?、そこも描くべきだったと感じた。
劇中の皆さんは今欅坂46が楽しいですか?の一言で平手+バックダンサーというイメージがさらに深く刻まれた。個人で写真集、モデルというような活躍もあり欅には平手以外にもいるじゃんという考えもあったと思う。しかし、それはグループ外のことであり、彼女たちの仕事はアイドルだ。いや、アイドルではなく、アーティストなのかもしれない。それだけを見るとやはり『平手』が頭の中に刻まれる。
大人がもっと、や私達がもっと、というのもそれぞれにあったのかもしれない。しかし、誰が悪いのかそれは一つに決めることはできない。それぞれの不の歯車が回り始め、それがかみ合い、このようなことになった。しかし、この映画のように結局、平手+その他のような撮り方をしている。結局また同じ誤ちを繰り返している。それだと何も変わらない。何を変えればいいのかそれは私ら素人には分からない。何かを変えてしまったら欅のような影響力、人を引きつけるような力はなかったのかもしれない。
平手友梨奈という劇薬と「僕」の最期
やはり欅坂46は平手友梨奈あってこそ。
そんな風に思えた内容でした。
Live映像や過去映像での見られる圧倒的な表現力。
これまでのアイドルグループは個性は出しつつも
パフォーマンスに関しては平等性、平均が求められるものとイメージしていましたが、
欅は別カテゴリーだ。そんな風に思えました。
表現力に関して周りのメンバーとの差は大きくある。
しかしあのズバ抜けた才能を存分に活かしたい。
秋元さんはじめクリエーター側がそう思っても仕方がないなと思いました。
ロッキンのインタビューでも載っていましたが、
妥協を許さず、自己採点も非常に厳しい平手に
とってはグループでの活動が段々苦しいものとなっていったのかな?と思います。
「欅坂で活動していて楽しいですか?」
この問いに凄くグッと来ました。
それ以降も身体的、精神的に限界だった中
なんとか活動をし続けてくれた平手に感謝しつつ、
観る人によってはその行動に否定的な意見を持つ人もいると思います。
表現者としてはアリですがグループのメンバーとしてはあまり宜しくない事も見受けられました。
僕自身がそう思いました笑
終盤のLive映像ではまさに命を魂を削りながら
パフォーマンスをする平手の姿に圧倒。
映画を見るととても辞めないでとは言えません。
僕は改名の事を知った時は欅坂というグループを
続けて欲しいなと思った側の人間ですが、
欅坂の主な楽曲は曲中の「僕」が主人公であり、
その感情や葛藤を表現しているモノだと思います。
メンバーも平手の代わりにセンターを務める事に
難色を示していましたが、「センターが」と言うより
「僕」という人間を表現する事に躊躇していたと
思います。
曲中の「僕」を表現する事に関しては
平手を超える存在はいないと思います。
もはや「僕」=平手の様なイメージです。
それを踏まえると黒い羊という楽曲は
平手がセンターとしての最後の楽曲というのが
相応しすぎる楽曲です。
他のメンバー達がこの楽曲を通して、
「僕」を通して、平手を救いたい。
そんな気すらしてきます。
欅坂は5年という歳月で幕を閉じます。
これはアイドルグループとして失敗という烙印を
押されてしまうのでしょうか?
平手を神格化しすぎた。平手withバックダンサーだ。
そんな言葉も言われますが、
自分は間違いなく正解だったと思います。
欅坂の楽曲を通して、そのパフォーマンスを通して
心を動かされ、救われた人間がいるだけで正解です。
才能溢れる二期生、新二期生もそういう欅坂に
魅せられた子達です。
これからの活動、改名後の活動にとても期待が
持てますし、欅坂46がどういう幕引きになるか。
非常に楽しみです。
映画の内容3割、自分の思い7割の内容に
なってしまいましたが、読んでいただき
ありがとうございました。
天才の妹を守るお姉さんたちの葛藤と努力の日々
欅が終わっても平手の映画か?と批判された映画だと聞きましたが、平手友梨奈は主人公ではなく、天才の妹を守るお姉さんたちの映画でした。
私が欅坂に興味を持ったのは平手友梨奈の映画「響」を観た後でした。
ネットで調べてみると出てくるゴシップまがいの記事の数々。
過去の映像から彼女たちの実像を探る日々が続きました。
このたびのドキュメンタリーの高橋栄樹監督も私と同じ去年の3月から彼女たちのことを調べはじめたとパンフレットに書かれています。
たぶん私と同じような疑問を映画のテーマに据えていったのだと思います。
私のその疑問とは
「平手友梨奈は何を考えているのだろうか?」
「バックダンサーと揶揄された周りのメンバーの心境は?」です。
平手に度々のオファーをしたがインタビュー了解を得られず主人公不在のままのような映画を作ることにした高橋監督。
私は「桐島、部活辞めるってよ」を思い出しました。
監督もまた過去の膨大な映像から平手の人物像を探ったのでしょう。
私にとって印象的な平手友梨奈は「KEYABINGO blue-ray BOX」の「サイレントマジョリティー センター争奪」でいとうあさこ氏と絡むメイキング映像です。
あんなに笑う女の子を今まで見たことがありません。この時、彼女は15歳。この子が後にボロボロになっていくとは誰が想像したことでしょう。
今回のドキュメンタリーで理由の一つの答えが示されたように思います。(発煙筒事件や紅白事件が詳しく語られなかったので平手さんが勝手に崩れていったように描かれているのは残念ですが。)
欅坂が結成されて平手が14歳だった時、他のメンバーのほとんどはすでに高校生。妹のように可愛がっていた平手が崩れていくのを見てお姉さんたちは何を想ったのでしょう?
お姉さんの守屋茜は「平手の後ろだったからバックダンサーと言われても支えて踊れた」と語っています。怖がりだった小池美波は悩んだ挙句にセンターの責任を担うことを決めました。妹のような平手に全てを託して支えるお姉さんと託された重圧にしだいに潰れていく繊細な妹。「二人セゾンのころまではまだコミニュケーションがとれていたんですけど」と語る菅井キャプテン。
お姉さんたちに私がしっかりしなきゃという意識が目覚めるのは当然でしょう。自分が目立つためではなく妹をより支えられるように。
そういう家族愛体質に合わないメンバーがいたり支えるべき妹が居なくなってグループからの自立を考えるメンバーがいることは当然ですが、ドキュメンタリーでは割愛されています。
天才の妹がいなくなってグループの改名を告げる菅井キャプテンの心境を思うと涙がこみ上げてきました。閉館中のパルコの屋上で集合写真を撮影したグループのドキュメンタリー映画のラストシーンが同じパルコの屋上に立つ菅井キャプテンの姿だったことは素晴らしい締め括りでした。
ダンス指導のTAKAHIRO先生に「大人の責任ってなんだと思いますか?」と監督が質問するのが観終わった後も引っかかりました。大人たちが彼女をここまで追い込んだことは間違いないと思います。しかし普通の高校生には絶対にできない経験を与えたのも大人たち。チャンスを与えてどう動くかは彼女たち次第。渋谷の街で横一列に並ぶ彼女らの髪が突風で乱れる映像が印象的でした。けやかけの土田さんが「アイドルは精神的にも大変だから自分に娘がいたら絶対にアイドルにさせたくない」というようなことを雑誌インタビューで答えていたのを思い出しました。
「みんなは欅坂やってて楽しいですか?」
世間のイメージは平手+その他のメンバー
自分しか目立たない事に苦しむ平手と平手の表現力を尊敬して後で頑張るメンバー
そして、楽曲に入り込み過ぎて不協和音の頃から壊れて始めて行く
悩み続ける平手と欅坂の事を考えて動く平手に良くも悪くも振り回されて平手に頼っていたメンバーが成長し、みんなで支え合う姿は見応えがありました
ただ映画スタート時は明るい平手の笑顔のシーンが無くなっていくのが辛かった
色々なアイドルのドキュメンタリーを観てきたけど一番観やすくて内容が濃い気がしました
欅坂ファンは内容はもちろん噂があった新曲のMVの話とかあり観て損はなく、欅坂のファンじゃなくてもライブシーンが多めでアイドル好きなら楽しめると思う
映画のほとんどが平手メインで進みますが、公開が延期した事で映像が入った欅坂の改名発表のシーンのおかげで最後はしっかりと欅坂の映画として終わった気がします
黒い羊
欅の曲がとても好きです。
サイレントマジョリティーや不協和音をはしんどい時や気持ちが落ち込んだ時に聴いて元気をもらってました。
そんな欅坂の嘘と真実。監督の言葉を借りるならこれまで目にしてきたフィクションの答えをドキュメンタリーで見ることができます。
他のドキュメンタリー映画と異なり、ライブでの曲がやパフォーマンスが多く使われてます。
これまでの表題曲が世の中に売ろうとして考えられた曲ではなく、秋元康が欅坂のメンバー、特に平手の心情を歌詞にしたのではないかと思ってしまうほど映画にマッチしています。
欅坂は社会や現状への怒りや否定を前面に押し出して売り出すこれまでにないアイドルだと思います。
そんな大人が考えたプロジェクトに良くも悪くも平手友梨奈という圧倒的な天才が加入してしまったと実感させられます。
他の人の感情にも影響を及ぼすほどの圧倒的な才能。
普通の人達、それも若い子達だと圧倒的な才能の前では、自分とは違うと割り切ってしまい才能を引き立てる役に回ってしまいます。
平手も自身の才能に蝕まれていき、次第に才能に飲み込まれていってしまいます。
そして、最後には平手と一緒に欅坂も終わりを迎えてしまう。
それでも、前を向こうとしているメンバーをこれからも応援していきたいと思いました。
最後に、これまでは平手のエゴで欅坂が前に進めないのかと思っていましたが、それは間違いでした。
平手自身が1番グループのことを考えていたんだなと。また、周りも葛藤しながらも前に進もうとしていたんだなと。
欅ファンなら見て損はないと思います。
個人的には黒い羊が流れたシーンが1番ぐっときました。
平手友梨奈とバックダンサー?
欅坂46というグループに平手友梨奈と長濱ねるがいた事は知っていたが、その他のメンバーは全く知らず、曲もほとんど知らない状態でこの作品を観に行った。
確かキャプテンだったと思うけど、「私達はてちのバックダンサーなのかと思うことがある」って言ってたのが印象に残っている。
また、ドキュメンタリーなので事実なのだろうけど、平手友梨奈が体調崩したりドタキャンしたり、とにかく彼女に振り回されてたグループなんだと知った。
また、彼女は20年1月に抜けたけど、その2年も前(確か17年12月)に脱退する話をメンバーにしていたことに驚いた。
特に欅坂のファンでも無いし、作品全体的に暗いから面白くなかった。
最後に、今後欅坂46を改名すると言ってたけど、以前自分で言ってたようにバックダンサーズで何を売りにするのだろうか?
残ってる現メンバーが何をしたいのか最後までわからなかった。
全27件中、21~27件目を表示