「少し臭いが情熱的な抒情作品」マルモイ ことばあつめ shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
少し臭いが情熱的な抒情作品
わかりやすくて、良い作品だ。言語を尊ぶ姿勢は当然のことであり、それを弾圧することすら全く無理な話しである。占領したもの勝ちで、後は何でもありなどとはお話しにならない。民族の弾圧など決してやるべきではないのだ。しかし、朝鮮半島を植民地にしていた頃から100年ほど経つにもかかわらず、現代日本人の人権意識の低さは劇中の暗い時代と何ら変わらないのには、相当うんざりする。映画も去ることながら、現代日本の凋落には歯止めが効かない。隣国である韓国や中国、厳しい環境の香港でさえ、未来がある。日本には、もはや過去の残像に縋ることくらいしかない。経済的にも、文化的にも、誇れるものは無くなってしまった。惨めな未来だけが陽炎のように揺らいでいる…
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