タイラー・レイク 命の奪還のレビュー・感想・評価
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原作に改良を重ねたルッソ兄弟ブランドのノンストップ・アクション
1971年にパキスタンから独立するも、現在までアジアのみならず世界の最貧国として知られるバングラデシュ。その最危険都市である首都ダッカを舞台に、誘拐された麻薬組織のボスの子供を奪還するため、凄腕の傭兵、タイラー・レイクの決死の救出劇が描かれる。 原作は数々のMCU作品を手がけたルッソ兄弟の弟ジョー・ルッソが、2014年に発表したグラフィック・ノベル「Ciudad」(作画はフェルナンド・レオン・ゴンザレス)。ここで誘拐されるのは少女だが、映画では少年に置き換わっている。 監督のサム・ハーグレイヴはスタントマン出身、「キャプテン・アメリカ」でのクリス・エバンスの代役で知られ「ウィンター・ソルジャー」での市街戦のアクション・シーンを手がけるなどをして演出の実績を積み、MCU作品以外でも「アトミック・ブロンド」「スーサイド・スクワッド」「ザ・コンサルタント」、そして中国歴代興行収入の第1位を記録した「戦狼 ウルフ・オブ・ウォー」のアクション監督を務めている。 その手腕は遺憾なく発揮され、特に注目なのが中盤のカー・アクション。カメラは脱出するタイラーと少年の車を後方から追っているが、行き止まりで車が反転した瞬間、その後部座席にカメラは乗り込み、ターラーたちの会話を収めていく。それにより、今回の計画が何か大きな陰謀に支配されている事を感じさせながら、追手の激しい攻撃をも活写する。そして彼らは巨大で古びたマンションへと逃げ込む事になり、ここからは狭い室内空間を存分に使った凄まじい銃撃と格闘のアクションが展開していく。カーアクション、屋内の銃撃戦、市街での格闘ファイト、再びカーアクションと、息をのむシーンは12分余りも続く。驚くことに、その全てがワンカットで撮影されているように編集。 「ボーン」シリーズの影響などで、最近のアクション映画のカット数は増加傾向にあっただけに、意表を突かれる演出だ。救出されるのが男子ティーンエイジャーなので、手荒く扱われても気にならないところも、うまい変更点だ。 黒幕の描き方、少年との絆、タイラーの過去など、ストーリー的には唐突な展開も見られるが、それを補って余りある銃火器や格闘スキルへの深いこだわりが、高い満足感を約束してくれる作品である。
おおお!ムチャクチャやりおる!
『アベンジャーズ:エンドゲーム』のアクション監督が、同作のルッソ兄弟のプロデュースで監督デビュー。主演は雷神ソーことクリス・ヘムズワースと、マーヴェルファンには気になる要素満載のノンストップアクション。内容的には、誘拐された麻薬王の息子の救出を依頼された傭兵が、敵だらけの街から脱出を図るという非常にシンプルなもので、『ザ・レイド』とか『ガントレット』とかの仲間だと考えていい。 中盤の延々と長回し(実際には数カットを繋いでいるのかも知れない)で続く市街チェイスがアクション的には最大の見せ場で、とにかく全体的にアクションが重い。鈍い、のではなく重い。登場人物と一緒にカメラマンがビルから飛び降りるなどアクロバティックなアイデアはふんだんに盛り込まれているのだが、マーシャルアーツやパルクールを取り入れたような軽業的なスタントはほぼ皆無で、重力と痛みが刻まれたような地に足のついた描写が腹の底に響く。危険極まりない現場まで想像してしまう、力押しの快作。
驚異の長回し(風)ショット
敵地を進む主人公に次々と敵が襲いかかる。この手の映画を見る度に「敵の手下がこんなに大勢いるはずがない」と思うが、本作はそれが活かされている。バッサバッサと敵を倒す様子がなんとワンカット(風)で描かれるのだ。だから、窮地に追い詰められた緊迫感もあるし、「この長回しをどこまでやる?」という緊迫感もある。 直球のアクション映画だが、武器やガジェットはリアル。傭兵という世界観も描かれ、近年では出色のエンタメ映画だと思う。
長回し撮影のアクションと銃撃戦がすこぶるイカすアクション映画。内容...
長回し撮影のアクションと銃撃戦がすこぶるイカすアクション映画。内容は『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』(2018)や『 コヴェナント/約束の救出』(2023)を彷彿とさせる救出物。 かっこいい女性ニック役のゴルシフテ・ファラハニは『バハールの涙』(2018)の主演の方で、コッチもすこぶる格好いい。
ゲームのようなぬるぬるサクサクバトル!
4k童貞卒業しました。先日初めて4kテレビを買った。今までは32型を使っていたが、ひと回り大きい43型を購入。ネトフリでプレミアムプランに加入し準備万端。性能を堪能するため、アクション映画を探してた所、本作と出会う。
結論からいうと大満足だった。見どころは3つ!
1つめは、ぬるぬるサクサクバトル!
本作の戦闘はとにかくスタイリッシュ。映像と色合いがキレイでなめらかに動く。タイラーが倒的な強さで、無双する姿は見ていてストレス発散になる。光の当たり具合では、俳優の汗が鮮明に見えたので緊張感が伝わってきた。
映像だけでなく音もバトルを盛り上げてくれた。銃の発砲音が爽快。人を撃った時の音が気持ちいい。梱包材のぷちぷちを潰した時の快感に似てる。最後の橋バトルではタイラーが敵を撃ちまくるので、ぷちぷち快感が最高潮に達した。
2つめは、タイラーとオビの関係にほっこり!
タイラーとオビが徐々に心を開いてくのが可愛らしい。オビの護衛任務を金目当てで引き受けたタイラー。いっぽう父からモノ(お金)扱いされていたオビ。相反する2人が打ち解けていく姿に感動した。下水道のシーンが好き。
初めて互いの名前を知るシーンが、臭くて汚くい下水道。お世話にも画面映えはしない(もっと他にもマシな所あっただろうに)。でもだからこそ印象に残った。オビは父からモノ扱いされてたから、タイラーに名前覚えてもらったから嬉しかったんだろうな。名前を呼ばれるって重要だよね。「オイ」とか「お前」とか呼ばれるよりも、名前で呼ばれる方が信頼されてる感じするから。
3つめは、ニックが神秘的で美しい!
ニックのあまりの美貌に骨抜きにされた。すらっとした鼻筋、虚ろな目、黒髪マチルダカット、全て俺のドストライク。笑顔がすくなく何考えているか分からない、神秘的な美しさもある。4k映像のおかげで、顔の細かいところまで堪能することができた。ありがとう、4k。
この美貌で傭兵のリーダーを務め、前線で戦っているのだから驚きだ。橋のシーンで大佐をヘッドショットしたり、パンツァーぶっ放したりとカッコよかった。彼女になら倒されてもいいかもしれない、むしろ倒してください。
女優を調べたら「ゴルシフテ・ファラハニ」というイラン人らしい。イランの女性ってイメージ湧かなかったけど、ゴルシフテと出会ってわかった。イラン女性も捨てたもんじゃないと。ゴルシフテが出てる他作品も観てみよっと。
4k初体験の映画ということもあり、ハードルが上がっていたが良作で安心。ネトフリオリジナル映画のクオリティに驚かされた。ランキング上位の人気作品は伊達じゃない。
ありがとう、ネトフリ。ありがとう、4k。
説明がないのがシンプル
「インド麻薬王の息子救出作戦」これだけ。
対立の構造や救出チームの説明、一切ないのが。
救出作戦のファイトシーンを盛り上げてる。
クリスの主人公キャラ、とってもマッチしてて。
こういう「寡黙で強い、だけど心に傷」。
ラストもなるほどねえ、かっこいい。
まあこちらは「2」があるのをわかっているけどね。
タイラーやるね!
人質に取られた子供を救出して包囲網をひとりで切り抜けていくという設定はよくあるけれども、アクションシーンや敵同士だった者との共闘、スナイパー対決など見所たくさん。
簡単に多くの人が死んでいく中で、少年を通して人を殺す恐ろしさやその意味を伝えていくのも良い。
惜しむらくは「コヴェナント 約束の救出」という傑作を今年観たのでその分インパクトは薄くなってしまう。それでもNetflixオリジナルでここまでの映画が作れてしまうのはスゴイ!
誘拐された麻薬王の息子を救出するために、警察組織と銃撃戦の限りを...
誘拐された麻薬王の息子を救出するために、警察組織と銃撃戦の限りを尽くす。もっとスマートで趣向を凝らした救出劇のストーリーがありそうなものだが、バトルだけが目的のような映画に終始した。そういう映画なんだから、疲れているときに見るとそれなりにカンフル剤にはなるかも。
アクション好きにはたまらない要素がてんこ盛り!
『タイラー・レイク 命の奪還』鑑賞。 *主演* クリス・ヘムズワース *感想* 久々にNetflixで鑑賞。主演はソーでお馴染みのクリス・ヘムズワース。 ストーリーは麻薬王の息子が誘拐されて、タイラー・レイク(クリス・ヘムズワース)が過酷なミッションに挑む内容で、いやぁ~アクションシーンが想像以上に凄かった! アクション好きにはたまらない要素がめちゃめちゃ詰め込まれてた!ガンアクション、格闘アクション、カーアクション、絶妙なグロ要素、そして壮絶なノーカットアクション。個人的にはノーカットシーンがヤバい。しかも、結構長いw タイラーが血だらけで、痛々しかった。クリス・ヘムズワースはず~っとカッコ良かった。 総じて、かなり楽しめました!続編があるみたいなので、観ます!(^^)
スゴく良かった。
それなりのものだと思って見てたら、凄かった! クリス・ヘムズワースの代表作と なるんじゃないでしょうか! 息子を奪還してからのワンカット(風なのかな?)の アクションシーンは最近見たアクションの中で一番 良かった。 死を覚悟した人間は強い。 いつ死んでも良いから無敵と言う矛盾を抱えた 主人公をカッコよく孤独で切なく描いてて 見応えありました。 続編の存在を知る前に観るべきでした。 2も楽しみにしてます。
悲しみの底から泳ぎ浮かび上がれ
2020年にNetflix配信で大ヒットしたクリス・ヘムズワース主演のハード・アクション。
『2』が配信されたばかりで、見る前にまだ見ていなかった前作を。
ヘムズワースのアクション熱演に加え、プロデュースはルッソ兄弟、監督はこれがデビューでスタント・コーディネーター出身のサム・ハーグレイブ。
期待通りのアクションに次ぐアクションをたっぷり魅せてくれる。
インドの麻薬王の息子オヴィが誘拐された。犯人は敵対するバングラデシュの麻薬王。
裏社会の件なので公の機関には頼めない。報酬は法外だが、引き受ける傭兵チームがいる。
チームリーダーが白羽の矢を立てたのは…
タイラー・レイク。
多くの任務を請け負ってきた凄腕の傭兵。
その歴戦のほどは、身体中の傷が物語る。
敵のアジトに単身潜り込むなど無鉄砲で、訳ありな過去を持つ人を寄せ付けない硬派な性格だが、この危険な任務をこなせるのは彼しかいない。
それを演じられたのも彼しかいないってくらい、ヘムズワースのハマり役。
タフで、男臭く、熱い。それならドウェインやステイサムでもイケそうだが、超人レベルの彼らとは違う人間臭さや苦渋も滲ませる。
話は至ってシンプルな人質救出劇。
緻密な計画で敵のアジトや情報を探り、追い、タイミングを見計らって決行、救出に至る…よくある人質救出アクションはそう。
が、本作は緻密な作戦はほとんどナシ。チームは主にバックアップで、タイラーが単独行動。救出も序盤で早々と。
本作の見所はここから。救出に成功したという事はそこで終わりではなく、脱出/帰還を果たさなければならない。人質を取られ、敵は猛追。
敵のお膝元、バングラデシュのダッカ。街中に、行く先々に、敵が待ち構えている。
ボスは絶大な権力を握り、軍や警察も掌握。
この絶対的袋小路から生存と帰還出来るのか…?
決死のサバイバル…!
とにかくアクションがド迫力!
それを高めているのが、臨場感たっぷりのカメラワーク。
序盤の人質救出。からの脱出、追っ手とのバトル、車に乗り市街地チェイス、車を降り、建物内で再び銃撃戦に肉弾戦…。
これらを長回しで見せる。いや実際は長回しではなく、『バードマン』や『1917』のように巧みな撮影や編集であたかも長回しのように見せているのだろうが、それでも効果てきめん。半端ない臨場感、緊迫感、畳み掛ける息つく暇もない展開。車内からの映像なんて、タイラーとオヴィと共に体感しているようだ。
勿論ヘムズワースの身体を張ったアクションにも圧巻。
銃弾飛び交い、血は飛び散り、続々人は死ぬ。タイラーも無敵ではなく、負傷が絶たない。
Netflixで気軽にすぐ見れるのはいいが、もし劇場大スクリーンで見ていたら…。
見たかった…。
タイラーの死闘を際立たせるのは、冷酷な敵。
ボスであるバングラデシュの麻薬王は、日本のヤクザさながら手下に失敗の償いとして指詰めを要求。
さらに子供たちを追っ手に使う。相手が子供ならタイラーとは言え応戦に手こずる。銃を放って襲い来るが、殺す事までは出来ない。何という非情さ…。
敵陣真っ只中、味方もいる。傭兵仲間を頼る。が…。
オヴィを追うのは敵や仲間だけじゃなかった。オヴィの父親の部下、サジュ。元特殊部隊員。
オヴィの父親が報酬を払えず、タイラーらに救出させてサジュに息子を奪わせ、さらにはチームの全滅を目論む。そうすれば、敵にもチームにも金を払う事はない。こちらもこちらで非情…。
利用されていた事を知り、チームリーダーはタイラーに人質を捨て、帰還を命じる。
が、タイラーは…言わずもながな。
タイラーが任務を最後までやり遂げる決意を固めたのは、身を潜めている最中、オヴィと交わした交流。
オヴィを見捨てたら報酬は完全に払われない。オヴィを手中に置けば、まだ交渉の余地はある。
まるで“物”のように扱われるオヴィ。父親からもそう見られ、自分の立場を分かっているつもりだが…。
そんなオヴィに言葉を掛けるタイラー。命は物じゃない。その言葉に、何か悲しみが含まれているような…。
オヴィはタイラーの心中に触れる。タイラーは悲しい胸の内を打ち明ける…。
妻とは別れ、幼い息子がいた。息子は病死した。
死にゆく息子の姿を見たくなくて、タイラーは戦地に逃げた。
勇敢じゃない。臆病者。
悲しみの底に溺れ、沈んだまま。
この時オヴィが掛けた言葉が、ラストシーンにリンク。
意外な方法で窮地を突破しようとする。
サジュ。彼と手を組む。
雇い主の思惑が絡んだだけで、目的は同じ。
それでも死と隣り合わせに変わりない。
迎えのヘリが来る橋。橋上の決戦。
敵味方におびただしい犠牲。中には…。
オヴィの安全が確保された時、一発の銃弾がタイラーを…。
川に落ちていく…。
ラストシーン。平穏な生活を取り戻したオヴィ。
水泳で高飛び込み。その水中で…。
オヴィがタイラーに掛けた言葉。溺れるのは川底に留まっているから。
泳ぎ、浮上したオヴィ。その視線の先に…。
まずまず期待通り
ありがちな設定だけど、まあまあ楽しめた。
カーチェイスのシーンでは目が回った。カメラワークがわざとそのようにしてるのかな。
ラストはもしかしてタイラーは生きてるかもと思わせるシーンだった。
やっはりねシーズン2、2023年6月配信だって!
誘拐された子が成長してタイラーとコンビを組んで活躍するなんて妄想してたけど、違うみたい。
ロングカットは見事
前半にある戦闘シーンのロングカットは見事としかいい様子が無い。 最近は細かく刻んでスピード感を演出することが多いが、この作品は違う。緻密なカメラワークによる連続したアクションは見るものを没入させ、VRに勝るとも劣らない臨場感がうまれます。 話に新しさはありませんが、正当な技法に感心しました。
血だらけ満身創痍傭兵決死の救出劇
クリスヘムズワースがボコボコ血だらけになりながら1人の少年をひたすらに守り続けるアクション映画。 最高にカッコよかった! この映画はとにかくアクション!一対一の肉弾戦、戦車での砲撃、訳分からん弾数の銃撃戦どれを取っても凄まじいシーンのオンパレードで久々に手に汗握る映画を観た。 こんなにも現実離れしてるストーリーでもしっかり地に足が着いてるのはクリスヘムズワースだからこそだと思う。彼でなければあの人数を相手にして説得力を出せない。ボコボコにされ、血だらけ、満身創痍になりながらも取り憑かれたかのように相手を薙ぎ倒す姿は恐ろしさすらあってソーに並ぶ代表的なキャラクターだと思う。 観てる最中、流石にこれは無理だろうという場面でも確実に生き残るタイラーの生命力に少し笑ってしまった。 敵か味方か分からないキャラも多く、観てて飽きさせないサスペンス要素もてんこ盛りで最高に楽しめた。 個人的にはサジュが渋すぎて最高だった。
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