「奇妙な掛け合いとズレてるやり取り会話劇が面白い。」まともじゃないのは君も一緒 ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)
奇妙な掛け合いとズレてるやり取り会話劇が面白い。
ねえねえ、「普通(まとも)」な恋愛ってなんすか?
ねえねえ、「普通(まとも)」な告白の仕方ってなんすか?
( ゚Д゚)y─┛~~
学生時代、サークルの打ち上げ飲み会もそろそろお開きかという時間帯に、
後輩女性を通路の物陰に呼び出し、
「好きです!付き合って下さい」
(*ノェノ)タノム
と、告白したら、、、
「え?、、、、、、」
(;ω;)
突然泣かれてしまった。
なんだ?なんだ?何があったんだ?と男の先輩やら同期やらが、私を取り囲むように集まり始め、
私に対する詰問大会が急遽勃発する最悪の事態。
「お前、何したんだよ?(怒)」
「説教でもしたのか?(怒)」
「黙ってないでなんとか言え(怒)」
言えるわけねえだろ。。。
(ノД`)
「いや〜、まあ〜、説教とかじゃなくて〜」
ついには女性先輩も集まってきて、
「お前なに女を泣かしてんだ〜(怒)」
泣く子も黙る部落解放同盟糾弾大会さながらの地獄絵図と化し、一方的にサンドバッグでやられる展開。
席に戻るや否や酒を浴びるように飲みまくり、アル中寸前の泥酔状態まで自ら追い込んだ次第。
翌日、私の囲うスパイ情報筋から得た話では、
急に告白されビックリして泣いてしまったとの有力情報が入るが、
それって「普通」の女性の反応なのだろうか。
尋常ではない言葉責めを浴びた私は、
パンチドランカーのごとく何が「普通」で何が「普通じゃない」か、
しばらくの間さっぱりわからなくなってしまった。
これは今でもどうやら完治しておらず、年1ペースで夢に出てきて、
起きたら目から水がしたたるいい男になるほどのトラウマとなっている。
さて。
「普通」の恋愛や「普通」の結婚がしたい数学予備校教師が、教え子JKに恋愛指南してもらうお話。
恋愛指南が縦軸の1つであり、
もう1つの縦軸が、恋愛指南の課題克服練習と題して、
JKが憧れる男性とその女性婚約者を、仲違いさせようと画策するストーリーがある。
見どころは、冒頭から「普通」について議論を重ねる、2人が織りなす会話劇。
主役2人の奇妙な掛け合いとズレてる会話のやりとりが面白くて笑っていたのだが、
成田凌演じる教師の「普通」が何なのかよくわからない感を観てたら、
上記のように、過去のトラウマが発動し、心臓バクバク状態に。
成田凌の、ちょっと変なキャラクターや、ちょっと笑い方が気持ち悪い男は、
俺はサイコパス役だけじゃねーぞ感の力量の片鱗が見えたし、
清原果耶の、大人びた恋愛マスターっぷりながらも実は恋愛未経験なぎこちなさもよく、
物語の進行と共に、微妙なキャラ変マイナーチェンジも自然な流れだったし、2人共演技達者だなあと思った。
前田弘二監督作品は初見なので、詳しくはわからないが、
この作品を見る限りでは、なんとなく三木孝浩監督っぽい、まとめ方がうまい恋愛映画を撮る人なのかなとも思った。
いかにも女性ウケしそうな、クセのない、キレイなまとめ方だった。
良かった演者
成田凌
清原果耶
小泉孝太郎
泉里香