「なんてかわいい映画なんだ!」まともじゃないのは君も一緒 ONAKAMAさんの映画レビュー(感想・評価)
なんてかわいい映画なんだ!
主演のおふたりのファンということもあり楽しみにしていました。昨年の秋辺りに公開の情報が出てからかなり時間は経ちましたが、期待値は一定を保っていました。
観賞中ずっと思っていたことですが本当にこの映画かわいい!表情、仕草、言動、全てにおいてかわいいが詰め込まれていました。清原果耶さんは、ドラマ「俺の話は長い」でコメディを受ける側の立場でしたが、今作はコメディの才を発揮しています。まともを知ったかぶっているという触れ込み通り、彼女が常に行う行動は少しズレていて周りの人たちは彼女に振り回されているのに、彼女自身は全く気づいていないというのがなんとも憎めない役どころです。中盤嫉妬に狂って大声を出したりと、今までの清原さんでは見れなかった演技をたくさん見ることができただけで幸せです。急にくっついたり、エナジードリンクでシャウトするのもとても愛らしかったです。
成田さんの恋愛映画はかなり観ていますが、前作の「窮鼠」とは全く違う、恋愛に不慣れな常識知らず好青年を演じていました。「窮鼠」ではBLながら完全に女になりきっていてそれまた衝撃を受けたのですが、「愛がなんだ」でも女の子を利用する立場だったり、「さよならくちびる」では頻繁に性行為に持ち込もうとしたりと、結構攻めの立場が多かった成田さんの受け側は珍しい役だなという印象です。成田さんの表情もコロコロ変わっていくので楽しめますし、笑い方も独特な感じで良く、清原さんとの掛け合いが最高に楽しかったです。あのやり取りだけでもずっと観ていられるような雰囲気でした。
この作品にまともな人間は少ないです。全員何かしらズレた考えを持っています。でもそれがいいんです。価値観が一緒なんてことは殆ど無いんですから。色んな考えを肯定してくれるこの作品はとても素敵です。
背景で流れる音楽までかわいいのは反則です。大好きです。
鑑賞日 3/24
鑑賞時間 13:30〜15:20
座席 D-5