「当事者だったら、はたしてどちらを望むのでしょうか。」望み 光陽さんの映画レビュー(感想・評価)
当事者だったら、はたしてどちらを望むのでしょうか。
とても見応えのある映画でした。
サスペンスの要素もありますが、この映画はサスペンスそのものよりもそれに巻き込まれた家族の心情を描いたヒューマンドラマです。
果たしてこの映画のように自分の子供が殺人犯なのか、もしくは殺されて亡くなってしまったのか、どちらかひとつの可能性だとしたら親としてどちらを望むのでしょうか。その当事者になってみなければわかりませんが、どちらにしろ親や家族の苦しみは計り知れなく観ていて涙が溢れました。
苦悩の家族を演じた堤真一さん、石田ゆり子さん、清原果耶さんのそれぞれの演技も素晴らしく、ここ最近観た映画では一番泣けたかもしれません。
そしてもうひとつこの映画で描いていたのは、まだ殺人犯と決まっていないのにその家族に対する執拗なマスコミの取材やSNSによる勝手な推測の決めつけによる誹謗中傷、それによる世間からの風評被害。これは現実にもよく目にすることで大きな問題だと思いますがなんとかならないのでしょうか。
興味本意のマスコミ報道や憶測によるSNS 等による誹謗中傷はほんとうにやめてもらいたい。
レモンブルーさん、コメントどうもありがとうごさいます!
この映画、感情移入して観るとけっこうしんどくなりますね。
僕は、やはり親の立場と兄弟の立場は大きく違うのではないかと思いました。
親は子供を自分で育てたわけですから責任もあり子供の犯罪に関しては覚悟がしやすいですが、兄弟は巻き込まれた被害者ともいえます。また、残りの人生の長さが親と子では20~30年違いますからね。
マスコミの報道に関してはこの映画はかなり誇張されていると僕も観ていては思いましたが、でも問題の根幹は同じでそれを表現するためのものであったと思います。映画にリアルティを求める方には違和感がたしかにありますよね。僕はどの映画もデフォルメがあるものと思って多少の違和感はいつもスルーしています。
光陽さん 共感ありがとうございます!
自分だったら…とずっと思いながら見てました。母親の気持ちに一番共感しましたが、いざ 本当に犯人だったら相当な覚悟が必要ですよね。娘はやはり清原さんの気持ちが一番解ると言ってました…兄妹ってそんなものなんだ…ちょっと寂しい😓家族それぞれの感情を細やかに描いていた気がしますが、ちょっと立ち止まって息子の犯行動機について家族間で疑問に思うシーンがなかったのが ちょっと不自然だなと思いました。
マスコミの描き方は リアリティがあるのか?あの階段でも あんなにマスコミって押し寄せるものですかね?捕まった訳でも無いのに。と違和感がありました。