君は永遠にそいつらより若いのレビュー・感想・評価
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ものすごく見やすかった
主人公の心情が若い頃の自分を思わせる(笑)感じもあってとてもスッと入ってくるような映画でした
この手の映画にありがちな説教くささや、グドさ(泣いたり喚いたり)みたいなものがなくて気がつけば終わってた感じですね
生涯大切な人
鑑賞3回目、原作未読。
初回は⁇というところもあったけど、鑑賞後に爽やかというか、心地良い感じでした。
世の中理不尽なことだらけなわけで、
テーマはいろいろあるのでしょうが、2人のこれからの始まりの物語だと思っています。
たまたま、今日劇場で「あのこは貴族」のDVD発売のチラシを貰いましたが、あの作品の2組の女性達と通じる感じがしました。
とても素敵な映画だと思います。
公開劇場少ないのが残念。
若さは武器
タイトルの意味が少しづつ紐解かれてく感じでした。
ただ、私の足りないアタマでは捉えきれていない何かがまだありそうです。
人それぞれ何かしら
多かれ少なかれ抱えて生きているんだよ。
それに気付けなかった事にうろたえて、自責の念を持つことも1つの経験。
人に間違った捉え方をされた事で自分が傷付いてしまった事も経験。
あとは、その後どうするか…。
周りとどう関わっていくか、いかないか。
若いからこそ取れる選択肢も多いはずだから
諦めないでガンバレ!って言いたい。
なんとなく過ごしているようでも、社会に向き合う大学生像
原作を先に読んだ 京都市北区の大学出身の原作者の学生生活の中に、こんな思いがあったのだろうか 原作では京都が舞台になっていて、ホリガイは児童福祉司になるけれども、社会福祉を専門にしている大学ではないから、「福祉」が独善的だと他の学生から言葉をぶつけられていたのだろう ちょっとしたきっかけで児童福祉司を自分の仕事と思い込み、その一点だけは揺るがなく就職を決めたのであるが、周りの同級生や、ゼミ生、下級生、バイト先の同僚の「ひとの痛み」を知るにつけ、その揺るがないはずだった児童福祉への気持ちにも、自信をなくしていく姿 就職・卒業前のモラトリアムと言えばそうだけれど、こういった仕事だから感じる気持ちであろう
原作では就職後虐待ケースに向かっていく「現場」は描かれていないが、本作では最後に「現場」を先輩ケースワーカーと訪問する姿があって、児童福祉司として成長を感じさせる姿がとてもよかった 赤い自転車の忌まわしい記憶を告げたイノギの思いがホリガイには備わり、そしてネグレクトされている子どもを救おうとするも自死した同級生の思いもホリガイの中で生きている
イノギと出会ったこと、他の大学時代に知り得た「ひとの痛み」が昇華されているところにジンとした ああいった大学生活、渦中であれば逃げ出したいと思うことばかりだけれど、振り返ってみて、自分を創り上げた体験・経験であれば、憧れすら感じた セリフの中に「介入」という言葉が何度も何度も出てきたのが気になった 当事者同士の問題に入っていく、ホリガイの幼い時の他人のケンカの仲裁に入っての嫌な経験とか、ネグレクトされている子どもの家に入っていくとか、こういった仕事では避けられない事であろう
主演のお二人は今やいろいろな作品に出られていて、佐久間さんはこの役柄とはまったく違うイメージだし、奈緒さんも大人らしいイメージで、大学生としてのお二人はとても印象的でした
(9月30日 テアトル梅田にて鑑賞)
どうしたって、しんどい
「なんか楽しい大学生活の話かな?」と観てるんだけど、徐々に話が重くなってくの。
みんな色んな事情を抱えていたり、抱え込まされたりして、それで、それがどうにかなったかというと、特にはどうともならない。それでも……って話と思ったな。
佐久間由衣が良かったよ。こんなに演技うまいんだと思った。引き出した監督がすごいのかな。
話もだいたい自然に流れていって、テレビで未解決誘拐事件が流れるあたりは強引なんだけど、まあ、それがガツンと投げ込まれる話でもあるので、そこは強引でもいいのか。
ほぼ全員、救われてはいないんだけど、それでも救いがないというわけではなくて、ここを書いた原作の津村記久子と、映像化した吉野監督がすごいなと思ったよ。
二人の女優の演技と存在感
日常に潜む様々な闇に翻弄される子どもたちというシリアスな問題を描いていて、これは今の時代だからこそ作られてよかったと思いました。
これから社会に出る大学4年生の主人公・堀貝(佐久間由衣)。
主人公と知り合った、同じ大学の3年生・猪乃木/イノギ(奈緒)。
彼女たちの演技と存在感が素晴らしかった。
己の感情を言葉にできず、責任あることからは逃げて適当に生きてきながらも、堀貝には根には優しく儚くも真摯な心が隠れていて、それが眩しい。
イノギが言う「誰もが気づかれないように隠している【痛み】や【傷】」
「それを、気づいてあげたい」という堀貝の言葉。
架空のキャラでありながら、彼女たちの「これからの人生」と、堀貝の出会う「子供たち」が気になってしまいました。
それは生き生きとしたキャラクターであると同時に、社会の闇の犠牲になっている多くの子供たちの映し身でもあるからなのだろう。
あと、若者を見守りたくなるのは、私が歳を重ねてきて、親や友人ら多くの「死」に立ち合い、報道で残酷な事件を見聞きしてきてしまったことも関係しているかもしれません。
自分は他者と比べて何かが決定的に欠けている
若者たちは就職や友人の死などの「人生のイベント」を目の当たりに、まだ何者でもない自分の存在について思い悩む。しかし友人との親交、そして痛みを共有しながら相手を思いやることで乗り越えていく。終盤の展開と「アンケート用紙の裏面」、そして最後の「佐世の一歩」とエモーションを畳みかける。
評価は分かれそうですが、私世代(50代)にも十分刺さる内容になっていると思います。
主演の佐久間由衣さんはまだ少々荒っぽいところがありますが、この役にはハマっているような気がします。『“隠れビッチ”』の際にも感じましたが、「美人にもかかわらずウザい感じ」も出せて意外と幅広く演じられそうな可能性は感じます。今後も注目。
映像も音も内容も濃密でした
思っていたとおり、まぁそうなのかな、というところもありましたが、素晴らしい映像と音響に見入って、内容も単に“そうなのかな”というだけにとどまらず、かなり色んな要素が絡み合っていて、予想をはるかに超える面白さでした。
内容の根本はつらいものかもしれませんが、うまい具合に笑いどころも多く詰め込まれていて、やっぱ、相当おもろい。
優れた原作の映画化というだけのことはあって、ユニークな言葉、印象的な言葉が多くあったような印象です。
同時に、書籍という媒体を忘却させてくれるくらいの映像・音響表現だったという印象で、なんか、すんごく良かったなー・・・という感じです。
今の大学生ってこういう感じなのね。
今時の、いわゆる普通の大学生ってこういうんだなという意味では良かった。
言葉遣いとか、関係性とかこんな感じだろうね、みたいなね。
ただ、心の傷というか、本来のテーマという観点からはちょっと厳しいかな。
突然姿消す?、突然死にますか?みたいな部分で、動機が分からないのが事実なんだろうけど、それが言いたいことだとは思えず、示唆してるのが何なのかもわからずで。
よくわからんが、若者の群像劇的なものであれば割り切ってくれたらもっと楽しかったかも。
いいことも悪いこともしっかり刺さった
津村記久子さんの原作は未読。
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地元和歌山で児童福祉司になることが決まった東谷大学4年のホリガイ。彼女の卒業までの特別な時間。
気になる男子・ホミネ。飲み会の後、二人で帰るホリガイとホミネが好きだった。好きなシーンだった。ホミネの死にホリガイと激しい喪失感を共有した。
3年の女子・イノギとの触れ合いが好きだった。お互いの傷を知った二人。その時、その場所にいなかったことを悔やむ二人。幾度となくすれ違い、近くなり過ぎることのない二人の距離が好きだった。
虐待され育児放棄された少年を命がけで助けたホリガイ。立派な児童福祉司になるだろう。きっと。
静かに、しかし深く感動した。いいことも悪いことも、その一つ一つがしっかり刺さった。真っ当な無常感があった。
今年の日本映画のベストワン候補だ。
人間の焦りや、そこから抜け出したい弱さとか、人としての繊細な部分を...
人間の焦りや、そこから抜け出したい弱さとか、人としての繊細な部分を描いているのは感じられたが、シンプルに分かりづらかったなーと思ったのと、ちょっとこの登場人物に感情移入できなかったなーという印象。役がらと俳優さんのマッチングが個人的には好きじゃなかったみたいです。
とっちらかったことしか言えない
児童福祉士の就職が決まった女子大学4年生を取り巻く人間模様。
過去に虐待された過去をもつ女子大生イノギとの関係、自殺した親友の理由がわからずにいる同級生、女性とうまく関係を結べないバイトの後輩男性。
その取り巻きとの関係が同時に動いているので、確かに主人公が自虐的にいうセリフ「とっちらかったことしか言えない」ように、この映画もとっちらかったようにみえる。どこか主軸があって感情が盛り上がっていくことがなかった。
私自身、学生時代にとても孤独な生活を送っていたので、こうした陰のある人たちさえも友達がつくれているので、シアワセな大学生活のように思える。いまどきの学生の軽さと要領の良さ、それとシリアスな中身、そのバランスをとっていたかのようだったが、「とっちらかっていた」。
最後フェリーでイノギに訴える電話もいまひとつ、共感がわかなかった。
それでも、学生から就職するまでの人生の転機の不安定さはよく出ていたと思う。
モラトリアムの焦燥感
大学生の時の自分のことや周りのことなど思い出しながらも、50代のいま、もはやスクリーンの中の若者たちを118分、ただぼんやりと眺めているだけでした
抱える気持ちは似ているかも知れないけど、若い人たちが直面する現実、いまはより閉塞感に満ちているのかも知れないなー
ノスタルジーに流されずに撮り切った点で、よくも悪くも、甘くない映画でした
トラウマって、十人十色だな…
トラウマって、人によって様々なんだよね。側から見れば些細なことでも、本人からしたらその後の生き方を変える程の心の傷…
本作では、同級生から受けた暴力や、大人からの卑劣な暴行といったものから、まさかのアソコが大き過ぎる問題まで…苦笑
挙げ句の果ては、何が心の傷なのか本人も分からないままの自殺…
「理由は聞かないで、俺も何でか分からないから…」という遺書には地味に衝撃を受けましたよ…
そんな濃淡様々な心の傷を抱えた大学生たちの物語を、エンタメ界で引っ張りだこの奈緒と、どこかユルい感じの佐久間由依が好演してます。
どこか冷めてるんだけど、若者らしい青臭さもあって、20年ほど前の自分を思い出して懐かしくもあり…
個人的MVPは、アソコ問題を捻らせるヤスイ役の葵揚くんかな 笑
ここから一波乱起きそうだなってところで終わっちゃうので、色々妄想が広げられそうな作品ですな 笑
余談ですが、観賞後に売店にて…
私「パンフレットください」
店員「¥1,800になります」
私「ファッ?!」
もうひと作品鑑賞できる価格です…
おそらく一週間あっても全てに目を通す自信がない程分厚く、パンフではなくもはや書籍です… 笑
一応購入しましたが、皆さんご注意を…
2人の幸せを願わずにはいられない
自分は人として何かが欠けてるって思いを持っている人は意外といるんじゃないだろうか。だから自分は〜ができないんだって思うってしまう。自分もそうだから、堀貝さんのそんなセリフを聞いて少しドキッとしてしまった。
卒業後、地元で児童福祉司として働くことが決まっている堀貝さんと、ノートを借りたことで仲良くなっていく猪乃木さんとの交流を描いた物語。なんだけど、周りの男たちの言動や彼女たちの過去、そして下の階の子どもを保護した穂峰くんのエピソードなんかがじわじわと不快でイヤーな気分にさせていく。ほのぼのしてたり飄々とした会話でごまかされてしまいそうになるが、過酷な現実がうまく描かれていた。
そんな中で、「欠けている」感覚が合っていたのか距離を縮めていく2人。お互いの過去の秘密を告白することでさらに2人の仲が深まっていく過程がとてもよかった。そして卒業式後のカキ鍋。食べて飲む2人の幸せそうな笑顔。その後にかわされる会話。どれも悲しくて切なくて愛おしかった。堀貝さんは最初こんな感じでいろんなことを茶化す人はイヤだななんて思っていたけど、目をそらさず物事に向き合ったり、でも逃げたり、やっぱりほっとけなかったりって姿が人間臭くて好きになってしまった。2人にはそれぞれ幸せに、というか前向きな人生を送ってもらいたいなと思ってしまう。映画の登場人物だけど。
今後この2人がどうなるのかハッキリさせたわけではないが、バッドエンドではない。うまく言葉で伝えられないし、みんなが同じように受け取る自信がないから、万人にオススメできる映画ではない。でも、よかった!と言ってくれる人とはいろんなことを話し合いたい。そんなことを思わせる、いい映画だった。原作は未読だけど、読んでみたくなる。
なぜか目が離せない
なんか激動の展開なわけでもないのだが、みんな絶妙にキャラが普通な中にクセがあって目が離せない感じ。人の傷とかコンプレックスとか、他人から見たらたいしたことなく見えたりなにかをかかえるてるのも見えなかったりしても、本人にとっては死ぬほど辛い、なんてことはざらにあるんだろうな。。
佐久間由依が本当に出ずっぱりな映画。ベースが比較的明るい?役をあんま見たことなかったけど、赤髪でかわいかった。最初に佐久間由依見たのは伊藤沙莉とのレズものドラマだったなぁ。。もう5.6年前なのか!あの頃からなんかカッコよくて結構好きです。ポチョムキン。奈緒も相変わらず素敵。不思議魅力満載でしたねぇ。。毎週のように映画出てますねー完全に売れっ子。
敗北主義万歳!
敗北主義万歳。そう言いたくなる。佐久間由衣が演じたホリガイは、負けることを前提にして生きてきたと告白する。公務員になれたのも運がよかっただけだと言う。この人生観は素晴らしい。
人を勝ち組と負け組に分けて、なんとしても勝ち組に入れと命じる教育は、負け組を切り捨てる教育である。人をピラミッドのようにランキングして、上位から段々と収入が減少していく社会を保持しようとしている。逆に言うと、人を職業で分類して、高収入の人間がヒエラルキーの上位にいて社会を動かし、下位の人間は繰返し単純労働力として低収入に甘んじる。
上位の人たちの子供は教育に費やすお金があるから成績がよく、高収入の職業に就くことができる。東大生の親の6割は年収1000万円以上である。しかし下位の人たちの子供は塾にやるお金も参考書を買うお金もなく、場合によっては学校を休んで働かされる。これではよほどの天才を除いて成績が上がらないから、落ちこぼれとなる。親は成績が悪いことを責め、子供はますます内向する。口を利かない子供に腹を立てた親は、暴力を振るったり放置したりする。
という訳でホリガイが役所で担当することになっている児童福祉司の仕事は、ほとんどランキング下位の人たちの子供が対象だ。自分が負け組だと思っているホリガイには落ちこぼれの子供の気持ちがわかるだろうから、関わった子供は救えるかもしれない。しかしホリガイがどんなに頑張っても、勝ち組負け組のパラダイムがなくならない限り、すべての児童を救うことは出来ないだろう。やるせない人生がホリガイを待っている。
役者陣はみんな好演だったと思う。特にヨッシーを演じた小日向星一が自然な演技で、とてもよかった。主人公ホリガイに大きな機会を与える役で、日常的で無造作な感じが素晴らしい。その反面で苦悩を抱えている様子も見せる。
このところ映画に軸足をシフトした奈緒だが、いろいろな作品に引っ張りだこだ。この人は独特な台詞の間と、個性的な柔らかい声に存在感がある。映画「はるかの陶」を観て、女優さんとしての大きな可能性を感じた。その後は大活躍である。
本作品ではホリガイの相手役?のイノギを演じ、友達の少ないホリガイが本音で接することのできる唯一の存在となる。クライマックスのひとつであるホリガイとのラブシーンは、演出だったのだろうが、イノギは大胆にディープキスに挑む。処女の設定のホリガイが受け身でイノギが攻める側になる。観ていて、ここはキスをする展開だろうなと思っていたら、その通りになった。必然的な展開だったのだろう。奈緒も佐久間由衣も見事な演技であった。リアルで美しいキスシーンである。
学校の成績で子供をランク分けする教育が児童虐待の温床となっている。中には成績が悪くても芸術やスポーツで目覚ましい活躍をする子供もいるかもしれないが、そういう子供たちも収入ランキング下位の人たちからは出現しない。芸術もスポーツもお金がかかるのだ。大多数の成績下位の子供たちは、収入上位には行けない。繰返し単純労働力でも熟練工になれば高収入になるような仕組みを作らなければならない。
加えて、低収入の人たちにも芸術や文化に触れられるような対策も必要だ。政府は予算を使い切るために箱モノを造って終わりにするが、同じ箱モノを造るなら、図書館をたくさん建ててほしい。一駅隣りの図書館にたまに行くが、席が埋まっているから長居するのが難しい。図書館は無料で長く勉強できる場所であり、下位の子供たちに逃げ場にもなる。全国に図書館を増やすのは喫緊の課題だと思う。
格差が児童虐待の温床であることは誰でもわかっている。格差を是正して収入ランキング下位の人にも、健康で文化的な最低限度の生活を保障する。それが国の役割だ。児童福祉司に激務を課すのではなく、児童福祉司が不要の世の中にしていかなければならない。負け組を自認するホリガイの望みも同じだろうと思う。敗北主義万歳。
学生にお勧めの映画
とても感動する映画だった。
学生から社会人になる時に誰もが通るそんな内容の映画で、人に優しくする事で自分も幸せな気持ちになれる事を教えてくれる映画でした。
佐久間由依さんと奈緒さんの自然な演技力に引き込まれました。また再度観に行きたいと思います。
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