「【”哀しき、伯林、水夢譚・・・” ”Stay Alive in the Water Forever・・・”】」水を抱く女 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”哀しき、伯林、水夢譚・・・” ”Stay Alive in the Water Forever・・・”】
ー 主人公のベルリン、都市開発を研究するフリーランスの博物館ガイドの名は、”ウンディーネ”
劇中、水中の橋脚に記された”ウンディーネ”の名を見て、
”あ、この作品、ダーク・ファンタジー系だ・・”
と気付く・・。ー
◆ウンディーネ(オンディーネ)
地・水・風・火の四大精霊のうち、”水”の精霊。
映画でも描かれている通り、愛する男が不倫した場合は、容赦なく殺すが、精霊であるので様々な物語では、哀しき美しい女性として描かれることが多い。(個人的記憶です・・)
■感想
・ストーリーとしては、粗い部分もあるが、”水”の精霊の怖さ、哀しさ、愛らしさをパウラ・ベーアが、頑張って演じている。
・但し、個人的な感想だが、キャストとしては、
”肌が白く、髪が長く、謎めいた雰囲気を持つ女優さん”
が、良かったのではないかなあ、と思った。
今だと、誰かなあ・・。
ドイツ映画なのでニーナ・ホスか、ダイアン・クルーガーが良いかなあ・・。
ダイアン姉さんだと、怖すぎるか・・。
<それにしても、クリストフ君(フランツ・ロゴフスキ:「希望の灯り」の過去を隠し、生きる男を演じた姿が、印象的である。)、浮気者ヨハネスみたいに水中に沈められなくて、良かったね。
ヤッパリ女性を愛する恋の深さで、男の生死は決まるのかなあ・・。
怖い、怖い・・。身に覚えのある男にとっては、怖い話なんだろうなあ・・。>
山岸さんは、怖がらせ方の演出と言いますか「どこまで見せる?」「どこを、敢えて見せない?」という判断やセンスが実に上手いですよねぇ!
精神や魂の根源的な怖さや恐れというものを刺激するというか、引き摺り出すというか・・・。
いや、引き摺り出すというよりも、真実を写す水鏡に、頭を押さえつけられて水底の奥深くを見せられて「今、何か見えた?まさか〜〜じゃないよね?」「いや、でもやっぱりそういう事かー」と怖い事を考えてしまった直後に、引き上げられてしまって真相は闇の中・・・みたいな、そういう感じが多いですね。
「男女としての女の性(さが)」「母子としての母の性」
「女性集団における女の性」
DNAに記された、人類以前からの生命の記憶なのかもしれないなぁ、と思います。
それをコントロール出来るのは「理性」だけなのだろうけれど。
理論・理屈のみの合理主義に走ってしまうのはつまらないし、人の弱さでもある「性」に、引きずられるのではなくて、その豊かさや味わいを楽しめたらよいですね。
お酒にも似ているかな。
「飲んでも飲まれるな」って事なのでしょう。
人生の喜びも楽しみも、更には苦しみも悲しみまでも、旨い酒のように味わっていきたい。
そんなふうに思います。
それが深い悲しみや苦しみを越えていく方法ではないかな?と。
そう思うのです。
企みは首尾良くいきましたか?
そのようですよね。
森山大道、ご覧になってるぅ!
やっぱり私も行ってこようかな。
昨日、杉浦日向子さんの漢字、変換ミスのまま打ってましたね、お恥ずかしい。
百日紅、読み返したくなりました。もうこの際、買ってしまおうw
ウンディーネ女優、私のイメージは「容姿だけなら」レナ・マイヤー・ラントルートです。彼女、写り方次第で随分雰囲気は違うのですが。