「私は此処に」水を抱く女 MARさんの映画レビュー(感想・評価)
私は此処に
水の精霊、ウンディーネをモチーフにした、ファンタジーでサスペンスな恋愛ドラマ。
精霊と同じ名前をもつ、主人公の女性ウンディーネ。初っ端から恋人に振られてしまい、ヤバいこと言っているヤバい女みたいな印象を受けるが、彼女にはどうやら人に言えぬ秘密があるようで…。
ファンタジックな要素が多く、理屈抜きで鑑賞する気持ちが必要かも。また、精霊ウンディーネについての簡単な知識は必須。
いきなり割れる水槽だったり、辻褄の合わない電話だったり、説明のつかないことが沢山。でも、そこをツッコむ作品でないことは明白。鑑賞する側がそれぞれの見解を出すのが醍醐味かもしれませんね。ただ、ベッドの横にいたあなたは誰?あそこだけはわかるように説明してほしい(笑)
それでも、最後は…胸が締め付けられるほどの展開。
落とし物…。きっと確信が欲しくて戻ったのでしょうか。そして受け取ったメッセージ…狂おしくも切ないファンタジーの醍醐味。湖面に向かって叫ぶクリストフの声が頭から離れません。そして今後はどうするのかな…。
中々観る機会がないような作品であり、独特な雰囲気と神秘的な世界観が大いにハマった。観るたびに新たな解釈が生まれそうなので、また何度か鑑賞したい。
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