「【18世紀、オレゴン。西部開拓時代を舞台に、印象的なアコースティック音楽を背景に、夢を叶えようとする二人の男の姿を恬淡と描いた作品。アメリカンドリームを目指した二人の男の友情の物語でもある。】」ファースト・カウ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【18世紀、オレゴン。西部開拓時代を舞台に、印象的なアコースティック音楽を背景に、夢を叶えようとする二人の男の姿を恬淡と描いた作品。アメリカンドリームを目指した二人の男の友情の物語でもある。】
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■アメリカン・ドリームを求めて未開の地にやってきた料理人のクッキー(ジョン・マガロ)と中国人移民のキング・ルー(オリオン・リー)。
意気投合した2人は、ある大胆な計画を思いつく。
それは、この地に1頭しかいない仲買人(トビー・ジョーンズ)の牛からミルクを盗み、ドーナツを作って一獲千金を狙うというものだった。
<感想>
・冒頭、2体の白骨が河原で少年により掘り出される。2体は並んで埋められている。
ー この冒頭のシーンがラストシーンと時を越えて繋がるのである。-
・その後、先のショットの延長上で男がキノコを探す姿が映し出される。
ー この連続ショットの繋ぎも絶妙に巧い。-
■クッキーと中国人移民のキング・ルーは、クッキーがキング・ルーを助けた事から共に放浪をする。
そして、クッキーは仲買人の牛の乳を夜な夜な盗み、ドーナツを売りドンドン金を稼いでいく。
だが、仲買人が噂を聞き、ドーナツを買いに来たことで、彼らの運命は徐々に変わって行く。
リリー・グラッドストーンが仲買人の奥さんとして、少しだけ出演していたのも、嬉しい。
<今作は、いつものケリー・ライカート監督作と同じようにシンプルなストーリーテリングながら、結末を予測させるシーンを敢えて排除し、スリリングな展開を用意し、観る側を惹き込むのである。
今作は、印象的な、優し気なアコースティック音楽を背景に、アメリカンドリームを目指した二人の男の物語なのである。>
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