バルーン 奇蹟の脱出飛行のレビュー・感想・評価
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気球は楽しまなけりゃ。
緊張感が全く無い。
この家族たちが東ドイツから逃げなければならない理由が分からない。唯一考えられる事は兵役の事だけだ。勿論、それは西ドイツにもある。
事実の話だろうが、数km浮かんで落ちただけの話。映画にする事自体無理がある。
シュタージの怖さばかり強調されるが、どこの国でも国益のために、こう言った組織はある。なお、元シュタージの人達は現在でもご存命な方が多く色々な分野で活躍している。そう言えば、歌手になったシュタージの人の映画を見た。題名は忘れた。渋谷で二年くらい前に見た。感想は実話だからね〜。って感じかなぁ。
乗っている車はトラバントじゃなかったね。
ハリウッドの『事なかれ映画』の様だと思ったら、そのリメイクの様だ。
つい40年前の…
実話で、バルーンで国境越えを果たすという大胆な発想に驚き。つい先日の五輪でも亡命はあったが、こちらは家族一緒に命懸け。まず手作りでバルーンて作れるんだと。一度失敗しているのに再度短期間で挑戦する、それだけ当時の東ドイツの生活が過酷だったのだろう。北朝鮮もそうだろうが、どこに行くのも、何を話さすのも監視社会で誰もが怪しく見える。所々、子供が幼稚園で父親が何かをミシンで縫ってることを話してしまったり、長男が恋する向かいの家の女子に一緒に西側へ逃げようと言ってしまったり、ハラハラした。一度失敗したバルーンの残骸ほかを手掛かりに、彼らに迫るシュタージも恐ろしい。ラスト、ヘリコプターには勝てないだろうと思ったが、何とか国境越えられて良かった。だから邦題の奇跡の脱出なんだと。既にネタバレしていたが、意識していなくて良かった。
ヒヤヒヤしましたよ〜
実話を元に…ということでしたが、こういう事実があったことを知らないので、普通に楽しめました。一度目の失敗、二度目の成功、それぞれ、そこに至るまでの過程、ヒヤヒヤしながら観てました。全体的に、会話の少ない映画だったような印象ですが、出演者に何が起きてるか、どんな心情なのか、推し量ることが出来たので、そんなに理解できないことはなかったです。ただ、暗い…。気球のシーンは、夜なので、仕方ないですが、昼のシーンも暗い。その暗さは、閉塞感の現れなのかもしれませんが…。二度目が、成功したから良かったものの、ちょっとだけ、どんよりしました。それにしても、手作りの大きな気球は、素晴らしかったです。
【同一民族間に”出来てしまった壁”を、知恵を絞り、乗り越えた2家族の闘いの日々を尋常でない緊迫感で描き出した作品。ラストのカタルシスと共に、現代社会への強いメッセージ性も感じられる作品。】
ー第二次世界大戦終戦後、ドイツは東西に分断され、ベルリンの壁が築かれた事は周知の事。冒頭のテロップでも流れるが、その壁を乗り越えようとしてシュタージ(国家保安省:秘密警察の機能も持っていた。)に殺された人は100名を優に超える・・。-
■前半パートの尋常でない緊迫感
1.熱気球での最初の突破シーン。
二家族(電気技師ペーター一家と熱気球を設計したギュンター一家)の脱出が重量的に無理と分かり、ペーターの家族4人が乗り込む。
国境まであと僅かまで北風に乗って気球は進むが、燃料装置が水滴の氷結により上手く作動しなくなり(高度1700Mである。)不時着。ペーター達は命からがら逃げ帰る。ペーターの妻は落下地点に薬を落としてしまい・・。
ー2年掛けて準備したのだから、めげるよなあ・・。そして、大きな心配事が・・。-
2.東ドイツの相互監視体制及びシュタージの緊迫感。
一般市民による密告・・。劇中、ペーター達が”幻想で見る”数々のシーンの恐ろしさ。物資も潤っていない状況・・。
ー同じドイツ人なのに、西ドイツとの違いたるや・・。ペーターの隣人はシュタージ勤務だが、彼に”チャーリーズ・エンジェルが見たくて”TV修理を依頼する程である。ー
ギュンターの父の言葉が印象的である。”私はこの生活に満足しているが、未来あるお前は安易に妥協するな・・”
3.二回目の挑戦への過程。ー今作の一番の見どころであろう。ー
挑戦の意欲を無くしかけていた親たちを再び励ます子供たちの言葉。
街の人々に怪しまれないように、気球の布を少しづつ購入したり、燃料の置き方を工夫したり、ペーターの息子と臨家の娘との淡き恋も効果的に描かれる。
街の人々の描かれ方も、彼らの逃亡を薄々感じながら、シュタージに言わないギュンターの幼き息子が通う保育園の女性保育士や、シュタージに協力する人達など様々である。
ペーターの妻が落とした薬や、布地の購入店の情報により彼らを追い詰めるシュタージ達。だが、彼らも失敗をするとどうなるかという場面も効果的に挿入される。
ーまさに当時の東ドイツが、相互監視社会、ミスを許さない不寛容な社会であることが生々しく描かれる。-
そして、彼らは二度目の脱出に臨む・・。ギュンターは二度と会えないかもしれない父の姿を最後に目に焼き付けて、バイクを飛ばす・・。
ーシュタージの包囲網をかいくぐる、緊迫感が凄い・・。ー
<二家族の強く、深い絆により彼らに漸くもたらされた”自由”。
あの、開放感溢れるラストシーンはやはり、心に響く。
又、その後の東西ドイツの行き来の改善がTVで流れる場面を、感慨深げに見入る彼らの姿も印象的である。>
<2020年9月13日 刈谷日劇にて鑑賞>
諦めたら試合終了。
ハラハラドキドキの展開。
まず、1回目の飛行。だよね、墜落しちゃうよね(泣)
九死に一生を得る。墜落してもなお、大けが無し。
きっと、悪運が強いのだろう。
そして、母。薬を森の中へ忘れる。
マジかー(ó﹏ò。)
幼稚園の先生、敵かと思われたが、違った。
通りすがりの人でさえ、みんな怪しく思えてしまう。
気球を飛ばすのに、2年も費やしたのにも関わらず、2回目は6週間で作り上げた。
人は、ここぞという時には、己でも驚く程のパワーが出るもの。
2回目の飛行も、前途多難かと思われた。
また、墜落しちゃうんだけど。
諦めなければ、必ず奇蹟はおきる。
良い作品で出会えて幸せです。
職人2人がタッグを組んでの奇跡‼️
強圧的な政治体制とそれを維持するために自国民に手枷足かせを強いることが行政の目的となってしまう国家。
その怖さは今の香港を巡る報道がリアルタイムで教えてくれますが、現在の日本人は実体験でなく、想像の世界でそれを感じるに留まっていられることにあらためて、幸運なことだとその境遇に感謝したくなりました。
この映画で描かれた実話に基づく奇跡は、電気技師と縫い物上手な理系オタク、この2人の究極の職人技がなかったら、実現できませんでした。
縫い上げたバルーンを広げて寸法が適切か、強度や平衡バランスはどうか、実際に飛ばしてみての火力や燃料の注ぎ足し具合はどうしたら適切か、などの実験が
殆どできない、取締り当局にバレないことが必須という工程からいきなり本番です。
ふた家族8人の命を運ぶのにっ!
緻密さや根気という資質からは最も遠いところにいる私には絶対無理な計画です。どんなに追い込まれたり、切迫した状況だったとして、精神的な馬鹿力が発揮できたとしても、物づくりの部分では全く役に立ちません。
なにかしら生命に危険があるほどの逆境から生き延びるためには、何らかの〝手に職〟がある人の方が間違いなく強いのだと思います。少なくとも、肩書きや権威は何の役にも立たないですね。
コロナや災害に見舞われることの多い昨今の世の中では、パートナー選びのひとつの基準として、手に職がある人かどうか、というのもとても重要なことのように思えます。
何もない私は本当に〝青くはないけど痛くて脆い〟ということに思い至りました。
当たり牌は海底にありがち
1979年東ドイツ、国境から約10㎞の町に住む家族が熱気球で西ドイツを目指す話。
「ゲンソク」では何でも手に入り、何のの不自由もなく暮らせる筈の東から、監視され抑圧された生活から脱する為に奔走するストーリー。
開始早々飛び立つも、凡ミスにより後200mのところで脱出は失敗。
この失敗で残してしまった遺留品により捜査の手がのびるは、街中には監視の目があるは、更にお向かいさんはシュタージだは、という環境の中、脱出方法を模索する様子はとてもスリリング。
日本人も〇〇ポリスがすぐに登場する国民性だから、世間の目とか、本当のことを話してはいけないとか理解出来るしね。
実際の話をベースにとはいうけれど、こういう出来事は成功も失敗も沢山ある筈だし、映画だから恐らく結果は…とは思いつつも、成功の度合いも色々あるし、どんな結末になるのかを含め最後まで楽しめた。
あらすじに書かれ過ぎちゃっていて、どうせここは上手く行かないよねとか、どうせここで捕まらないよねとか、思ってしまう部分があったのは勿体なかった。
粘り強い信念
「西ドイツへ脱出する事が家族の幸せなんだ」この強く粘り強い信念が奇跡の脱出飛行をさせたと思わせてくれる作品であった。
実話ベースという事あってやはり最後の結末というのはある程度想定できてしまう。しかしこの作品は、もしかしたら失敗してしまうんじゃないか…逮捕されてしまうんじゃないか…そんな不安を掻き立ててくれる緊張感が終始あり、没頭して作品を観ることができとても楽しい時間となった。
警察の捜査レベルはやはり今と違う点もある為か、結構再脱出までの時間に余裕があったようにも思えたが、その時間軸に家族の絆、愛情をうまく描かれており飽きさせない。
もちろん気球を飛ばす事においては一度失敗したり、その失敗から足跡を残してしまう事でいくつかのトラブルに見舞われるが、命を賭けた作戦にも関わらず家族間での大きなトラブルはあまり描かれていなかった。
そこには冒頭にも述べたとおり、彼らの中に確固たる強い信念があったからこそ方向性は一つに変わりなく大きなトラブルもなく遂行できたのであろう。
この家族のように脱出が成功した例はほんの一握りであって、多くは失敗し命を落としたという事実がある。
成功と失敗の差にはもちろん計画の確実性、綿密性もあるだろう。
しかしこの作品を見て思うのは何かにチャレンジする時は強い信念こそが大切だと思わせてくれる。
失敗と成功の紙一重の際に最後に味方してくれるのは運である。この運を引き寄せるのは強い信念だと僕は思う。
この辺は気持ちの問題かもしれないが、そういう大切さを再認識させてくれる作品であった。
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