ANNA アナのレビュー・感想・評価
全172件中、141~160件目を表示
アナとKGBの女王
米ソのスパイの攻防を時間を行ったり来たりさせながら“実は…”とネタばらししていく構成。暗殺の過程だけが描かれていて、指令の中身がよくわからないので、スタイリッシュなアクションのみを楽しむべき映画なのだろう。国家間の駆け引きが男女のさやあてに矮小化されているのもちょっと気になるところ。終わってみれば、ヘレン・ミレン扮するオルガの手のうちで踊らされていたとも言える。
多人数相手に繰り広げる戦いのシーンは、アナの抜群の身体能力を発揮して痛快な見せ場だが、受けるダメージが信じられないほど少なく、片やこちらの攻撃は次々とどめを刺していく(この手の映画ではありがちだが)。あと、いくら殺し屋とは言え、人を殺し過ぎ。民間人も巻き添えになっているし、このあと楽しく平和に暮らしましたじゃ済まないような気がするのだが。
音楽のエリック・セラとは、デビュー作の「最後の戦い」からほぼ全作品で組んでいる。深い絆があるんでしょうね。
映画館自粛明けに選んだのが、この一本。やはりリュック・ベッソンは好みの監督なんだろうな。一番のお気に入りは相変わらず「サブウェイ」に尽きる。
時代表現に難も想像以上に良質アクション
再開後週毎にやっと新作が観られるように
なってきました
相変わらず人は入ってませんでしたが観賞
感想は
面白かったです
アクションも見応えありました
舞台は末期体制下のソ連
軍人を両親に持ちながらその両親は不慮の事故で他界
軍で優秀な実績を積んだアナは失意に夢果て除隊し
クズ男に振り回される毎日
しかしそれにも耐えきれず再び軍に戻ろうと
したところで諜報機関KGB幹部アレクセイの目に留まり
自由を手にするためにアナは工作員・暗殺者として
生まれ変わります
この映画はアメリカとソ連
CIAとKGBの諜報合戦が舞台となっており
KGBトップが強硬派に変わりCIAとの対立が
激化していく最中の物語となります
で、このアナがムチャクチャ強い
軍人の娘ってだけでは説明つかないくらい強い
入隊試験がわりに請け負った任務は渡された銃が弾が空で
多数のボディガードが襲いかかってくるレストランで
たった一人で全員とターゲットを始末してしまいます
ジョン・ウィック並です
そんなアナが暗殺任務でパリにモデルとしてスカウトされ
身分を隠しながらモデルの世界に溶け込んでいきますが
このアナの正体が後々わかっていくよう展開が
組み換えられており少しずつ謎が解けていくよう
作られています
アナは自由を求め任務をこなしていきますが
KGB長官ワシリエフは死ぬまでKGBから抜けられないと
言い渡し叶わぬ願いと知りまた悲観に暮れますが
とある任務でCIAにハメられたことでCIAから二重スパイを
持ちかけられます
アナはそりゃモデル級の美女ですからCIAもKGBの男も
たいがい骨抜きです
最早誰を欺いているやら判らなくなってきますが
次第に互いの諜報機関の利害関係がハッキリしてきます
リュック・ベッソン映画にみられる
少女のようなあどけなさと殺人マシンのような冷たさを
兼ね備えたようなサッシャ・ルスの魅力は高く
スパイらしく様々なコスチュームに身を包む様は映えました
他のキャストも豪華でもういるだけで黒幕感ありありの
ヘレン・ミレンやT-34で大人気になった
アレクサンドル・ペトロフがクズ男役で出てくるなど贅沢
ただ気になったのは米ソ冷戦時代のディティール
クルマ等はよかったのですが
1990年前後でラップトップコンピューターや
USB、2.5インチHDD等が出てくるのはさすがに
違和感がありましたし出てくる携帯電話も小型すぎました
この時期は肩からカバンのようにぶら下げるショルダーホンや
国語辞典くらいの分厚いものが精一杯だったと思います
登場人物の髪型も時代を反映する気は更々無い感じで
展開が時間が進んだり戻ったりを繰り返す関係上
時折どのくらいの時代の話なのかとモヤモヤする感じが
どうしてもノイズ
まあそういう細かな部分はさておき
映画全体は爽快なアクション映画として
仕上がっていたと思いますし
ストーリー自体も先が読めそうでその読みを
どこか裏切ってくる展開は面白かったし
序盤のカーチェイスシーンはCGもおそらく
殆ど使っておらず拘りが感じられましたし
さすがTAXI撮った監督のものだと思わせてくれました
なかなか新作が少ない状況でうっかり飛びつくと
とんでもない地雷を踏んでしまうところですが
これは大丈夫だと思います
おすすめしたいです
ベッソンの作品としては少し落ちるかも
ベタな美人でないサッシャ・ルスが新しい
美人スパイがKGBを裏切ってCIAに寝返り、その上でKGBも利用して生き延びるという物語。複雑な物語を、しばしば時間を遡りながら見せていくので少しわかりにくい。
時代設定は1991年のソ連崩壊の少し前であり、KGBの部屋に掲げられる旗は、ロシアの3色旗ではなくソ連の赤い旗である。懐かしいと言えば懐かしい。
物語がどうのこうのより、主演のサッシャ・ルスに尽きる。きゃしゃな女子である。ロシアの海港都市、マガダン出身のスーパーモデルということである。
マガダン…。
聞いたこともない町なのでウィキペディアを見てみたところ、人口は10万人ほど、マガダン州の州都であるらしい。そのマガダン州はというと、日本全土より広い46万平方キロの土地に、人口は20万人もいない。モスクワから眺めるとシベリアの向こう、最果ての地である。
不思議な顔をしている。
「美しすぎる」などというネット記事のありがちな形容は当たらない。衣装や化粧、場面によって印象がころころ変わるが、オーソドックスな美人ではない。
しかし、ベタな美人でないことと、そのスーパーモデルが繰り出すアクションのキレが、リュック・ベッソンの提示する新しさなのであろう。
※追記
おそらくサッシャ・ルスより万人受けする美人がアナのパリでのルームメイト役のレラ・アボヴァ(アボバ)であるが、名前を調べるのに少し手間取った。他の脇役の誰よりも印象に残った。この女優はくるのではないか。
ベンソン監督作ってあんまり支持してないけど…
リアルに感じるスパイ映画
久しぶりのリュックベッソン映画を堪能。この方が制作に関わる映画が素敵だなぁと思うのは派手さはないけどリアルを感じるという点。ここでいうリアルを言葉で表すなら、リアル風もしくはフェイクリアルという感じでしょうか。
ハリウッド映画であれば、ド派手な銃撃戦やカーチェイスを散りばめてそんなに目立ってどうすんの?と言いたくなるシーンもチラホラ。
本作品はド派手なシーンもありますが、できるだけ抑えめで全体的なバランスを取りつつ、ストーリーを主人公の表情で語らせています。
やはり綺麗な女性の困り顔を撮らせたら、リュックベッソンは一流ですね。
ストーリーは意外にも二転三転しながら、最後まで盛り上げてくれますが、どこか地味な印象は拭えません。ドンデン返し的なオチも上手く機能していないのは、最後に淡々としたアクションにしたせいなのか、説明しすぎたせいなのか、人によっては評価が分かれるかもしれません。
とても楽しい映画ですので、是非劇場でご覧ください。
予想以上
この手の作品はひねる必要はないと思う
コロナウイルスの猛威の為の自粛要請が解除になり、映画館も再開したので、私もやっと映画館で映画鑑賞が再開出来ました。
4月1日に見に行った以来なので、約2か月振りの映画館での映画鑑賞になります。
本作品の公開が決まった時、リュック・ベッソンの関わるモノって最近特に出来の悪いモノばかりなので敬遠しようと思っていたのですが・・・・・・
本作品、結構評価いいみたいですが、私的には、前半はテンポも良かったので「これはいけるかな」と思っていたのですが、後半は、だらだらと話が進み、ちょっとダレルかな・・・・
本作品お話の進み方が良くない、3ヵ月前とか、半年後とか、時間の前後がやたら多くて、この手のアクション映画って、お話をひねる必要はないと思うけどね。
頭を空っぽにして、ノー天気に話が進めばそれでいいと思うけどね・・・・
何でヘレン・ミレンが本作品に出ているのか分かりませんが、雰囲気、演技がずば抜けているので、何か使い方が勿体ないな・・・
お話をじっくり作った勘は認めますが、この手の作品は、お話がシンプルな方がいいね。
サッシャ・ルスはこの映画で飛躍するのか・・・・!
リュック・ベッソンって結局「ニキータ」と「レオン」が良く出来過ぎただけだった気がするけどね。
リストカットに衝撃‼️
ワクワクしながら鑑賞できる
リュック・ベッソン監督の女殺し屋といえば古くは「ニキータ」、そしてスカーレット・ヨハンソン主演の「LUCY」だが、「ニキータ」は名作で「LUCY」は凡作だった記憶がある。順番からすると今度は名作の予感である。そしてその予感は当たった。
スポーツや音楽、絵画などの分野では、幼い頃から群を抜いた才能を発揮する人間がいる。同じように諜報員にも、それに適した才能を持つ人間がいるとすれば、まさに本作品の主人公ANNAのような人間だろう。諜報員に要求される才能とは身体能力と知性、的確な判断力と素早い決断力、それに状況の変化に動じない剛胆さである。殆どスーパーマンだ。
どうやら諜報機関のエージェント(現場工作員)というのはスーパーマン並みの能力が要求されるらしい。いつどこから弾が飛んできて殺されるかもわからないことを考えれば、緊張と疑心暗鬼で頭がおかしくなりそうだ。そういう毎日を過ごしていれば、辞めることを考えるのは当然である。株式のディーラーが続かないのと似たような事情だ。
さて本作品の主人公は類稀な才能を発揮して優れたエージェントとなる。年代からするとソ連崩壊寸前の限られた時期で、KGBの存続も風前の灯となっている頃だ。時代背景を考えると、エージェントや裏方で支える部門の人間たちの立場は非常に微妙である。明日をもしれぬ身なのはソビエト連邦の役人全体を包む雰囲気であったはずだ。
今日の権威は明日には権威でなくなるかもしれず、何を頼りに将来を見通せばいいのかわからない。そう考えれば、束の間の性欲に身を滾らせるのも納得がいく。明日のない人にはクスリとセックスとアルコールが必要なのだ。
綱渡りのような人生はスリリングでストレスフルである。それを乗り切っていく強靭な精神力をリュック・ベッソンはヒロインに託す。ヒロインの活躍は常に背水の陣だ。
サッシャ・ルスという女優さんは初めて見たが、なかなか堂に入った演技をする。リュック・ベッソンの演出もさることながら、本人が持って生まれた才能だろう。長身痩躯で身体が柔らかくて瞬発力があり、歩き方も走り方も美しいというのは、本人の努力だけでは達成できない。
オスカー女優ヘレン・ミレンがロシア訛りの英語を前面に出して存在感たっぷりにKGBのナンバー2のような役を演じたのが物語に奥行きとリアリティを与えている。この作品は彼女に助けられている部分が多いと思う。名演だった。
時系列が往ったり来たりするが、結果に対して原因を遡るようなわかりやすい構成なので観客が戸惑うことはない。ヒロインの切なる願いが作品を通底しているから、ずっとワクワクしながら鑑賞できる。やっぱり名作だ。
米ソ諜報組織に翻弄される女殺し屋の物語。最後に一ひねりあるのは珍しくないが、頻繁な時間軸移動による説明は目新しい。
#31 LBが描く女子って最高❣️
主人公の女の子が女性としても戦士としてもパーフェクトな容貌で、男やボスを手玉に取って自由を手に入れる姿が格好良い。
リュック・ベッソンってどうしてこんなに女の子を描くのが上手いんだろう。
しかもいつも無名な子を使うところも好き!
久々の劇場鑑賞作は当たりだった
劇場で新作が観られない辛さを生まれて初めて味わった。映画好きにはまさに地獄の日々だったが、なんとか再開して素直に嬉しい。新作は数少なくまだ完全復活ではないが、大幅延期となってる期待作が少しでも前倒しになって欲しいところ。
さて、前情報に殆ど触れず観た本作だが、ベッソン監督は本作で完全復活と言っでも良い、それほどの良作だった。
ここ数年の数々のロシア女スパイ物作品とは似たようで明確に違った。そこにはニキータを撮ったフランス人監督の良い意味での『らしさ』があり、近年の殺戮アクション映画のお約束アクション(時間長い、周りの小物使い、とにかく敵が大量)あり、適度なお色気もありだった。一番良かったのはストーリー展開の秀逸さ。とにかく伏線説明やドンデンの数が多い。それは過去や未来に時代をこまめに動かす事で成されているが、一見、観客を混乱させるようで実に繊細に処理している。いやあ、思いっきり楽しめました。
主演の女優はモデル出身らしいが、スレンダーで手足の長い女性のキレキレなアクションは素直にカッコいいし美しい。だだ、ガンアクションで、デカめの拳銃の時の扱いは少し違和感ある。その辺りはニキータと同じだがw
犬になりな!
マトリョーシカ
KGBに知性と精神力を見込まれて、凄腕の殺し屋になった「ANNA」の話。
1985年のモスクワで、スパイらしき人物達が次々と拘束されるところから話がスタート。ほどなく5年後からの2ヵ月後3年前…と時系列の行ったり来たりが目まぐるしい。
2ヵ月後だけはセリフで、それ以外は字幕でいつと表示されるから迷うことはないけれど、あんまりにも行ったり来たりするから「実はこうでした」の後づけ感ありきがみえみえで、ストーリーではあんまりハラハラしないんだよね。
とはいえ、5分間の任務の件とか痺れるアクションが満載だし、KGBか?CIAか?な感じとかユニークだし、シリアス一辺倒でもないし、なかなか面白いエンタメだった。
全172件中、141~160件目を表示