グッバイ、リチャード!のレビュー・感想・評価
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死に感謝することで、今を精一杯生きられる
突然の余命宣告で、これまでと違う自由な生き方を始めるリチャード。「どうせ死ぬんだし」という自暴自棄な感じとは少し違う、でも破天荒な行動が不思議と周りに影響を与えていきます。
癌を告げられた直後は開き直っているような、死を受け止めているようなリチャードでしたが、そりゃだんだんと体もキツくなるし、精神的にも不安定になる時も出てくる。そんなときに寄り添ってくれるピーターの存在が、とてもとても羨ましかった。人生の最期が分かった時に、共に過ごしてくれる親友なんて、なかなかいない。
また、わんちゃんのさり気ない癒やしの相棒感も良かった。最期のときまでリチャードが、心健やかでいられますように。
少しだけ考えた
ラスト以外は、めっちゃ良かったんだよね。
ラストで、★3つになっちゃた。
原題の直訳「教授」って通り、余命宣告された教授の
終活的な行動・考え方、周りとの関係性を描いたような作品なんだけど、
ラスト、皆さんの想像にお任せしますのように課題を与えられたような...
道のないところを進んだ彼の考えが、私には解らなかったです。
パンフには書いてあるのかな...。
ただ、とにかく、ジョニー・デップがめちゃくちゃ良かったです。
こんな普通のジョニー・デップが久々だったので、あれ、こんな顏だったけ?
と思いつつ、この人、色気ダダ洩れですな。
(ちょっと、役所広司を思い出してしまって、違う違うって、なぜか焦ったんですが...)
いやー、この教授、最後までカッコ良かったです。
あと、親友ピーターとのやり取りが、
要所要所で笑わせてくれて、重くなり過ぎないところもバランス良く
自分の最後について、少しだけ考えさせられる作品でした。
リチャード
終活という言葉の浅薄さを見事に取り払った作品でした。
私の中では、生き方についてあらかじめ語ります的な終活という前提であれば見向きもしなかったけれど、このリチャードというキャラクターに命を吹き込んだジョニー・デップの吹っ切れたムチャな突き進みかたが、とても愛すべきだと感じたし、
この映画はあくまでもジョニデのジョニデによる、ジョニデらしい映画という評価となりました!
演技が素晴らしい
ラストシーンに賛否ありますが、ジョニーデップの演技が素晴らしい作品です。
彼の深みのある「声」が大好きです。リチャード役のような、少しクセのあるインテリみたいな役柄は、ジョニーデップのハマり役でした。
誰にでもいつかは「死」が訪れるけど、その瞬間が確実に見えてきた時から、有意義な人生を送ろうとする。
決して格好いいジョニーでは無いのだけど、死を感じた中での振舞いが潔く感じられた。また「娘」には人生を謳歌して欲しいと切に願い、娘の「今」を無条件に受け入れて応援する父の姿にはグッときました。
ジョニーの演技は必見!!
突然、癌で余命宣告された主人公のリチャード(ジョニーデップ)は今までの自分の人生を振り返り、好き勝手に生きる事を決めるのだが…病気の事を家族にも隠したリチャード、突然妻や娘から衝撃な告白を受ける、コメディタッチで描かれているので、テーマは重いけど暗い気持ちにはならない、でも自分の死について考えさせられる作品でした。普通の何処にでもいる主人公だからこそ、共感出来て、リチャードが愛おしく感じるキャラクター、癖のある男を演じる事が多かったジョニーですが、今回のこういった役柄も中々素敵、ジョニーの演技は必見!!ラストは号泣というほどでは無いもののウルっと来るストーリーでした。
こんな生き方をしたい。ジョニー独特のユーモアで魅力的な作品に。
まず、この作品はジョニー・デップという主役なくしては成り立たないだろう。
死を間近にした男をあれほど巧く、かつ面白おかしく演じるのは凄く難しいだろう。
ジョニー・デップのキャリアがここに集約していたと言っても過言ではない。
余命宣告を受けたら、自分はこんな最期の瞬間を迎えられるだろうか。
ほとんどの人が無理だろう。
身近な友人に告げたきりで家族には告げず。
それどころか、人生の最期に妻の不貞を、娘の同性愛を知り、
さらにはそれを思う存分許す。
本当に大切な人だから思いのままに生きてほしかったのだろう。
この価値観はなかなか共有できないだろう。
しかも、最期はこの2人に感謝を述べる。
カッコ良すぎる。
本当、身近に死を感じたら、大事な人のすべてを許したい。
リチャードは不器用ながらそれを成しえた。
またリチャードは死を間近にして、これまでの人生にほとんど意義を見出せなかった、
みたいな旨を語っていたが、本当日々の生活を有意義に生きよう!
なんて言ってる人ほど薄っぺらくて、
ほとんどの人間がが、こんなんで良いのかな?
という気持ちで生きてるんだろうな。
だからリチャードのパーティーでのスピーチは凄く感銘を受けた。
もう一つ印象的だったのだが、リチャードが随所随所で
愛犬を撫でていた事。
何でもないことだが、きっと死への不安や恐怖を慰めてくれるのが、
何も語らない愛犬だったのでは、と推測。
だから、最後はあんな感じで終わったのでは。
なかなか良い作品でした。
【”凡庸に屈するな! 迎合するな!” 余命宣告を受けた大学教授の、新たな生き方をコミカル要素を絡めて描く。“素顔”のジョニー・デップは苦み走った格好良い男である事を再認識した作品。】
■印象的なシーン
1.肺癌ステージ4の診断により、余命半年を言い渡された大学文学部教授リチャード(ジョニー・デップ)が妻と娘に夕食時告白しようとする場面。
まさかの妻ヴェロニカからの不倫宣言、しかもお相手は”タマが3つの”下衆な学長・・。
さらに、まさかの愛娘オリヴィアからのレズビアンカミングアウト・・。
-それは、生き方変わるよなあ・・リチャード。きっとまじめに働いてきたから教授にまでなっただろうに・・。可笑しいのだが、かなり同情する。-
2.リチャードの講義が大激変する様
自分の講義を受ける学生を選別するシーン。彼なりの線引きが面白い・・。”公務員何かを目指している奴は・・”
そして、生徒から調達したマリファナを燻らせながら、バーで講義。
気に入ったウェイトレスは”光の速さ”で落とし、トイレで情交・・。
で、学生たちに”帰るぞ!”
-うーむ、イロイロ問題はあるが、ジョニー・デップだから良し!-
更には、妻ヴェロニカが浮気しているアパートにより、フロントガラスに”機能した”と書いた紙を挟んで立ち去る。ークスリと笑える。ー
(夫婦喧嘩の際に、妻から”貴方のは機能するの!”と言われていたのだ・・)
生徒たちとは、学園内の芝生で自由にテーマを与えてマリファナを吸いながら、講義。
―何だか、楽しそうである・・。リチャードも憂いを浮かべながらも、破天荒で自由な振る舞いで生活を送る。親友から心配されても・・。-
3.親友のパーティで少し羽目を外し、妻を寝取られた学長にはドスの効いた声で、
”大学の予算が限られている中、ペニスのような醜悪なオブジェを次々に建てているな・・。その芸術家の夫はこの大学で働いている・・”と脅したり・・(そりゃ、そうだ)
で、学長に”強制的に”招かれたパーティでは、末席に案内されるが、ナミナミと給仕に注がせた赤ワインを片手に、妻、親友に礼を述べた後、滔々と自分の現在の状況を喋る。
ー このシーンが、何だか良かったのである、私には。
”もう、俺には怖いもんはないぜ!残りの人生、自由に生きさせてもらうからな!”
という、リチャードの皆への決別宣言に聞こえたのだ。-
■そして、満天の星空の下、T字路で一度車を止め、不敵な笑いを浮かべながら、”真っすぐに”道なき道”を突き進んでいくラストは、実に印象的であった。
余命宣告を受けた男の生き様としては、私は”是”だと思ったシーンである。
<ジョニー・デップって、矢張り良い役者だなあ・・、と思った作品。
メイクを施しての大作も良いのだが、あの役者として脂の乗った姿、色気ある渋過ぎる表情を大スクリーンで観るとなあ・・。佇まい、低い声のトーンに引き込まれるよ・・。
大作でガッポリ稼いで、今作のような作品で”素の姿”で演じる映画をもっと沢山見せて欲しいです。>
死を身近に感じる「今」と通じる?
この夫婦、本当は深く理解しあっていたのかもしれない。
だから「パーフェクト」なんじゃないのかな。
最後の最後に、好きな人の心の隙間を許すこと。
あ〜だから、すべて必然なんだと。
なんか深い感じがする。
死の宣告から自由奔放に生きているようにみえて、実はそれは「生を実感する行動」に過ぎず。
今を、自分が納得できる形で生きていくこと。死を目前にして、やっと気づくことなのかもしれない。
今からでも、遅くない…よね?
その感じ、まだわかりません。
シンプルな語り口や開けっぴろげな態度、更に知らなかった世界への関心。
前半のリチャードは実に清々しいキャラクターで、後半への期待が高まった。
が、急にしっとりしちゃう後半。
伝えたい事はたくさんあって、シリアスに幕が閉じていく。
まだその感じ、まだわかりません。
そんな気分だった。
ジョニーデップがいい
いつも奇抜な役が多いジョニーデップさん
今回の死ぬ間際の教授も
なかなか奇抜な行動ばかりで
いい塩梅に仕上がっていました
半年という自分の寿命を知って
残された時間に向き合おうとするも
fuckを連呼して自暴自棄になり
ただ開き直った生活を送るだけ。
学生さんには自分を貫いている、とか
カッコよく見えてたみたいですが·····
女子生徒に病気の事を告白して
泣いてしまうシーンが印象的でした。
ふいに怖くなったのか、若い子を前にして
自分の人生を振り返ってしまったのか?
家族や親友には弱い所を出してないのになぜ?
いろんな感情が湧いてきました。
弱っていく身体で皆に別れを告げ、愛犬と共に去って行くリチャードはどこへ行くんだろう。
何だか不思議な終わり方でした。
そして父は星になった…
すっごく良かった❤
ジョニデの引き算演技は久々に観る。でもそれが余計にリアルに感じる。
言葉の使い方がさすが英文学の教授!と言わざるを得ないほど素敵なチョイスの連発。シリアスなシーンだけでなく日常の掛け合いの中でも。その素敵な選択が字幕には活かされていなかったのが少々残念…
リチャードが生徒達に残した言葉が胸を打ったなー
待ち受ける不可避の死があるのにけっしてお涙頂戴の映画ではない
ジョニー・デップが演じるのは常に酔っぱらっているような口臭が酷い海賊でも世間を震撼させたマフィアのボスでも手がハサミになっている人物でも無い。パッと見、もしかしたら私たちの生活圏にいるような大学教授。
そんな大学教授が余命180日を宣告される場面から映画が始まる。
でも、物語は余命宣告を受けた人間がその人生に悲嘆し、人生の身辺整理をするようなものではない。生が終わるその瞬間まで生に執着し、生きることを貪り喰うような映画だった。
「ただ存在するのではなく、生きろ」
「存在すること」と「生きること」は違うのか、それはこの映画を観れば明瞭になる。
突然の余命宣告を受けるのは誰しもあり得ること。ジョニー扮するリチャードはひょっとしたら私たちの身近にいるような人物だからこそ、映画を通じてみるリチャードの生き様や生に対する考え方は、観る人の心に強く響くのだと思う。
ジョニデってこんなに声ガラガラやったか?
ジョニデを久しぶりに映画館で見ました。
声ガラガラでびっくりしました。こんな感じだったかねぇと思いました。
ジョニデ妻の不倫相手の人、嫌われ者の学長ね、タマ3つの。どっかで見たよ?誰やっけ?誰やっけ!?と必死でぐぐりましたら、セックスアンドザシティでキャリーをポストイットで振ったジャックの中の人でした。批評が受け止められない、彼女の成功が受け入れられない、器おちょこサイズのジャック!老けましたな。ここでもやなヤツ(役がね)!
章立てはウェスアンダーソンの真似かしら。映画の雰囲気に筆記体のフォントがあってないと思いました。
あと、授業でのリチャード先生いいこと言ってる風シーンは、わたしには全部いいこと言ってる風そのままで、中身かすかすやなーて思ってました。
好きなことやったんねん!むちゃくちゃやったんねん!ってやけになって、ウエイトレスとやって、妻の浮気現場にできたでって報告メモ置いたところと、マリファナくれた男子生徒にフェラしてもらったところは面白かった。
そのほかは…です。
リチャードは道無き道を行きましたが、犬の世話どうすんねん、餓死させる気か!と思いました。
久しぶりのジョニー・デップの映画で楽しみにしていましたが。
途中、親友とのシーンでうるっとくる部分があるものの
ストーリー自体はそれほど興味を引くものではありませんでした。
自分の死期が迫っていることを公表したときの奥さんや娘さんの表情や行動も
あえて抑制的にすることでドラマチックになるよう狙ったのかもしれませんが
なんとなく違和感がありました。
でもこれは好みの問題だと思います。
英文学の教授ということでいろんな言葉を学生や周りの人に伝えていたので
英語がわかれば、もっと素敵な言葉がたくさんちりばめられた映画だったのかもしれません。
星になる
この映画の良い点は、もし自分が同じ立場だったらどうだろう。という主人公と疑似体験できる点である。また、難病物にありがちの、お涙頂戴物として描いてなく、寧ろ逆でやりたい様に生きる点がよく表れていてコメディタッチ調になっている点も面白かった。
講義で若者に人生訓的な教えを説いてるシーンは主人公と同年代の自分にとって納得できると同時に心に刺さる物があった。
良作です。
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