「こんな生き方をしたい。ジョニー独特のユーモアで魅力的な作品に。」グッバイ、リチャード! tackさんの映画レビュー(感想・評価)
こんな生き方をしたい。ジョニー独特のユーモアで魅力的な作品に。
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まず、この作品はジョニー・デップという主役なくしては成り立たないだろう。
死を間近にした男をあれほど巧く、かつ面白おかしく演じるのは凄く難しいだろう。
ジョニー・デップのキャリアがここに集約していたと言っても過言ではない。
余命宣告を受けたら、自分はこんな最期の瞬間を迎えられるだろうか。
ほとんどの人が無理だろう。
身近な友人に告げたきりで家族には告げず。
それどころか、人生の最期に妻の不貞を、娘の同性愛を知り、
さらにはそれを思う存分許す。
本当に大切な人だから思いのままに生きてほしかったのだろう。
この価値観はなかなか共有できないだろう。
しかも、最期はこの2人に感謝を述べる。
カッコ良すぎる。
本当、身近に死を感じたら、大事な人のすべてを許したい。
リチャードは不器用ながらそれを成しえた。
またリチャードは死を間近にして、これまでの人生にほとんど意義を見出せなかった、
みたいな旨を語っていたが、本当日々の生活を有意義に生きよう!
なんて言ってる人ほど薄っぺらくて、
ほとんどの人間がが、こんなんで良いのかな?
という気持ちで生きてるんだろうな。
だからリチャードのパーティーでのスピーチは凄く感銘を受けた。
もう一つ印象的だったのだが、リチャードが随所随所で
愛犬を撫でていた事。
何でもないことだが、きっと死への不安や恐怖を慰めてくれるのが、
何も語らない愛犬だったのでは、と推測。
だから、最後はあんな感じで終わったのでは。
なかなか良い作品でした。
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