「最後の笑顔に全てが救われました」ブレスレス homelessggさんの映画レビュー(感想・評価)
最後の笑顔に全てが救われました
俳優が皆素晴らしい。主人公も女王様も修羅場ですら抑えた演技で、映画であることを100分忘れさせられました。生きることに難しさを感じ苦しんでいる二人が、非日常の行為の中でのみ自分を解放し慰め合う。その行為は微笑ましくもあり神々しさまで漂い、見終わったあと二人の行く末に幸あれ、と心の中で祈っていました。
最後のシーン、主人公のぎこちない踊りや歯の抜けた顔での心底からの笑顔、女王様の口角が上がっただけの、しかし優しい笑顔には癒されました。
少し内容が違いますが、30数年前の韓国映画「暗闇の子供たち」のラストシーン、戦争で両脚を失った売春客を売春婦皆気味悪がって部屋に入ってしまい、気味悪がられた客がトボトボと帰ろうとしますが、主人公の売春婦だけが私に相手をさせて、と後ろから呼び止めるシーンを思い出しました。
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