「伝わりにくい」ルース・エドガー コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
伝わりにくい
人種、見た目、印象。
思い込みや、型にはめた類型で、人を判断するアメリカ社会をえぐる一作。
義母役のナオミ・ワッツと、養子のルース役ケルビン・ハリソンのW主人公。
ルースとは「光」。
黒人が暗く閉じ込められる箱の国で、彼は光となるのか?光が逆に濃い影を新たに作るのか?
教師の周りで起きた事件の真犯人が誰かという謎解きもなく、心情を台詞で吐露することもない。
淡々と状況証拠だけ積み上がり、真実の判断は観客に委ねるという、観客に厳しい作り。
むしろ説明しないのが本作の重要なポイントとして作られていることは理解できるものの、ほとんどの人はわかりにくさに「ぽかーん」として、「で、伝えたいことは何?」と戸惑って終わりのような気がしました。
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