「アメリカという「箱」」ルース・エドガー regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカという「箱」
アメリカで暮らす黒人へのレッテルやステレオタイプの苦い部分を暴いた一作。
中心人物のルース・エドガーの容姿やスピーチ時の佇まい、さらに劇中で出てくるフレーズ「YES WE CAN」に象徴されるように、明らかにバラク・オバマを意識している。
オバマの大統領就任で人種差別が減るかに思いきや、むしろ差別どころかヘイトが増大してしまった今のアメリカ。
劇中、オクタヴィア・スペンサー扮する教師が、アメリカを「箱」と表現する。暗く閉ざされた「箱」には、わずかな光しか差さない。
ルースという名には“光”という意味があるが、はたして彼はアメリカの光明的存在なのか。
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