「プアホワイトを喧伝した物語。刺青で見辛い演技。」SKIN スキン コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)
プアホワイトを喧伝した物語。刺青で見辛い演技。
内容は、実話に基づく物語を土台にしている架空の話。舞台はアメリカ🇺🇸全身刺青の主人公ブライアンが、所属するスキンヘッド人種差別集団からの離脱を試る話。
印象的な台詞は『タトゥーは不安を隠す仮面だ!』客観的な視点から評価された言葉。自分の過去を振り返る様に達観する言葉は、重く後々ボディブローの様に効きました。
印象的な場面は、刺青除去手術後の洗車シーンが良かったです。決して洗い流す事の出来ない刺青(過去)が残ると暗示するシーンは、伝えたい事の一つかも知れません。
印象的な音楽は、三幕が開け仲間割れで主人公が、命を取り留めた時、車で移動するBGMのヴァイオリンの不協和音です。より一層心象表現が伝わり不安だらけになります。
この映画で伝えたい事の主流は『寂しさ』だと感じました。短絡的な表現に嫌悪を覚えながらも映像表現の美しさでカバーされています。しかし事実と大幅に違った事が、嘘っぽくなり興醒めしてしまう原因だと感じました。一番は、この映画の主体である主人公の全身刺青が消されるタイミングだと感じます。驚く様な変化ではなく徐々に変化する主人公を眺めていたと思いますし、自業自得の成り行きを応援し辛いと感じます。それにしても良い事として表現されている援助資金に対しても自分は感じる。お金持ちも酷い事すると貧乏人に、お金を支援した所で金持ちになるワケないのになぁ。
色んなツッコミ所満載なのにシリアスに進む違和感に笑ってしまいます。頭毎日剃ってるだろうか?職業安定所に行った時に、FBIのリストに載ってます!は流石に笑った。暴力×暴力の連鎖に誰も何も考えないのだろうか?色々楽しめる映画でした。
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