「夢みたアメリカはどこへ…」SKIN スキン shokotenさんの映画レビュー(感想・評価)
夢みたアメリカはどこへ…
ショート版と併映の鑑賞でした。
ショートバージョンは、圧巻!でした👏
その続きで話が進むかと、ドキドキして
いましたが、全く違う話だと
気づくまでに少々時間がかかりました^^;
白人至上主義やファシスト、黒人差別…
幼い頃からほぼほぼ日本人しか
周りにいなかった私達には、
本当の意味で理解できないかもしれません。
ただ、なぜそういう思想になるかは
知っておかなければならないだろうし、
知らなければならないと感じます。
だからこそこの作品にとても期待していました。
幼い頃行く宛のない
子供達を半ば連れ去り、思想集団の兵士と
して育てるという事実に驚愕しました。
それが世界で暗躍するそういった
集団が当たり前のように行っていることも。
しかし、そんな彼等を対峙する黒人団体の
方が、抜け出した白人の若者の再出発を
手助けをする。一見真逆である事こそ、
それが、1番の差別を
無くす最善の道という事を教えられた思いです。
主人公の彼が再生することは
ストーリー展開で絶対に必要だと
思います。ただ彼と家族のやりとりより、
白人至上主義の思いや、
その黒人団体がどうやって今に
至るかにも重きを置いて、ストーリーや
主人公にもっと絡ませてくれたらと、
ちょっと残念な思いでした。
ショートバージョンの
ロングバージョン?笑にした方がもっと
訴える意味合いが深くなったかと思います。
スキンという題名も生きるのではないかと…
私の世代はきっとアメリカの音楽、映画、
ファッション、文化、全てに憧れて
育ったと思います。
もちろんその頃からこういった問題は
あったと思いますが、全てにおいて
懐の深さにはかなわないと思わせて
くれた、あの頃のアメリカはどこへ行って
しまったのかしら、と最近思うところです。
だからこそ、このような内容の
アメリカ映画が増えているのかもしれません。
ただニュースを見ながら、上辺しか知らない事に
気づかされ、考えさせられた作品に感謝します。